ノヴェンバー・ジョーの事件簿 の商品レビュー
■森のホームズ 「カナダの森のシャーロック・ホームズ」という表現がまさにピッタリな探偵であり、作品。 探偵役のノヴェンバー・ジョーは超観察眼をもち、ワトスン役のクォリッチ(や読者)を置いてきぼりにしつつ事件を解決しまくっていくという、その探偵術や物語の作りがそっくり。 ホームズと...
■森のホームズ 「カナダの森のシャーロック・ホームズ」という表現がまさにピッタリな探偵であり、作品。 探偵役のノヴェンバー・ジョーは超観察眼をもち、ワトスン役のクォリッチ(や読者)を置いてきぼりにしつつ事件を解決しまくっていくという、その探偵術や物語の作りがそっくり。 ホームズとの違いとしては、舞台は常に森に関する場所であるという点や、ワトスン役に対し常に敬語で、物腰が柔らかい、といった点か。 ■作品全体 ノヴェンバー・ジョーが提示する推理は、「それ以外にもパターンあるのでは?」と思わないこともないが、全体として納得できるものだと感じた。 特段「これは傑作だ!」というものもなければ「これは酷い」というものも無いという印象で、良く言えば当たり外れの落差が無い。 推理についても「なるほど!」となる部分が多少ならずあり、ホームズ時代の作品同士で比較したとき、自分としては結構好みに入る作品だった。 同じ「未開拓地」を舞台とした「アブナー伯父」よりも、個人的にはこちらの方が好み。
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ホームズのライヴァルの中では若い方だろう。解説でジョーは字は読めないのでは?とあったが、ワトソン役のクォリッチと手紙や電報のやり取りはしているので、一応の読み書きはできるんじゃないかな。読書の習慣がないことは確かだが。本からではなく、あくまでも森の生活から得た叡智と観察力を活かし...
ホームズのライヴァルの中では若い方だろう。解説でジョーは字は読めないのでは?とあったが、ワトソン役のクォリッチと手紙や電報のやり取りはしているので、一応の読み書きはできるんじゃないかな。読書の習慣がないことは確かだが。本からではなく、あくまでも森の生活から得た叡智と観察力を活かした探偵ということだろう。さしもの名探偵も恋の選択には悩むんだな。
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カナダの森林地帯で鹿狩りのガイドをする青年ノヴェンバー・ジョーが、大自然の中で起こる犯罪を解く連作短編集。 ホームズのライヴァルたちの中でも異色の存在だが、作中のセリフにあるように「そもそもシャーロック・ホームズが得意としていたものは、森の男にとってはごく普通の日課だということを...
カナダの森林地帯で鹿狩りのガイドをする青年ノヴェンバー・ジョーが、大自然の中で起こる犯罪を解く連作短編集。 ホームズのライヴァルたちの中でも異色の存在だが、作中のセリフにあるように「そもそもシャーロック・ホームズが得意としていたものは、森の男にとってはごく普通の日課だということを忘れてはいけない。観察し、推理することは、森の男の日々の生活にとって不可欠なことなんだ」というわけで、彼に犯罪現場の足跡や痕跡を読み解く力が備わっているのは自然なこともかもしれない。 設定は異色でもジョーの人柄は男前で落ち着いた好青年、誰にでも好かれるアクのないキャラである。そして現場から丹念に犯人の痕跡を読み解いて追跡するので、全体としてはソーンダイク博士のような印象で、上質な古典本格の味わいだった。
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『ノヴェンバー・ジョー』 『ビック・ツリー・ポーテッジの犯罪』 ビック・ツリーポーテッジで射殺されたライアン氏。4年前に結婚した彼と馬との関係。 『七人のきこり』 C野営地に向かう道で頻発する強盗事件。C野営地に向かうダンが襲われた強盗。ダンの仲間である6人のきこりの中に犯人がいると推理するノヴェンバー・ジョー 『黒狐の毛皮』 夫と死に別れ自力で息子と罠を仕掛け生活していたサリー・ローン。彼女に好意を持つ男たち何者かが彼女の罠を破壊し獲物を奪っていた。 『ダック・クラブ殺人事件』 元判事のハリスンの娘からの依頼。ハリスンの射殺事件の捜査。彼が昔裁いたネイティブの犯罪者との関係。 『ミス・ヴァージニア・プラングス事件』 娘が殺されたとノヴェンバー・ジョーに相談を持ちかけたプラングス氏。釣りをしている途中何者かに誘拐されたヴァージニア。ヴァージニアの恋人と事件の関係。 『十万ドル強盗事件』 銀行から十万ドルを強奪し逃げたアンダーソン。追跡の結果捕まるが十万ドルの行方は知らないと証言する。彼から十万ドルを奪った人物の正体は? 『略奪にあった島』 何者かに騙され偽の電報で誘き寄せられている間に毛皮用の高級狐を殺害されたスタッフォード氏。無人島に置き去りにされていた彼の使用人の秘密。 『フレッチャーバックマン氏の謎』 列車の中で首をつったバックマン氏。彼の任務はある会社の合併に関する評価。彼の評価によりその株価が大きく変わってくる。彼の自殺に疑問を持ったノヴェンバー・ジョーの推理。 『リンダ・ピーターシャム』 『カルマクス』 『山の男たち』 『黒い帽子の男』 『逮捕』 『山都会か森か』 自分の地所の住み着いた山の男たちに脅迫されるピーターシャム氏。彼の身を案じた娘リンダからの依頼。山の男たちとの対決に向かうピーターシャム氏の護衛に付くノヴェンバー・ジョー。
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