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学歴社会の法則 の商品レビュー

3.7

20件のお客様レビュー

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2019/05/21

他の研究者の研究の成果を照会sているうちはいいのだけれど、自分の意見を述べる部分になると、トンデモさんになってしまう。事実に基づかない勝手な議論(風が吹けば論)と、自分に都合の良い資料のつぎはぎを繰り出す。 教育者に都合の悪い結論が出てきそうになると、論理が怪しくなる、というのは...

他の研究者の研究の成果を照会sているうちはいいのだけれど、自分の意見を述べる部分になると、トンデモさんになってしまう。事実に基づかない勝手な議論(風が吹けば論)と、自分に都合の良い資料のつぎはぎを繰り出す。 教育者に都合の悪い結論が出てきそうになると、論理が怪しくなる、というのは、ある意味正直な人なのかもしれない。

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2015/02/22

ざっと読み。 英語には「公共財」と「ネットワーク投資」、人的資本投資の両面がある。 いじめは教師が頑とした態度を全体に示すことで減少する。 少人数学級では学力が上がるのか などが経済学の立場から書かれている。 なるほどと思うところもたくさんあるので、よく読んでみたい。

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2013/09/17

読みやすくて興味深い内容だった。英語教育には否定的? 数学を投げ出した私としては読んでいて辛いものがあった。もう一度勉強し始めようかな。

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2012/04/13

① 2004年の統計によると、高卒男性と大卒男性の平均賃金の差は、 60歳までで約7000万円になる。 このような差が生まれる理由として、教育経済学では2つの理論がある。 ② 1つは人的資本論と呼ばれるもので、工場の設備(資本)に多くの金を投入すれば生産性が高まって結果的に収益...

① 2004年の統計によると、高卒男性と大卒男性の平均賃金の差は、 60歳までで約7000万円になる。 このような差が生まれる理由として、教育経済学では2つの理論がある。 ② 1つは人的資本論と呼ばれるもので、工場の設備(資本)に多くの金を投入すれば生産性が高まって結果的に収益が増えるように、人間にも多くの時間や知識を投入すれば生産性が高まり、それによって収益が増えるという考え方。 ③ もう1つはシグナリング理論と呼ばれるもの。この理論において、まず初めに企業は「大卒者は高卒者に比べて仕事がよくできる」という仮説に基づいて、大卒者に高い賃金を与える。すると、同年代の高校生のうち、能力の高い者は高い賃金を求めて大学に進学する。能力の低い者もできることなら大学進学を志すが、能力の低い者にとってはそのためのもろもろの費用が高くつくため、大学進学を諦め、高卒で就職する。すると、企業は求職者の能力を問わずに学歴だけで判断したにも関わらず、結果的には高能力者に高い賃金を払えていることになる。この時点では求職者の能力について企業は情報を持っていないが、10年後に彼らの能力者をよく把握した上で検証してみると、やはり大卒者の方が高い能力を示していることが確認される。もともとの能力が高い上に、高所得によってモチベーションも高いためである。このようにして、初めは単なる思い込みでしかなかった「大卒者=高能力者」という理論が実質を帯びることとなる。 企業の採用決定者が責任回避的なほど、シグナリング理論が成立しやすくなる。採用決定者は、自身が採用した社員が入社後に成果を上げないとその責任を問われるが、その際にシグナルに従って判断したと言えば責任が回避できるためである。逆に言えば、シグナルにとらわれずにリスクをとって採用活動を行うことで、他の責任回避的な企業では気づかない優れた学生を採用する可能性もありえる。 ④ オーストラリアの学校納付金の支払い方法は、在学中にはそれを支払う必要がなく、卒業してから一定水準以上の所得(最近では400万円以上)を得るようになったら、その所得額に応じて徐々に返済を開始するという無利子のローン制度。しかも、その支払いは税金とともに行われる。 この制度によって、貧しい家庭の子が大学に行けないということがなくなり、かつ、大学を卒業したはいいがその後何らかの理由により職につけず、借金地獄に陥るという可能性もなくなる。 ⑤ 子どもの学歴に対して影響が大きいのは、父親よりも母親の学歴である。子どもが成人になるまでの接触時間・会話時間を考えると、朝早く会社に行って夜遅くに帰ってくる父親に比べて、基本的には家にいることの多い母親の方が子どもとの接触時間が圧倒的に長いためである。すなわち、子どもと多く話す人の知的レベルによって、子どもの将来の学力が規定されるということになる。 ⑥ 体系的学習をすることの利点は、何か問題が起きたときに、既存の体系の中に位置付けてその問題を理解できることである。浅くとも広い知識を備えていれば、多くの問題に対して適切なアプローチを生み出すことができ、誤った判断をすることが少なくなる。 ⑦ 新しい考えを生み出すためには、まずは豊富な既存知識が無ければいけない。閃きとは本当に何もないところからは生まれず、潜在意識下にある豊富な知識の組み合わせから生まれるためである。豊潤な土壌が無ければ、種が芽を出すことはないということである。

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2012/04/11

今問題となっている、教育格差について学歴をもとに書かれている1冊。 現実として起こっているだけに、考えさせられました。

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2012/03/26

教育バウチャー制度やら学歴の再生産やら、教育経済学の主要な議論を誠実な切り口で押さえてありながら、経済学の素養は要らないので読みやすい本のはず。ただそのよさを文章のうまくなさが相殺していてトピックも飛び飛び・・・。 この先生、(一般に普遍的合理性をもつと誤解されがちな)経済学の議...

教育バウチャー制度やら学歴の再生産やら、教育経済学の主要な議論を誠実な切り口で押さえてありながら、経済学の素養は要らないので読みやすい本のはず。ただそのよさを文章のうまくなさが相殺していてトピックも飛び飛び・・・。 この先生、(一般に普遍的合理性をもつと誤解されがちな)経済学の議論には前提条件の設定時点ですでに一定の価値判断バイアスがかかることをきちんと指摘しているところはある種誠実なのだが、不思議なことにそれを逆手にとって、主観的な価値判断による主張(実証無し)まで経済学的に合理的だと主張する我田引水のきらいがある。 これはもう少しかたい「教育の経済学」も一緒で、その蛇足部分があるせいで読み物以上のものに感じられないのが残念。 小塩先生の本ではあまり感じなかったけど、教育・文化をトピックにする以上仕方のないことなのかしらん・・・。

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2012/02/18

現・一橋大学大学院経済学研究科教授(ミクロ経済・日本経済論)の荒井一博(1943-)による教育経済学論。 【構成】 第1部 学歴社会には「法則」がある  第1章 学歴はなぜ所得格差を生み出すのか  第2章 学歴シグナルによる「差別」は正当か  第3章 働く母親と専業主婦、子ども...

現・一橋大学大学院経済学研究科教授(ミクロ経済・日本経済論)の荒井一博(1943-)による教育経済学論。 【構成】 第1部 学歴社会には「法則」がある  第1章 学歴はなぜ所得格差を生み出すのか  第2章 学歴シグナルによる「差別」は正当か  第3章 働く母親と専業主婦、子どもの学歴を挙げるのはどっち? 第2部 経済学的に正しい教育とは?  第4章 学校選択制と教育バウチャー制度で何が変わるか  第5章 英語ネットワークへの投資法  第6章 「いじめ」を経済学で解決する  第7章 教師と学級規模の経済学 実践編 収益率をアップさせる学習法 教育を経済学の視点で考える、というのが本書のユニークさであり、それを味わえるのは第1部である。第2部以降は著者が考える抽象的・定性的な教育の理想論となっている。 第1部においては、単に学歴社会を批判するのではなく、統計的な相関関係における富裕層-高学歴者を前提にして、なぜそのような学歴主義が普及しているのかを人的資本論とシグナリング理論を用いて説明されている。個人的には教育投資の収益率が平均的な大卒 で6%、私大医学部においては9%、国立医学部においては17%程度であるという下りが印象に残った。 また、第3章で論じられている、家庭における女性の教育への影響という点は他の教育論であまり見かけない視角であり、なるほどと思わせる。 新書向けを意識して全体的に平易な文章で教育経済学の知見が紹介されており、楽しめる内容だが、前後半での議論の一体感があまり感じられなかったのが残念である。

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2012/01/14

いろいろ考えることはできる、ってことが収穫。 だけど、時々言っていることがちょっとムリかなー、と。 学歴による差別(学閥)はダメ、と言っておきながら、如水会の大学に勤務して、そして、一部の優秀な人材に英語の勉強はさせるべき。 ってちょっと違わなくないか??? まあ、そ...

いろいろ考えることはできる、ってことが収穫。 だけど、時々言っていることがちょっとムリかなー、と。 学歴による差別(学閥)はダメ、と言っておきながら、如水会の大学に勤務して、そして、一部の優秀な人材に英語の勉強はさせるべき。 ってちょっと違わなくないか??? まあ、そういうのはさておき、問題点とそれの分析はおもしろいかな、と。 父親と母親でどちらが子供に勉強面で影響を与えるか、とか。。。 でも、教育って、壮大な実験なのかもしれない。 今分かっていること(分かったこと)は少なくても10年位前に行われた教育。 そこから学んだことを生かそうとすると、そこからまた数年。 その間の人たちはどうなるんだろう???

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2017/09/02

教育学×経済学  学歴ってどんな人にも関わりあるのですよねー。日本に限って言えば。 だから身近に切実に感じる内容かもしれませんねー。 結構砕いてあるので,経済学に興味を持てるかもです? 後半は,まあ,著者さんの理想の教育論?みたいな感じでちょっとどうでも(略 まあ色々ある考えのひ...

教育学×経済学  学歴ってどんな人にも関わりあるのですよねー。日本に限って言えば。 だから身近に切実に感じる内容かもしれませんねー。 結構砕いてあるので,経済学に興味を持てるかもです? 後半は,まあ,著者さんの理想の教育論?みたいな感じでちょっとどうでも(略 まあ色々ある考えのひとつとして読めばいいんじゃないかしらん。

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2011/04/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] 近頃の教育問題は、経済学的な知識なしに立ち向かうことができません。 本書は「教育の経済学」の基本的な考え方を紹介しながら、「なぜ大卒男性の給料は高卒の1.5倍なのか?」「子どもの学歴を上げるのは働く母親か専業主婦か?父親か母親か?」「少人数学級は学力を高めるのか?」など、さまざまな角度から学歴社会のしくみを解き明かします。 また「英語ネットワークへの投資法」や「いじめの経済学」など、専門の世界においても先駆的で、なおかつ問題解決に有効な視点を提供します。 [ 目次 ] 第1部 学歴社会には「法則」がある(学歴はなぜ所得格差を生み出すのか 学歴シグナルによる「差別」は正当か 働く母親と専業主婦、子どもの学歴を上げるのはどっち?) 第2部 経済学的に正しい教育とは?(学校選択制と教育バウチャー制度で何が変わるか 英語ネットワークへの投資法 「いじめ」を経済学で解決する 教師と学級規模の経済学) 実践編 収益率をアップさせる学習法(学習の一般理論 英語の学習論) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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