予算は夜つくられる の商品レビュー
大蔵省で主に主計畑として主計官、主計局長、事務次官を歴任し、衆議院議員に転じて、経済企画庁長官、金融再生委員会委員長等を務めた著者が、主に主計局時代の予算編成にまつわるエピソードを振り返るという内容。 昭和時代の話とはいえ、国の予算編成、予算査定にまつわるリアルな話をいろいろ知る...
大蔵省で主に主計畑として主計官、主計局長、事務次官を歴任し、衆議院議員に転じて、経済企画庁長官、金融再生委員会委員長等を務めた著者が、主に主計局時代の予算編成にまつわるエピソードを振り返るという内容。 昭和時代の話とはいえ、国の予算編成、予算査定にまつわるリアルな話をいろいろ知ることができ、また、政治家や大蔵省の上司・先輩の人物評も興味深く、とても面白く読んだ。貴重なオーラルヒストリーであるといえる。 3億円の予算に査定局議を30時間もするようなワーカホリックな働き方がいいとはいえないが、著者をはじめ本書に登場する大蔵官僚たちが誇りをもって徹底した仕事ぶりをしていたことには敬意を表したいし、その姿勢は見習いたい部分があるなと思った。また、「議論に上も下もない」という主計局の組織文化はいいなと感じた。 ただ、同じエピソードが繰り返されたりもしていて、あまり本として体系だってはおらず、書き散らしているような感はあった。また、最後の2本の対談はあまり要らなかったようにも思う。
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サブタイトルは、相沢英之半生を語る。 ・はしがき ・第一章 主計局時代の思い出 ・第二章 予算の編成 ・第三章 心に残る政治家たち ・第四章 〈対談〉麻生太郎氏(衆議院議員) ・第五章 〈対談〉山口信夫氏(旭化成会長・日本商工会議所名誉会頭) ・あとがき 本書の話は、主として大...
サブタイトルは、相沢英之半生を語る。 ・はしがき ・第一章 主計局時代の思い出 ・第二章 予算の編成 ・第三章 心に残る政治家たち ・第四章 〈対談〉麻生太郎氏(衆議院議員) ・第五章 〈対談〉山口信夫氏(旭化成会長・日本商工会議所名誉会頭) ・あとがき 本書の話は、主として大蔵省在職中のことに限っているという。エピソードのようなものを中心にし、あれこれの思い出話も交えて、いわばおしゃべりをさせていただくということで書いたものだと言うが、めっぽう面白い。 著者は、昭和17年入省、中国での従軍とソ連抑留を経て、昭和23年夏に復職し、下京税務署長を経て、主計局へ。通算22年勤務したという異色の経歴を持つ。 主計局での仕事であるが、昼間は、陳情や電話で仕事にならないので、必然的に夜間の仕事になるという。徹夜も「大体二昼夜が限度であって、それ以上は一睡もしないで起きているということはまずできない。仮にできたとしても物の用にたたない。しかし、一昼夜に一、二時間でも寝ていれば、大体四、五日はもつ。」p18、「徹夜もある程度訓練であって、(中略)たまに徹夜をするとなかなかもたないものである。」p19という知りたくないような豆知識も知ることができる。 予算担当者執務十戒というのも面白いp173。強力な権限を有するので、注意が必要と言うことだろうか。 心に残る政治家たちはどれも面白いが、山中貞則さんの思い出では、党税調のインナーの話p208などあり興味深い。 麻生太郎氏との対談で、長野県の話が出てくるp288。「地域はもはや地域間競争を促進されていますから、首長の能力によって差が出ます。(中略)しかし、その首長を選んだのは長野県民自身なんですよ。」至極当然のことではあるが、与党の有力政治家が地方自治をどの様に考えているのか、生の声が聞けて面白い。
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