日本を教育した人々 の商品レビュー
日本を教育した4人の人物が、どのような方法でどのような思想を日本に与えたのかを知る事が出来た。 今まで文学作品には教科書ぐらいでしか触れた事無かったけど、あの中には色々な深い思想が張り巡らされてたんだね。 吉田松陰 漢文 黒船 彼の思想を相手に伝染させた。対話的に、相手に興...
日本を教育した4人の人物が、どのような方法でどのような思想を日本に与えたのかを知る事が出来た。 今まで文学作品には教科書ぐらいでしか触れた事無かったけど、あの中には色々な深い思想が張り巡らされてたんだね。 吉田松陰 漢文 黒船 彼の思想を相手に伝染させた。対話的に、相手に興奮の化学反応を与える。 福沢諭吉 個人主義を尊重しながらも、今の行き過ぎた個人主義を「国家」や「道徳」で制限しさらに質の良いものにする。 個人の解放と国家の独立をめざす 慶應義塾 女大学批判 ライトの原理 欲望は降伏にとって重要 演説は個としての責任をもって自分の意見を明らかにできる ジェラシーはダメだね バランス なんのために勉強するのか 向上心はいじめ対策に 夏目漱石 近代日本語を確立し普及した 分かりやすく 日本語だけでは感覚が優先 ドイツで言う所のゲーテ 国を背負う葛藤 悩みどころの教育者 作家に自殺者が多い理由 即天去私 人間力を伸ばすには文学 正岡子規との友情 司馬遼太郎 日本人とは何か イデオロギーを嫌う 日本人のアイデンティティ 今は拝金主義に 戦争はダメ 品格ある日本人 公共のために尽くす志 プロテスタントの美徳 明治時代の政治家 勝海舟 「竜馬がゆく」は人物像を教育する効果 外に開かれた日本
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(勉強して、それを社会のために活かすというかつての日本人が持っていた公共的な向上心は薄くなる一方だ) 私は社会の役に立てる人になりたいととても思った。
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隠れテーマとしては「近代とは何か?」を思索した人々という印象で良本だとは思うのだが、司馬遼太郎を教育者として扱う事には疑問。漱石には門下生が居たので許容範囲ではあるが、小説家を入れてしまったら際限がなくなる。他に列挙するなら、内村鑑三、西田幾多郎、和辻哲郎あたりが妥当なのかと。
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登場するのは吉田松陰、福沢諭吉、夏目漱石、そして司馬遼太郎。この4人が日本を教育した人として登場する。私自身は夏目漱石の作品はほとんど読んでいるけれど、他は全く知らない。どんなことで日本の教育に影響を与えたのか、夏目漱石にしてもいったいどこが教育なのか、そんな思いで読み始めた。そ...
登場するのは吉田松陰、福沢諭吉、夏目漱石、そして司馬遼太郎。この4人が日本を教育した人として登場する。私自身は夏目漱石の作品はほとんど読んでいるけれど、他は全く知らない。どんなことで日本の教育に影響を与えたのか、夏目漱石にしてもいったいどこが教育なのか、そんな思いで読み始めた。そして、もっとも気になった箇所は、実は著者自信の取り組み。著者は教育の最大のテーマを「構え」と書かれている。私もいろいろなところで何度も書いてきたけれど、過去に受けた授業でもっともわくわくしたものは、「科学思想史」の集中講義。村上陽一郎先生の授業だ。どこからが本筋でどこからが余談か分からない。名人の落語を聞くような感じ。必死にノートにメモを取った。ところがその横で寝ている奴がいる。「構え」ができていないと、こんなにもすばらしいものが提供されていても全く吸収されていない。しかし、著者はさらに言う。学年の最初の授業で生徒を惹きつけることのできない先生は、一年かけてもなかなか思い通りにできない。その通りだ。良い「構え」を作るのも先生の仕事だ。そこで、著者の取り組みとして、「すごい! すごすぎるよ!! シート」の作成について触れられている。(著者は教育学部で教員の卵の指導に当たっておられる。)「あこがれ」の連鎖ということを以前から言われているが、先生が本気ですごいということを生徒に伝えれば、必ずそのすごさが伝わるはずだ。先生の「あこがれ」がきっと伝染するのだ。私自身、最近もっともすごいと感じたのは、錯視=動く絵。テレビ(爆笑問題ニッポンの教養)で見て、ホームページで見て、その感動を子どもたちにも伝えたのだけれど、いったい何人の生徒の心に響いただろう。(のちに、書籍を購入してしばらくは生徒たちにも見せていました。)
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2007年の本かぁ。 吉田松陰,福沢諭吉,夏目漱石,司馬遼太郎について。 日本人が直接間接を通して影響を受けたと思われる人物のどういう側面が教育的かを述べている。 幕末から昭和までの人物に疎いなぁ。戦国時代は得意なんだが。
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代表的日本人のほうが面白い。 ある程度知っている人がトピックスになっているため、刺激が薄まってしまった。 トピックスになっている人物を全く知らない人はカルピスの原液ほど強烈に、感じるかもしれない。
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吉田松陰、福澤諭吉、夏目漱石、司馬遼太郎を取り上げる。人選の目の付けどころがうまいと思う。 ・福澤が慶応義塾をつくったのは、独立精神を養うために政府から独立したものにするためだった。気力を確かにしてまず一身の独立をはかり、国を豊かにすれば、西洋の力は恐れるに足りないと唱えた。 ...
吉田松陰、福澤諭吉、夏目漱石、司馬遼太郎を取り上げる。人選の目の付けどころがうまいと思う。 ・福澤が慶応義塾をつくったのは、独立精神を養うために政府から独立したものにするためだった。気力を確かにしてまず一身の独立をはかり、国を豊かにすれば、西洋の力は恐れるに足りないと唱えた。 ・人間理解力を伸ばすためには、文学が一番適している。平易な日本語で書かれた漱石の作品を読むことによって、人間性の理解に大きな役割を果たすことを学ぶことができた。
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明治維新では近代化を全国民が目標としてもって発展をなしとげ、戦後は復興を目標に発展をしましたが、バブル崩壊後は日本に明確な目標がなくなっています。 道に迷った時は原点に立ち返り、日本が飛躍的に発展した時に日本国民に多大な影響を与えた偉大な4人の教育について論じています。 その4...
明治維新では近代化を全国民が目標としてもって発展をなしとげ、戦後は復興を目標に発展をしましたが、バブル崩壊後は日本に明確な目標がなくなっています。 道に迷った時は原点に立ち返り、日本が飛躍的に発展した時に日本国民に多大な影響を与えた偉大な4人の教育について論じています。 その4人とは、松下村塾の吉田松陰、「学問のすすめ」を書いた福沢諭吉、作品を通して日本人を教育した夏目漱石と司馬遼太郎の4人です。 この4人の考え方や生き方を紹介しながら筆者の斉藤先生の考えも随所に書かれています。 吉田松陰の教育方法は、効率的な知識伝達ではなく、興奮を伝達する教育だとしています。そして、『何かについて熱く語れる人は、その人のいわば興奮状態が他の人にも伝達し、心を動かしていく。それが教育という営みになっていく』(本文より引用) また、夏目漱石の章では、 『私はつねづね、教育の基本とは「憧れに憧れる」構造だと思っている。先生が持っている憧れに生徒も影響を受け、同じような憧れを持って、「あれを勉強してみたい」とか「先生のようになりたい」と思うようになるのが教育である。 教えている先生が生き生きとしていて、とても楽しそうだから、思わず惹かれていって、「先生がそんない楽しいのなら、勉強は楽しいもんなんだろう」と思い、その欲望を模倣する形で憧れが伝染していく。それが教育の基本である。』(本文より引用) など、斉藤先生の教育論を展開していますが、無理矢理な感じはせず、理解しやすく教育のあるべき姿を理解できます。 この本を読んだあとは、夏目漱石と司馬遼太郎の本に関して今までとは違った観点で本を読むことができると思います。また吉田松陰の生き様にも興味がわきました。 福沢諭吉の「学問のすすめ」は読んだので、「福翁自伝」読みたくなりました。
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タイトルの通り、教育について書いた新書。 今まで新書は自分に読解力がないのがあって敬遠していた。しかし、この本はそんな私でもサクサク読めた。 まず、文章がとても読みやすい。持って回ったような言い方をせず、理解しやすい言葉を選んでくれているなぁと、筆者の優しさを感じる。 次に、内容...
タイトルの通り、教育について書いた新書。 今まで新書は自分に読解力がないのがあって敬遠していた。しかし、この本はそんな私でもサクサク読めた。 まず、文章がとても読みやすい。持って回ったような言い方をせず、理解しやすい言葉を選んでくれているなぁと、筆者の優しさを感じる。 次に、内容が面白い。夏目漱石や吉田松陰や司馬遼太郎など誰もが知っている人物について話すので、読み手としても興味を失わずに読み進められる。特に自分は司馬遼太郎の本を読んだばかりだったので、司馬の章は最高に面白かった。
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