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回転ドアは、順番に の商品レビュー

4.2

69件のお客様レビュー

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2024/08/06

二人の詩人による、空想恋愛短歌のやり取り、解説付き。 詩的なことばに馴染みが薄くても、解説もあって、二人の男女が出会って…といったストーリーや、その時々の感じを味わうことができる。 興味深い試みであり、また、その言葉の持つ不思議な力の素晴らしさに驚いた。

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2024/07/14

 歌人であるお二人が、まあ、今ふうですね、メールで「短歌」を交換、すなわち交歓しながら、まあ、そこが、さすがというか、ただものではないところなのですが、相聞の物語が始まります。  ボクにとっては、もともと、好きなお二人ですからこたえられません。  イヤハヤ、大したものですね(笑)...

 歌人であるお二人が、まあ、今ふうですね、メールで「短歌」を交換、すなわち交歓しながら、まあ、そこが、さすがというか、ただものではないところなのですが、相聞の物語が始まります。  ボクにとっては、もともと、好きなお二人ですからこたえられません。  イヤハヤ、大したものですね(笑)  アホブログにも案内書きました。   https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202406140000/

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2024/03/22

お恥ずかしながら、私はまだ短歌集を読むタイミングというのがよく掴めておらず、気分で手に取り開いてきましたが、こちらはちょっと違っています。 恋愛小説なんですが、それが穂村弘さんと東直子さんの短歌で綴られている。 キラキラした恋する時期があり、喧嘩してしまうこともある、そして突然...

お恥ずかしながら、私はまだ短歌集を読むタイミングというのがよく掴めておらず、気分で手に取り開いてきましたが、こちらはちょっと違っています。 恋愛小説なんですが、それが穂村弘さんと東直子さんの短歌で綴られている。 キラキラした恋する時期があり、喧嘩してしまうこともある、そして突然の悲しい別れ、、、。 文字から伝わる二人のストーリー、文字の配置からも感情が伝わってくる、一読、二読と短歌として、小説としても味わえる作品だと思います。

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2023/12/11

男女の出会いから別れまでを短文と短歌で表現された物語 以下、公式の説明 -------------------- ある春の日に出会って、ある春の日に別れるまでの、恋愛問答歌。短歌と、そこに添えられた詩のような断章で、男と女、ふたりの想いがつづられる。紡ぎ出された言葉のひとつひと...

男女の出会いから別れまでを短文と短歌で表現された物語 以下、公式の説明 -------------------- ある春の日に出会って、ある春の日に別れるまでの、恋愛問答歌。短歌と、そこに添えられた詩のような断章で、男と女、ふたりの想いがつづられる。紡ぎ出された言葉のひとつひとつが、絡み合い、濃密な時間を作り上げていく。短歌界注目のふたりによる、かつてないほどスリリングで熱い言葉の恋愛。文庫化にあたり、ストーリーに沿って1章ごとにふたりの自作解説を付加した。 -------------------- 短歌のやり取りと短い場面描写のみなのでさくっと読めた だけど、その内容を理解するのは結構難しい 最後まで読むと、あとがきで制作の背景が知れる 歌人の穂村弘と東直子による往復短歌で メールに短歌を添えてやり取りをしたもの 相手が使った言葉を次の自分の歌の中に込めてあったりと、変則的な蓮歌になっている 一組の男女が出会って恋をして、喧嘩もしつつ愛し合い、別れが訪れた後に再び出会う そんな物語 メール交換で作った歌が……連歌的な味を残しつつも、全く新しいかたちの詩的コラボレーションとして、生まれ変わったものというけど いくら創作と言えど、冷静な気持ちでこんなメールのやり取りができるものなのか? 二人の関係性がどういったものなのか、下衆な勘ぐりをしてしまう そんなやり取りで織りなされた物語ということを前提にもう一度読み返してみると、始めに読んだときには想像し得なかった風景が見えてくる でも、やはり二人の背景がよくわからないのは確か うーん、単純な恋の物語に見えて、実は一筋縄ではいかないものなのかもしれない

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2023/10/10

この声をきみに、というドラマの中で朗読されていて、その雰囲気があまりに素敵で購入した本です。 どれも優しく甘く心に響くことばが選ばれていて、ふとしたときに読み返してその世界に浸りたくなります。

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2023/08/30

詩集的往復書簡、のような。 第一句が好きなあまり、先に進めなかった本をようやく読了。作家同士知り合いで、生々しい句を預け合うってすごいな、プロって。 表紙絵は模写済み。

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2022/08/24
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皆さん、「フラート」という言葉というか、概念ってご存知ですか。 フラート(flirt)とは、欧米における恋愛の概念で、「友達以上恋人未満の関係を楽しむ」「恋の戯れ」を意味するそうです。 ふたりで見つめ合ったり、手をちょっと触れ合ったり、そんな段階で本格的な恋に発展もさせず、その関係性を楽しむ。 こちらの穂村さんと東さんの連々歌集、「回転ドアは、順番に」を読んで、「これは言葉の芸術によるフラートでは?」と、興奮した。 おふたりともプロだし、当時もパートナーはいらっしゃったようですが。 一組の男女が出会ってから別れまでを、穂村さんと東さんの短歌と、日記のような詩で展開していく。 フォントも、穂村さんがゴシック体で東さんが明朝体で、それぞれの短歌のイメージに合っていると思う。 短歌と詩の順番でリズムを作り、緩急自在に物語のペースを上げたり下げたりする構成が見事。 特に、ふたりがはじめて身体を重ねた章と、大喧嘩をした章が大迫力で、ページをめくる手が止まらない。 フランス映画の『ムード・インディゴ うたかたの日々』のような雰囲気もある。 ただ、本編だけでは理解が追いつかず、文庫本付録の自作解説でようやく話の流れが分かったところもあり、文庫本を読んで良かったなーと思いました。

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2022/06/19

恋愛短歌のせめぎ合い。 中心から同距離を保って、相手の言葉を受け止めて、同じ温度で返してゆく。おそらく時間も。 中心からの距離が違っても崩れるし、温度が違っても受け止められない。 冷えている時は冷えているなりに、 熱い時は熱いなりに。 温度差があるとうまくいかない。 シー...

恋愛短歌のせめぎ合い。 中心から同距離を保って、相手の言葉を受け止めて、同じ温度で返してゆく。おそらく時間も。 中心からの距離が違っても崩れるし、温度が違っても受け止められない。 冷えている時は冷えているなりに、 熱い時は熱いなりに。 温度差があるとうまくいかない。 シーソーで遊ぶように、短歌で戯れ合う本。 実話? 限られた字数に想いを込める。 私たちは、いつでも、何でも、話せると思って、喋りすぎなのかもしれない。

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2021/11/28
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出会いから別れを短歌や詩のような散文で想いのやりとりがされる 穂村弘×東直子ふたりの独特の世界が反応しあって繰り広げられる疑似恋愛体験 途中見失いそうになるので、何度か読み返しながら行方を追う感じ 章ごとの目次の文がまた素敵 出会いから仲良しの頃の短歌はキラキラして真似したくなる 自作解説のところで好きな人ができると海に行きたくなるというエピソード、私も!と手を挙げたくなる 状況がかなり省略されすぎていて物語の展開が解説がないとわからなかった そのわからなさにどっぶり浸るのも贅沢 印象に残った短歌 日常は小さな郵便局のよう誰か私を呼んでいるような サンダルをおとしちゃたという叫び声を笑って海風のなか 膝たててふたりは座る真夜中のきれいなそらにしみこむように 花束の花が次々枯れてゆく抱き合ったまま朝をゆられて 恋人のあくび涙のうつくしいうつくしい夜は朝は巡りぬ 冷蔵庫の扉を細く開けたままスリッパのまま抱き合う夜は めざめたら全部忘れていた鳥をつれてあなたのひかりのなかに

Posted byブクログ

2021/05/19
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昨日を呼び戻したい気持ち というところを読んだら急にぐっとこみ上げてきて止まらなくて自分でも驚いた 自分の中でもう十分に反芻し尽くしたと思っていた気持ちを、作家さんの別の言葉でまた呼び起こされるのがなんとも不思議な感じだ 本って不思議な力があるなと思った 短歌とか、自分には読めないジャンルのものだったから余計に 自分には感じるものはないだろうと思っててもこんなことがあるなら、ぱらっとめくっただけで戻すんじゃなくて、とりあえず一冊通しで読んでみることは大事なんだなと思った 記憶って忘れてるだけで蓄積されてて無くなってるわけではないんだなあ まあ取り出す術はないわけですけど

Posted byブクログ