絵描きの植田さん の商品レビュー
これは何と称せばいいんでしょうね。作中の植田さんが描く絵が、そのまま植田真氏の絵として展開されるんです。 物語と絵が織り成す不思議な感覚。絵本ともまた違う感覚なんです。これは本だからこそできることであり、なるほど本の魅力はここにもあったかと感無量。
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ねえ、みんな!今まで知っていた?考えたことがあった? ほとんど自慢げに胸をそらせ、輝くような声でメリはいった。 私たち、こんなすばらしい世界に住んでるのよ! 白い白い、やさしい世界が一環している。 雪をきれいだとかやさしい感じがするとか言うのは雪国に住んでないひとだけ、とよく言...
ねえ、みんな!今まで知っていた?考えたことがあった? ほとんど自慢げに胸をそらせ、輝くような声でメリはいった。 私たち、こんなすばらしい世界に住んでるのよ! 白い白い、やさしい世界が一環している。 雪をきれいだとかやさしい感じがするとか言うのは雪国に住んでないひとだけ、とよく言うけど 本書の中では雪崩さえも恐怖に包まれていない。 雪に閉じ込められた世界の、それでこそ成立し得る親密な人間関係が描かれてる。
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心底美しい情景でした。風景も人々も心も何もかも。 雪の日、降り注ぐまばゆい光、生き物達の鮮やかな色と優しくも力強い声。 その中に人間も含まれることの幸せと安らぎ。 情景のひとつひとつが、この上なく真面目で温かい。 深い温もりと自然に抱かれて生きる幸せを満喫できた作品でした。 それ...
心底美しい情景でした。風景も人々も心も何もかも。 雪の日、降り注ぐまばゆい光、生き物達の鮮やかな色と優しくも力強い声。 その中に人間も含まれることの幸せと安らぎ。 情景のひとつひとつが、この上なく真面目で温かい。 深い温もりと自然に抱かれて生きる幸せを満喫できた作品でした。 それにしても「…迷わず足を前へと出すと、森はしずかに道をあけた」 …何て素敵な関係なのだろう。
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ほんわかしています。否、文体が柔らかいのです。挿絵があるし、素敵。内容は、さらっと読もうと思えば読めるし、深く読もうと思えば読める。といったところでしょうか。とても静かな本でした。なんの音も聴こえてこないような、でも注意すれば微かな音が聴こえるような。良くも悪くも、全体的に印象が...
ほんわかしています。否、文体が柔らかいのです。挿絵があるし、素敵。内容は、さらっと読もうと思えば読めるし、深く読もうと思えば読める。といったところでしょうか。とても静かな本でした。なんの音も聴こえてこないような、でも注意すれば微かな音が聴こえるような。良くも悪くも、全体的に印象が淡かったです。
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この本の白い部分は、聴覚のない植田さんの世界のよう。 なんて静かなんだろう。 色はいっそう鮮やかに映える。 切り取るからこそ美しく静かで、そして拒絶する。 繋がっていくのなら、醜さも不都合も我慢も寂しさも引き受けること。
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静かで優しくしみいる冬のお話。植田さんとメリちゃんのやりとりにとても和みました。植田さんの絵もすてき。普通の本とちょっと違う紙が使われているところにこだわりを感じました。大事にしたい一冊。
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雪のようにピュアで、山のように神秘的な、絵描きの植田さんと少女の友情と、物凄い世俗的な、村の人々の生活とのギャップがとても好き。 心があたたかくなって、冬から春へ、再生する物語り。
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実際に聴こえるかどうかではなく、聴こえるように耳をすますこと。 心を開くことでそれまで見ていたものが全く 違うものに見えてくる。
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○素敵。これも絵がすぐそばに続くとよかったけど、のんびりしてて静かで、雪なんて寒くて嫌いだけど、けど、植田さんみたいにただ雪の中で自然に触れて絵を描くっていうのもいいなって思った。
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いしいしんじのお話には、必ずといっていいほど、体にどこか困ったところを持っているひとが出てくる。うまく言えないけれど、それがすごくあたたかい。絵にも心があたためられました。
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