隠蔽捜査 の商品レビュー
今野敏の作品は4作目だったが名前は聞いたことがあり、気になっていたので今回買ってみた。 主人公の竜崎のキャラクターに惹かれてどんどん読んでしまい、気づいたら読み終わっていた。 内容もすごく濃く、早く続編を読みたくなるお話だった。 これからも今野敏の本を追っていきたいと思う。
Posted by
お勧めいただいて借りた本。 まず、この本についてひと言。 図書館の「貸出し可」で検索した本は上下巻に分かれていました。 ところが、勧めてくださった方からそれは不思議とコメントあり。 手に取ってみて納得でした。 それは「大活字本」という特別な本だったのです。 500部限定、一冊3,...
お勧めいただいて借りた本。 まず、この本についてひと言。 図書館の「貸出し可」で検索した本は上下巻に分かれていました。 ところが、勧めてくださった方からそれは不思議とコメントあり。 手に取ってみて納得でした。 それは「大活字本」という特別な本だったのです。 500部限定、一冊3,000円。 大活字のため、上下に分かれていたのです。 発行所は新潮文庫ではなく、社会福祉法人・埼玉福祉会。 高齢者や弱視者の目の疲労軽減のために特別に印刷されたものでした。 読みやすかった! ブクログ登録が困難だったため、文庫本で登録しました。 今野敏さんの作品、初めてでした。 吉川英治文学新人賞を受賞したのが20年くらい前。 ブクログって、素敵な出会いの場ですね。 妥協やごまかし、忖度とは無縁の男、竜崎伸也。 ピュアな高校生のように、社会正義のため、正論に従って行動する。 それゆえ、変人と揶揄される。 そんな竜崎が、上意下達の警察組織でどうやって生き延びるのか。 事件解決が主ではない警察小説。 これは面白かった! 心に残ったのは竜崎の妻・冴子。 息子の不祥事の際に竜崎がとった行動に かけた言葉。 「父親らしいことをやったのよ」 そして、あたふたする竜崎に 自分に任せろと言う。 「国のために働きなさい」 「主婦を舐めないでね」 カッコよすぎる! 続編の『果断』も借りてきました。 大活字本では無かったけど。 積読本と折り合いを付けながら、これからも竜崎を追い続けます。 やまさん、お勧めありがとうございます。
Posted by
キャリア警察官僚を視点に非常に読み応えのある面白い警察小説でして、一気に読みました。 組織を揺るがす連続殺人事件と家族問題に対して警察官僚の竜崎伸也が立ち向かう考え方や姿勢が凄く素敵で良かったです。 続編も楽しみですね。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
キャリア官僚でもあり父親でもある竜崎伸也の物語。自分の信条に従って生きる朴念仁の変人。 一作目である今作は、警察庁長官官房のマスコミ対策を担う総務課長として登場。組織を揺るがす殺人事件ってことなので、身内の犯行かな?と思ったら、そのままだった。隠蔽捜査という題名から関わったりするのかと思っていたが、止める側だったので安心。 また、40過ぎてからやっと自分の家族とも向き合い始め、子供達にダメなものはダメと指導することに。 今後の彼の活躍に期待するとともに、彼の良い相棒になりそうな伊丹などが再登場してくれることにも期待している。
Posted by
長いこと本棚に並んでいた本書をようやく読んだ。佐々木譲『警察庁から来た男』を読んで、警察モノを読みたくなったからだ。 今野敏の作品を初めて読んだ。人間への鋭い洞察を兼ね備えた一級のミステリー作家である。 主人公の竜崎とそのライバル伊丹の2人が物語を引っ張っていく。竜崎は東大卒の警...
長いこと本棚に並んでいた本書をようやく読んだ。佐々木譲『警察庁から来た男』を読んで、警察モノを読みたくなったからだ。 今野敏の作品を初めて読んだ。人間への鋭い洞察を兼ね備えた一級のミステリー作家である。 主人公の竜崎とそのライバル伊丹の2人が物語を引っ張っていく。竜崎は東大卒の警察官僚で、人付き合いは苦手だが官僚としての使命感を持ち、原則を大事にする堅物。ライバルの伊丹は私大卒の警察官僚で現場主義のフランクな性格。竜崎の家庭の小事件と警察庁が抱える大事件の2つが重なりながら進む展開が独創的だ。 本作は吉川英治文学新人賞を受賞した作品。主人公・竜崎伸也のキャラクターが本作の肝であろう。頭脳明晰でエリート志向。正義感は強いが柔軟性に欠く。冒頭から彼の性格を「スポーツ紙を含めた五紙を取っており、それらに目を通す。その順番もいつしか決まっていた。」という短文で現す筆力も見事である。 昔、村上龍が『カンブリア宮殿』で「直接言わずにどう表現するかが小説だ」と言っていたことを思い出した。
Posted by
原理原則に従えば大丈夫。おれもがんばろう。 再読ですが、シリーズ一作目にしてやはり最高傑作。伊丹と竜崎の原点。息子の件でハラハラするが竜崎さんにかかればダメージは最小限だ。
Posted by
傲慢だと思ったけど、努力して努力してそれを結果として示すことはすごく難しいことだしそれができている主人公は論理的に考えたら正しい道を歩んでいると思った。 隠蔽をするかしないか、この2択で振り回される感じが読んでいて面白かった。
Posted by
エリート警察官僚である、竜崎 伸也の生き方を描いたシリーズ第1巻。 変人扱いされていますが、原理原則に則って様々な問題を決断する姿は、とても見習いたいと思う部分が沢山あって、本書は警察小説としてだけでなく、お仕事小説として読んでみてもイイのではないかと思います❗ とてもオスス...
エリート警察官僚である、竜崎 伸也の生き方を描いたシリーズ第1巻。 変人扱いされていますが、原理原則に則って様々な問題を決断する姿は、とても見習いたいと思う部分が沢山あって、本書は警察小説としてだけでなく、お仕事小説として読んでみてもイイのではないかと思います❗ とてもオススメの一冊で次巻も非常に楽しみな作品です。
Posted by
読み始め、こいつ嫌いだって思った。 東大京大以外は大学じゃない? 家の事は妻の仕事? ふざけろよ読むのやめるぞと思いながら読み進めて、 そうだよね、正しい事をやらなきゃ後悔するよね、 と、その行動に納得した。 悔しいが、魅力的な人物だった。 続き、読みます。
Posted by
7から読み始めて面白かったので、最初から読もうとシリーズを集めました。 最初から読むと、周囲が言うように「変人」というしか無い。強烈なエリート意識、常に相手をキャリアかノンキャリアで見る。長男にも東大に行くことを求めて、私大を辞めさせて浪人させる。娘には政略結婚を勧める。それでい...
7から読み始めて面白かったので、最初から読もうとシリーズを集めました。 最初から読むと、周囲が言うように「変人」というしか無い。強烈なエリート意識、常に相手をキャリアかノンキャリアで見る。長男にも東大に行くことを求めて、私大を辞めさせて浪人させる。娘には政略結婚を勧める。それでいて家庭のことは妻任せ。これだけだと嫌な人になってしまうが、行動は原理原則通り。ブレが無い。自分が間違っていると分かれば躊躇なく修正する。それが明確なので読んでいてスッキリする。 この本でも迷いは確かに有ったが、最後は正しい方向に邁進している。降格人事となってしまったが、次の大森署長での舞台が楽しみになる。
Posted by