なぜ人を殺してはいけないのか の商品レビュー
なぜ人を殺してはいけ…
なぜ人を殺してはいけないのか?人は何のために生きるのか?人を愛するとはどういうことか?など、生きていく上で誰でも考えたことのある根本的な疑問について著者なりの考えを述べた本です。心に染み入るようなストレートな答えを期待している人には、少し物足りないかもしれません。
文庫OFF
一読の価値あり
殺人や死刑制度といった人の生死に関わる問い、あるいは不倫や売春など性に関わる問い。それにわかりやすく明快な答えを与えるわけではない。読むほどに、自分自身の考え方について、熟考したくなる本。
yoko
哲学の分野なのかな。 頭の体操をしている感じがする。 「なぜ人を殺してはいけないのか」考えたこともなかったけど重い問いかけだ。
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久しぶりに読み返しました。自分の考えと同意できるところと異なるところとはあるけれど、こうした視点も重要で見落としていたとも気づかせてくれます。
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どのような問題も冷静に論理的に感情的にならないで 論点を詰めていくことの面白さがあります。 不倫は許されない行為か 買収は悪か 他人に迷惑をかけなければ何をやってもよいのか なぜ人を殺してはいけないのか 戦争責任をどう負うべきか とても興味深い話題について論じています。
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日常考える倫理の教科書になると言える本 10個のなかなか答えにくい問題について作者の持論を展開していく。 言葉の使い方は難しいけど、理論的に段階を踏んで語っていくので納得感はある。 自分の考え方に合うところは流用していきたい。 質問があってそれを読み替えるのがうまい この質問の...
日常考える倫理の教科書になると言える本 10個のなかなか答えにくい問題について作者の持論を展開していく。 言葉の使い方は難しいけど、理論的に段階を踏んで語っていくので納得感はある。 自分の考え方に合うところは流用していきたい。 質問があってそれを読み替えるのがうまい この質問の論点はここだからこう読み替えるべきと。 余談だけど話が上手い人は論点を掴んで議論を読み替えるのが上手いイメージ。いい意味でも悪い意味でも
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タイトルになっている「なぜ人を殺してはいけないのか」をはじめ、「人は何のために生きるのか」「自殺は許されない行為か」「「私」とは何か、「自分」とは何か」「人を愛するとはどういうことか」「不倫は許されない行為か」「売春(買春)は悪か」「他人に迷惑をかけなければ何をやってもよいのか」...
タイトルになっている「なぜ人を殺してはいけないのか」をはじめ、「人は何のために生きるのか」「自殺は許されない行為か」「「私」とは何か、「自分」とは何か」「人を愛するとはどういうことか」「不倫は許されない行為か」「売春(買春)は悪か」「他人に迷惑をかけなければ何をやってもよいのか」「死刑は廃止すべきか」「戦争責任はどう負うべきか」という10の問題をめぐって、著者が考察を展開している本です。 「なぜ人を殺してはいけないのか」という問いは、大江健三郎など多くの著名人によってとりあげられ話題となりましたが、ひとがこうした根源的な問いを発するのは、それを発せざるをえないような実存的な悩みをかかえ込んでいるからだと著者は考えます。それゆえこの種の問いに向きあうときには、なぜ発問者がそうした問いにつかまってしまったのかということを、彼の実存的な状況のなかからつかみとる必要があると主張します。 ここに著者の基本的な観点が示されており、たとえば「売春(買春)は悪か」という問いに対しても、「たとえ売春を肯定するとしても、肯定の悪乗りをすべきでない」といい、また「他人に迷惑をかけなければ何をやってもよいのか」という問いに対しては、「自分と直接的なかかわりのある身近な他者をさしたる理由もなく怒らせたり悲しませたりすべきでない」という原則を提出しています。 著者の取り出した問いの「本質」は、納得できるところが多いと感じました。ただ、著者はこうした異議をけっして認めないでしょうが、われわれの実存的な立場の狭さを自覚してより広い視野を獲得するために、そうした実存的な感性のありようもまた歴史的・社会的に形成されてきたという観点に立ってみることも必要なのではないかという気がします。
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1.問いの目覚めへの、動機付け 2. 簡単な答えはないと覚悟する 3. 問い方そのものにまずい点は無いかどうかを検討し、まずければ、もっとよいとい方を編み出す工夫をする Ⅰ.自ら納得しうる意味・目的をいかに虚構するか?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
正直、この問いにはまだ答えられません。 本書の中にはいくつかの問いがあります。どれも日常で一度は聞いた覚えのあるような問いばかりです。けれど、私はどれにもきちんと、自分の論理や倫理でもって答えられる自信はありません。 けれど、読んでいて頷ける箇所の多い本でした。何度か読み返したいので、今度購入しようと思います。今回は貸していただきました。 ……正直、私にも「殺意」が生まれる瞬間があります。もちろん日々いつも思っているわけではありません。それは昔の事を思い出して、鬱屈した厭な記憶を受け流すあるいは受け入れるためのことです。まぁそんなことはさておき…… そこから「人を殺す」ということについて考えたのです。なぜ殺してはいけないのか。なぜ殺されたのに殺し返してはいけないのか。殺すとはどういうことなのか。 その答えは……私がもう少し本書を読み返してから、にします。苦笑い。
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伊坂幸太郎のマリアビートルを最近読んだので 関連として読んで見ました。 タイトルのなぜ人を殺してはいけないのかの他にも 自殺、不倫、売春、死刑、戦争責任などなど 何れも賛否両論の内容について掘り下げています。 この本の特徴的なのは著者の主観をほとんど抜きにして あらゆる人を納得...
伊坂幸太郎のマリアビートルを最近読んだので 関連として読んで見ました。 タイトルのなぜ人を殺してはいけないのかの他にも 自殺、不倫、売春、死刑、戦争責任などなど 何れも賛否両論の内容について掘り下げています。 この本の特徴的なのは著者の主観をほとんど抜きにして あらゆる人を納得させるようにあるべき論を展開しており 非常に学問的に説明されています。 当然自分の考えとは少し異なるところもあるのですが 基本的に主張の異なる相手を納得させるための論法で 説かれているので納得は出来ます。 正しい倫理観を身に付けるために読む本というよりは 善悪が立場によって簡単に判断出来ず水掛け論に なりがちな問題に対するアプローチの方法を勉強出来る本 という位置付けが正しいのかもしれません。 いずれにしても私はついつい感情的になりがちな議論を どう冷静に進めるかを学べたかなと思います。 倫理的なお話が多いですがそこに宗教観を全く交えずに 議論を展開しているため、物足りない人には物足りないかもしれませんが、 それゆえに万人向けになっている本とも言えます。
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