堕天使拷問刑 の商品レビュー

飛鳥部勝則【著】

2014/12/26

これまたぶっ壊れた作品でした。
帯には「ボーイ・ミーツ・ガール」などと謳われていますがまさにその通り。
こんなにも散漫した内容で、よくこれだけの物語が紡げるなぁと感心しました。
「正常者」が「異常者」に囲まれ「異端」となる世界を扱ったミステリは数多くありますが、ここまで怪奇趣味を放り込んだ作品は稀でしょう。
約1分の間に3人の首を斬り姿を消した犯人。
密室で身体中の骨を砕かれて殺された男。
寝室で首を斬られて殺された女。
と魅力的な謎が揃ってはいるものの、それらはバカミスと紙一重のようなトリックで、純粋にミステリとしての解答を求めると肩透かしを食らうかもしれません。
とは言うものの、相変わらずの細やかな伏線の数々は見事です。
『黒と愛』同様、好き嫌いがかなり別れる作品だとは思いますが、僕は大好きです。

2014/01/07

主人公の学校生活を中心に描かれているので、ベースは青春小説だと思います。ただ、舞台が、法律よりも古い因習が優先される閉鎖的な町なので、金田一耕助シリーズの様な古典的な不気味さが漂います。そこに悪魔崇拝などの要素も絡むので、「青春」「本格」「和風ホラー」「洋風ホラー」などが融合した独特な世界観に仕上がっています。
しかし、各要素の詰め込み過ぎで上手く溶け合っていない気がしました。各ジャンルが好きな読者には中途半端に感じると思います。
トリックは、反則スレスレの力技トリックだったので個人的には微妙でした。

2013/10/18

タクマくんや不二男くんは本当に中一？？？
ホラー、ミステリ、エログロ、ファンタジー？、恋愛要素が満載で圧倒されたというか。
でもメタミスかと思いきや、最後に謎解きで納得。
読み終わった後の達成感…

2013/07/10

2013.7.10図書館貸出

「このミス」2009年度 22位。

途中何度か挫折しかけた。
いつか報われるはずと期待したけれど、読み終わって後悔。
本格ミステリ・ホラー・青春・冒険などが混然一体となった大作…確かに。
単に本格ミステリの要素だけを求めて読んだのが、そもそもの間違いだったのかもしれない。
上下2段、475ページに及ぶ超長編で、結果このオチかい…というのが正直な感想。
レビューで期待し過ぎたかも。

ネタバレになるけれど、10mを超す大蛇って何。。

2013/06/11

中盤にでてくる不二男の書いた、「オススメモダンホラー」。
これ結構長文だけど、面白かった。

ちょっとオカルト風味の青春小説、かなぁ。

2012/11/11

一本道で一瞬にして首を跳ねられた親子。密室で骨を砕かれた大富豪。ミステリーとしての謎は飛びっきりの魅力がある。ただしその部分の謎解きはかなり肩すかし。逆に続く殺人事件のアリバイトリックと意外な犯人がミステリーとしては印象的だった。ただこの本はホラーとして読むべきかな。村の因習と盲信が襲いかかってくるシーンは臨場感たっぷり。悪魔かどうかわからない天変地異で幕が下りるのかと思ったらそのまま終わらせずにどんでん返しが用意されているのがよかった。

2012/03/01

面白かった～　　　アリバイトリックも凄いけど（気づけよ！タクマ）義母殺しの真相がこれまた凄い、ちゃんと変態伏線張ってる

オーメントリックも炸裂するし、◯◯も出るぞ

でもオカルト研の会話で、釧路湖のクッシーはちょっと

2009/12/29

終始オカルトじみた物語がかなり好み。前段階に出てくる「フェイクの真相」もかなり独特で恐ろしくて面白かったけれど。本当の真相のほうが、考えようによっては恐ろしかったのでした……。
まあキャラ的にこの人が犯人かもしれないなあ？というのは少し思ったけれど。まさかあんな手を使っていたとはね。トリックそのものもさながら、ついつい「常識」に捉われてしまう心理面の騙しにもやられました～。そりゃ普通の人はそんな事態を想定することありませんってば！　○○の考えることって怖いなあ。
ホラーリストが絶品ですね。読みたくて積んでるのがいっぱいありますよ（笑）。これでまた読みたい気分にはなっているのですが、片付くのはいつでしょう。

2009/12/10

なんっていい話なんだ。ものすごいラブストーリー。途中のトンデモ謎解きもラストの謎解きも両方好き。オススメモダンホラーも相当興味深い。

2009/12/01

正確には星3.5　山ほど盛り込んでいる（はずの）元ネタがあまり分からないのは自分の血中ホラー小説濃度が低いからか。