消されかけた男 の商品レビュー
久しぶりに読みました。冒頭のシーンから引きつけられ,最後はあっと驚くドンデン返しです。25年くらい前に初めて読んでから,いろんな人に勧めていますが,おおむね好評です。フリーマントルは,どんどん絶版になっていきますが,この本は多分大丈夫だと思います。
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さえない中年のスパイなのに、実はもの凄い人。 この人の能力を認められない上司が、おばかですね。 でもこういうパターンが多いかも。ラストが秀逸。
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チャーリー・マフィン第一作。 かなり古い。東西冷戦に実感がない。 どこから、この結末にたどり着いたのか気になって見直す。
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スパイ小説ってこんなに面白かったんだー!と思わせてくれた1冊。チャーリーの魅力にハマります。 1993年
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
チャーリー・マフィンは風采のあがらない英国情報部員。英国情報部はパブリックスクール出身者しか入省(?)させないのだが、第2次大戦後の人手不足の際、労働者階級のチャーリーも入省できた。 KGB大物スパイを逮捕したこともあるのだが、手柄は横取りされた形。新しい上司たちには罠にかけられ「消されかける」。もう少しで東側で射殺されるところだった。・・チャーリー、プロなので切り抜ける。戻ってみると若い同僚は祝杯をあげている(ことは想像できたから、彼らが上司に報告し&上司が総理に報告し終えた頃をみはからって戻ったのだけど)で始まる。 「風采のあがらない男」の設定。スーツは2着しかなく、ズボンのおしり部分はテカテカ。愛用の靴ハッシュパピーは、雨が降ると水が浸み込み、靴下が濡れる。そんな記載がある。なのに、妻は美人(遺産つき)。愛人は情報部長の秘書(美人(?)+遺産つき)。おかしいだろう。 スパイといえども組織の人間。公務員だし。上司には従わないといけないし、気にいられなければ閑職へ追いやられる。この上司が軍隊あがり(=情報部向きではない)でクラスを気にするやつなのだ。「KGBのワナだ」といくら訴えても、作戦成功時の自分の処遇に目を奪われている上司はききいれない。すでに1名殺され、1名はソ連の監獄で発狂している。でもでも、仕方なく上司に従う。 ・・・・ようにみえて、最後にどんでん返し。これがすかっとする。 そりゃ、消されかけて、手柄横取りされて、生きがいの仕事奪われて、降格されそうになり・・・で、プロフェッショナルが黙っているわけはないよね。そのことを一番わかっていたのが、敵であるカレーニン@KGBの将軍(=プロフェッショナル)だったのが皮肉? 妻と愛人の件もここで納得できる。モテるはずである。 単なるエスピオナージではなく、サラリーマン小説でもあるので、冷戦消滅した現在でも楽しく読める。
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