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「言語技術」が日本のサッカーを変える の商品レビュー

3.7

53件のお客様レビュー

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2012/02/16

「そのプレーの意図は?」と訊かれたとき、監督の目を見て答えを探ろうとする日本人。一方、世界の強国では子どもでさえ自分の考えを明確に説明し、クリエイティブなプレーをしている。日本サッカーに足りないのは自己決定力であり、その基盤となる論理力と言語力なのだ。 本書は公認指導者ライセ...

「そのプレーの意図は?」と訊かれたとき、監督の目を見て答えを探ろうとする日本人。一方、世界の強国では子どもでさえ自分の考えを明確に説明し、クリエイティブなプレーをしている。日本サッカーに足りないのは自己決定力であり、その基盤となる論理力と言語力なのだ。 本書は公認指導者ライセンスやエリート養成機関・JFAアカデミー福島のカリキュラムで始まった「ディベート」「言語技術」といった画期的トレーニングの理論とメソッドを紹介しています。話しては田嶋幸三氏。現在は日本サッカー協会専務理事を務め、かつては元代表FW、その後ドイツに留学し、コーチライセンスを取得した人です。 本書では田嶋氏がドイツで経験したことを中心に書かれています。そしてドイツのサッカー少年と同年代の日本のサッカー少年の違いは何かということに彼は気づきます。その一つが日本人は自分の考えを言葉にする力がないということです。例えば練習中にプレーを止めて、監督が何故このプレーをしたのか?と選手に聞いても、選手は答えることができない。または監督の目をうかがい、答えを得ようとします。しかしドイツの少年であれば「あいつは足が速いからパスを出した」というし「ドリブルする為にパスを出さなかった」と言います。この差がかなり大きいらしいです。 他には自らの判断でプレーを決断する自己決定力や代表選手としての誇りなど色々日本は海外から引き離されていると改めて思いました。 またクラマーを始め、日本サッカーは多くの外国人に影響を受けてきました。その歴史があってこそ、今があると感じました。この本では様々な外国人監督への解釈も添えてあり、良かったです。特にトルシエは型にはめる、ジーコは個性を認めるというマスコミの報道に対する田嶋氏のプロとしての意見には納得できます。我々外の人間ももっと賢くならないといけないと思いました。

Posted byブクログ

2012/01/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2012.01.16 日本のサッカーが上達するうえで、「言語技術」を重視する理由? *苦境でもベンチを見ないヨーロッパのサッカーとの違い *自分で状況を解釈し、仲間とコミュニケートし、次の行動を決定する力。 *「言語技術」=ロジカルコミュニケーション。 *状況把握→分析→論理的に組み立て→話す *以心伝心(非ロジカルコミュニケーション)+「言語技術」 その他興味をひいたところ? *トルシェは、良い視野を確保するために、もっと身体をこちらに向けろと指導した。小野伸二や中村俊輔といった優秀な選手たちに、良い視野を確保することを要求し、それを徹底させた。(略)・・・若い10代のうちにそうした能力を育てることができたからこそ、彼らは海外へ行けた。(P181) 個人スポーツの場合はどうなんだろう?

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2012/01/03

「はじめに」を読んで手にした一冊です。 提唱自体は新しいのに、時折主張してくる文章•内容が古臭く、矛盾していたりするので目次読みだけでした。 サッカーが好きな人にはオススメできますが、興味がない人にとってはあまり参考にならないでしょう。

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2011/10/30

猪瀬さん『言葉の力』で引用されていた一冊。 正直、自分の好きなサッカーネタで自己啓発的なネタがあると思っていませんでした。昔のサッカー部と言えば、どこか不良っぽくて、とにかく走れ!的な印象があったのですが、J leagueができて、ワールドカップにも出場し、さらには海外でプレーす...

猪瀬さん『言葉の力』で引用されていた一冊。 正直、自分の好きなサッカーネタで自己啓発的なネタがあると思っていませんでした。昔のサッカー部と言えば、どこか不良っぽくて、とにかく走れ!的な印象があったのですが、J leagueができて、ワールドカップにも出場し、さらには海外でプレーする多くの日本人がいる状況において、サッカーにおける教育は重要なポジションを占めることを改めて知りました。 とくにその中でも本書で示される言語教育の大切さ、エリートとしてのあるべき行動は社会人の我々にとっても大切なことと痛感しました。

Posted byブクログ

2011/10/23

言語技術というよりはコミュニケーション能力といった方が合っているように思う。 たぶん著者は、言語技術の能力向上→論理的思考能力の向上→(個人的)判断力の能力向上→(集団的)調整能力の向上→サッカー技術の向上というようなことを考えているのだろう。

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2011/10/01

言語技術とサッカー。そのつながらない、ふたつのものがどのように展開していくのか? そんな好奇心がこの本を手にとった理由。 サッカーの学校で、絵を教材に勉強させているようだ。 絵の分析は、状況分析と論証力を育てるのに良いという。 その場の変化に合わせて、自分のとるべき行...

言語技術とサッカー。そのつながらない、ふたつのものがどのように展開していくのか? そんな好奇心がこの本を手にとった理由。 サッカーの学校で、絵を教材に勉強させているようだ。 絵の分析は、状況分析と論証力を育てるのに良いという。 その場の変化に合わせて、自分のとるべき行動を計画に即座に イメージすることが一流選手に求められるという。 「君たちはエリートだ。選ばれた選手だ。電車に乗る時はまず、先に他の人に座ってもらう」 そんな指導も学校で行う。サッカーをとおして、人間教育がされるのだ。 論理的に考えないと、試合もうまく進まない。 あうんの呼吸を乗り越えるものをひとつもつことで、日本のサッカーも大きく 変わっていくのだろう。

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2011/09/30

目の付け所が面白い。サッカーに関しては詳しくないが興味深かった。 サッカー界で一貫した選手育成が目指されていることが良く解る。監督のライセンスも知らなかった。 名言録⑥の「学ぶことをやめたら、教えることをやめなければならない。」という言葉に共感。

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2011/07/04

日本サッカー協会の権力闘争では、微妙に暗躍していると言われる田嶋幸三氏の著書。 本の構成としては、日本と海外のエリートと言われるサッカー選手の違い、そしてそのちがいこそが、言語の違いからくる自分への責任、リスクを負うことなどが、阿吽の呼吸で行う日本語よりも、論理明晰な言葉をもっ...

日本サッカー協会の権力闘争では、微妙に暗躍していると言われる田嶋幸三氏の著書。 本の構成としては、日本と海外のエリートと言われるサッカー選手の違い、そしてそのちがいこそが、言語の違いからくる自分への責任、リスクを負うことなどが、阿吽の呼吸で行う日本語よりも、論理明晰な言葉をもった文化の方が、常に状況が変化するサッカーの試合では、サッカーの質を変えるとしている。 福島のJFAアカデミーでの、言語技術訓練の様子も紹介している。詳細の内容は、他書を参考にされるといいと思う。

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2011/06/26

サッカーだけでなく日本教育や会社の人材育成にも通ずる考えがつまっている。 すべての教育のバイブルにしたい。

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2011/05/18

サッカーにおいて、やみくもにプレーするのでなく、何故そうしたのかを考え、そしてそれを言語という形にして伝えることが大切という主張を展開している。このような訓練が実を結べば、自分のプレーが整理できるだけでなく、プレーヤー同士の意思疎通がとれるようになり、監督の指示も理解できるように...

サッカーにおいて、やみくもにプレーするのでなく、何故そうしたのかを考え、そしてそれを言語という形にして伝えることが大切という主張を展開している。このような訓練が実を結べば、自分のプレーが整理できるだけでなく、プレーヤー同士の意思疎通がとれるようになり、監督の指示も理解できるようになるだろう。 著者の主張は、JFAアカデミーで実践されており、それについても多くページを割いている。ここから将来の日本を背負うプレーヤーが育つことを願う。

Posted byブクログ