ケインとアベル(下) の商品レビュー
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以下、物語をふりかえるための備忘。 ・アベルの人生は、初めから危機一髪。生まれた時から九死に一生を得る。 ・ロスノフスキ家はポーランドの名家。アベルもポーランドを誇りにもてるように育つ。 ・ドイツとオーストリア=ハンガリー帝国に締め付けられたポーランドの運命が、アベルの運命と重なり、彼の人生に大きく影響。ヴワデクのときのアベルの運命たるや悲惨の一言。 ・ケインの方の投資力の磨き込みはすばらしい。きっちり帳簿をつけるということやきちんと銘柄を分析することなどの規律が大切。投資をする上では、確かに高い資本回転率、高い成長率、信頼のおける資産の裏付け、有望な取引といった条件を満たす銘柄をいかに見つけるかといったことが効果的。 ・ケインの方も、実は悲惨な境遇。父を亡くしただけではなく、その後、未亡人となった母親がどうしようもない男にひっかかって死んでしまう。しかし、ケインは順調にハーバードへ行き、個人口座100万ドルを21歳までに増やした。 ・アベルも、ついにアメリカに渡り、勤勉に働き、学び、プラザホテルからリッチモンドコンチネンタルの副支配人になる。裏からのケインのサポートによりアベルはホテル王への道を歩む。 ・他方で、ケインも親友の父からアポイントを受けてレスター銀行頭取就任。就任時の取締役会のハンドリングが見事。 ・その後、2人の間で、醜い互いの応酬が繰り返される中で、アベルの娘、ケインの息子が恋に陥る。互いの親は激怒し、2人は家を出る。 ・アベルが逮捕され司法取引で釈放、その意趣返しで、ケインがレスター銀行頭取辞任させられる羽目に。 ・最後は、フロレンティナとその息子のウイリアム・アベル・ケインに託される形で物語が一旦終わる。
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もっと宗教色の強い話だと勝手に思い込んでいたが、全然そんなことはなかった。戦前〜戦後にかけてのヨーロッパおよびアメリカの歴史を下敷きにした、堂々たるストーリーでとても面白かった。
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とても面白かったです。 素晴らしい小説でした。 人間模様、歴史、恋愛、成功、策略全て詰め込まれていました。 感動しました。
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下巻はケインとアベルが終始睨み合う。ちょっといがみ合い長ない?って思ってしまった笑 しかも一連の争いが金融市場にて繰り広げられるため、理解が難しく尚更長く感じた。 ポーランドという国は20世紀における様々な出来事に関わりを持っているなと感じた。地理的要因かな? ポーランドもう少...
下巻はケインとアベルが終始睨み合う。ちょっといがみ合い長ない?って思ってしまった笑 しかも一連の争いが金融市場にて繰り広げられるため、理解が難しく尚更長く感じた。 ポーランドという国は20世紀における様々な出来事に関わりを持っているなと感じた。地理的要因かな? ポーランドもう少し注目してみようかな とりあえず海外小説はこれにて当分休憩に入らせてもらいます笑
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20世紀アメリカ合衆国の歴史的事件を背景に、メガバンクの頭取として成功したケインと、ポ-ランドの移民からホテル・チェ-ンのオ-ナ-にまでのし上がったアベル(ヴワデグ)との宿命的な出会いと愛憎の果てを描いた壮大な人間ドラマは、大きな感動のうちに幕を閉じる。ケインとアベルがニュ-ヨ-...
20世紀アメリカ合衆国の歴史的事件を背景に、メガバンクの頭取として成功したケインと、ポ-ランドの移民からホテル・チェ-ンのオ-ナ-にまでのし上がったアベル(ヴワデグ)との宿命的な出会いと愛憎の果てを描いた壮大な人間ドラマは、大きな感動のうちに幕を閉じる。ケインとアベルがニュ-ヨ-ク五番街で邂逅する場面は、この大河小説を締めくくる見事な圧巻。(エリア・カザン監督の映画『アメリカ・アメリカ』で、新天地アメリカの “自由の女神“ を目にしながら入港する青年の姿が、アベル自身と被さって涙を誘う)
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続きが気になり、上巻に続いて図書館で予約して借りた。 ニューヨーク巨大銀行頭取WASPのウィリアム・ケインとポーランド人の移民叩き上げ、世界にあまねくバロンホテルチェーンのホテル王アベル・ロスノフスキ。 二人の敵対する関係はどうなるのか? 下巻も引き込まれてました! 80年代...
続きが気になり、上巻に続いて図書館で予約して借りた。 ニューヨーク巨大銀行頭取WASPのウィリアム・ケインとポーランド人の移民叩き上げ、世界にあまねくバロンホテルチェーンのホテル王アベル・ロスノフスキ。 二人の敵対する関係はどうなるのか? 下巻も引き込まれてました! 80年代出版ということもあって、ちょっと人物像がいかにもなステレオタイプに感じなくもないけれど、またその感じが古き良き時代を彷彿とさせるのだ。 二人の出生から挫折、成功、危機、孤独、老い、死までを壮大なスケールで描いている。 お互いが知らなところで、相手に大きな危機を救われていたということを、知る機会は訪れるのか?というのが一番気になるところだったが、そういう風に落としどころを持ってくるのか〜、と唸った。 うん十年ぶりのジェフリー・アーチャー。 十分堪能した^_^ 2020.2.8
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実際の歴史上の出来事を織り交ぜながら進むドラマ。 どんな境遇であってもその人の中に流れる血が脈々と受け継がれる。 でもあんなに復讐を誓って、そのために生きているようでは、せっかくの人生はもったいないです。 きっと美しい娘さんだったのでしょう。 しかしすごいドラマです。映画にはなっていないけど、そこが惜しい。
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ポーランドの田舎で、私生児として生まれたヴワデク(後のアベル) ボストンの名門ケイン家という資産家に祝福されて生まれたウイリアム というおいたちのこのふたりが主人公で、章を交互に振り分けて語られる一生の物語は きびきびしていて、息もつかさずに読まされ、ストーリーは確かに面白い...
ポーランドの田舎で、私生児として生まれたヴワデク(後のアベル) ボストンの名門ケイン家という資産家に祝福されて生まれたウイリアム というおいたちのこのふたりが主人公で、章を交互に振り分けて語られる一生の物語は きびきびしていて、息もつかさずに読まされ、ストーリーは確かに面白いと思う。 聖書創世記の「カインとアベル」を下敷きにしているかなと思いながらも、 「ポーランドの悲劇」と「アメリカンドリーム」が合体して、 まっとうに頑張ればどんな困難も克服出来るというカタルシスが得られる。 ただし読後、思想的なものや哲学的なものが浮かばない。 まともは不条理に勝るというのかな・・・!
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最近、本自体読むことが少なくなり、読んだとしても自分のお気に入りの作家・作品しか読んでないことにふと気づいて、知人が勧めていた本作を読了。 おそらく本作最大のネタ、どんでん返しに途中で薄々気づいてしまったので、そのネタが終盤に明かされたときの驚きは残念ながら大してありませんが、それでも、充実の読後感でした。 20世紀初頭の同年同日にポーランドとアメリカでそれぞれ生まれ、一時は戦争捕虜となりながらも死の淵からなんとか生きながらえてきた男と、銀行頭取の子息として誰もが羨むようなエリート街道を突き進んできた男、文字通り対照的な2人の男の物語。 自分自身とはそれぞれかけ離れた存在なので、感情移入するようなことはあまりありませんでしたが、それぞれに魅力的。(余談ですが、2人とも女性へのアプローチは、わりと一目惚れのような感じなんですよね。そのあたりは時代を感じました。笑) 一番印象的なのは、物語に登場する重要なキーアイテム、銀の腕輪の扱い方です。 アベルの運命を時に死の手前に差し出し、時に死の淵から救い出した腕輪が、物語を大きく前進させるそのストーリーの運び方が見事だなぁと思いました。 ちょっと御都合主義的だと感じる物語の展開もありましたが(彼らの子供の話)、それを割り引いても、かなり面白かったです。
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下巻の後半から面白さはちょっと失速しますね。 でもまぁ、主人公の二人が年老いて勢いが無くなるから、 ある意味リアリティがあるとも言えますが。 総評としてはとても面白かったです♪
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