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数学でつまずくのはなぜか の商品レビュー

3.7

29件のお客様レビュー

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2023/05/26

数学の基本的考え方がわかるように、数学塾講師の経験を活かし青少年向けに書かれた入門書。フェルマー、デカルト、ニュートン、ライプニッツ、ゲーデル、デデキント、ノイマンなど近代数学の基礎をつくった天才たちの偉業にふれながら素人にもわかりやすく解説する手腕は素晴らしい。ちなみに、彼の数...

数学の基本的考え方がわかるように、数学塾講師の経験を活かし青少年向けに書かれた入門書。フェルマー、デカルト、ニュートン、ライプニッツ、ゲーデル、デデキント、ノイマンなど近代数学の基礎をつくった天才たちの偉業にふれながら素人にもわかりやすく解説する手腕は素晴らしい。ちなみに、彼の数学的素養は遠山啓「数学入門」(岩波新書)からだとあとがきで告白しております。 「使える!確率的思考」に続く名著です。

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2023/01/07

割とスラスラ〜っと読めたのだが自然数の証明(特にフォン・ノイマンあたり)になると数学を大学で専攻した人間の解説が文系の自分の場合は必要だった。 最後まで読めると面白いが、人に質問できない場合は詰まると寧ろ苦手意識が増えそうなのでそんなに分からなくてもOKくらいの気持ちで読むと良...

割とスラスラ〜っと読めたのだが自然数の証明(特にフォン・ノイマンあたり)になると数学を大学で専攻した人間の解説が文系の自分の場合は必要だった。 最後まで読めると面白いが、人に質問できない場合は詰まると寧ろ苦手意識が増えそうなのでそんなに分からなくてもOKくらいの気持ちで読むと良いかも。(最後は大学数学のさわりと聞きました。) 無限に関するまとめ方、後書きも情緒的で良かった。

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2022/05/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2008年5月13日 正直、わからなかったことも多かった、というか、結構わからなかった、というか、もしかして私はほとんど理解してないのかもしれない。 それでも、おもしろかった。細かいことを気にせずに、わからないところを読み飛ばせば、読めました。 どういうところで数学がわからなくなるか、それは実は本人の「数学の能力」とは全く関係ないところで、起こっていて、数学のできなさと、数学の能力のなさとは関係ない。 でも、私自身のことを考えてみると、この本に出てくる「数学能力のある人が、数学につまづいてしまう落とし穴」には当てはまらなかったなぁ、と思う。証明問題とかわりと得意だったし。 つまり私は、「ほんとに数学能力がない」ということだったのか? それはともかく、 若い人が数学をめぐる冒険の中で、出会えると良い一冊かもしれない。

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2020/11/27

塾講師として数学の教育にたずさわってきた経験などを語りながら、子どもたちが数学でつまづいてしまう理由を考察している本です。 著者は「あとがき」で、遠山啓の『数学入門』上下巻(岩波新書)を意識しながら本書を執筆したと述べており、遠山の著作のように「数学史」「数学者伝」「哲学」「文...

塾講師として数学の教育にたずさわってきた経験などを語りながら、子どもたちが数学でつまづいてしまう理由を考察している本です。 著者は「あとがき」で、遠山啓の『数学入門』上下巻(岩波新書)を意識しながら本書を執筆したと述べており、遠山の著作のように「数学史」「数学者伝」「哲学」「文学」にまたがるような話題をあつかいながら、数学という営みの本質について著者自身の考えをわかりやすいことばで述べています。とりあげられている題材は、「マイナス掛けるマイナスはなぜプラスなのか」という疑問からはじまって、幾何の証明や関数、微分の概念をとりあげ、最後はペアノ、フレーゲ、ノイマンらによる自然数の公理化まで論じられています。 「数学は〈私〉の中にある」という発想が著者の数学観の根本にあり、アフォーダンスの概念を手がかりとしながら、子どもたちが数学を学んでいくプロセスを目にしてきた著者自身の経験にもとづいて、こうした発想が具体的に論じられており、おもしろく読みました。最後は、デデキントが『数について』のなかで「私の思考の世界」について言及していることに、著者の数学観に通じるものがあるのではないかという展望が語られており、著者自身が述べているように「深読み」ではありますが、本書のテーマを読者に印象づけるものになっていると感じました。

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2018/12/25

代数、幾何でのつまずきまでは何となくついていけたけど、解析学あたりからつまずいて立ちあがれないまま、読み終えたというか字を追いかけたというか、トホホ・・・なことに。

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2018/10/20

とっかかりは面白かった。なかほどではちょっと難しくなってきた。数学基礎論?でも、代数、幾何、解析などの章でつまづくところの説明と代替策の提示は面白い。

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2017/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2008年刊行。  著者は帝京大学経済学部経営学科准教授。  数学、特に高校数学でつまずきそうなテーマや、その前提となる中学数学の基礎理念を掘り起こして解説する。  じっくり読めば、得意な子も、苦手な子にも役立つと思う。高2の夏休みくらいにじっくり読み込んだらいいのでは…。

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2018/10/20

「マイナスにマイナスをかけるとなぜプラスになるの?」本書が端を発するのはそんなありがちな問いかけだが、「そう決まっているから」以上の説明が出来る人は多くはない。数学の授業で教えてくれるのは『数学の決まり事』であり、『なぜそう決めたのか』ではない。僕自身、理数系に進みながらその本質...

「マイナスにマイナスをかけるとなぜプラスになるの?」本書が端を発するのはそんなありがちな問いかけだが、「そう決まっているから」以上の説明が出来る人は多くはない。数学の授業で教えてくれるのは『数学の決まり事』であり、『なぜそう決めたのか』ではない。僕自身、理数系に進みながらその本質を理解しようとせず、ただ法則にしたがって問題を解いてきてしまったうちの一人であるが、そんな過去が今更ながら悔やまれる。「7匹と7日が同じってどういうこと?」「なんで式に文字が出てくるの?」「証明ってなんでこんなにめんどくさい方法をしなくちゃいけないの?」「自然数より実数の方が多いの?両方無限なのに?」興味を持つチャンスはたくさんあったはずなのに、全部殺してここまできてしまった。僕が子供の頃に本書を読んでいれば。または誰か先生が読んでくれていたなら、今とは違う世界が見えていたかもしれない。 数学は自然に発生したものではなく、人が世界を記述するために創ったものである。それゆえ、数学には歴史があり、哲学があり、ドラマがある。数学を決まり事としてこなすか、よくわからないものとして諦めるか、または奥深いものだと好きになるか。その道を変える力が、本書にある。

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2013/09/14

学校教育における数学…。数学でつまずきまくった僕としては、「もっとこれ教え方どーにかならんの」と思ったことも多々あったろうと思う。 そして本書にはそんな数学劣等生のために「どーにかする」方法をいくつも提示している。 大人になった今読んでみると、ルールや公理やといった数学の負のイメ...

学校教育における数学…。数学でつまずきまくった僕としては、「もっとこれ教え方どーにかならんの」と思ったことも多々あったろうと思う。 そして本書にはそんな数学劣等生のために「どーにかする」方法をいくつも提示している。 大人になった今読んでみると、ルールや公理やといった数学の負のイメージの束縛にがんじがらめだったのが、「考え方はひとつじゃない」という免罪符をもらえた気分だ。 第2章「幾何でのつまずき」が特に興味深かった。 「証明しろったって視覚的にどう見ても合同だろうがボケ」とあの頃なんど心のなかで問題文を罵倒したことか。 しかし過去の偉大な数学者もこの公理系に対しておなじような罵倒を口にしていたと知ったときにはスカッとした。 そうそう、「図形の性質」と「論証」というふたつの異なる側面があわさっているというのがあの頃わからなかった。 「論証」がなぁ……まあ今でも論理的とは言えないから、ここで決定的につまずいたんだろう。数学に。 筆者は数学嫌いの子供たちのために「公理系はRPG」と説く。はじめは5つの武器しか持っていないが、敵(問題)を倒す(証明)ことでレベルアップ、つまりその的も今度から武器として使えるようになる。そうして徐々にレベルを上げていく…と。 あー、でもテレビゲームのほうが面白かったからなァ。だからゲーム三昧だったんだろうなァ。とかとか。 あと「コオロギの鳴く回数」を関数にぶちこんで計算できるってのがおもしろかった。日常的に数学を使えるクレバー人間になりたひ。

Posted byブクログ

2013/02/15

題名で買ってしまった1 数学はルールだと思ってた。数式がそりゃそうだ(いわゆるアハ体験)にできるとは。面白いよ。 そして、つまづく理由、わかる理由を説明できないと本当の教育にならないなーと、第4章~第5章を読み反省。

Posted byブクログ