戦前の少年犯罪 の商品レビュー
最近の 悲惨なニュースは 世の中どうなっちゃってるんだろう と思っておりましたが、過去にも あったのですね。 ハッキリ言って この本は 読み進めるのが 辛かったです。 どうして こんな事が?! って いう事件が 色々ありました。
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最近はゲームやスマホの影響で凶悪犯罪が増えているかのように語られれば、いや、それは異なる、戦前の方が酷い事件は多かったろうという事は、何となく知っていた。本著は、当時の新聞記事で証明してくれる。やはり、奇怪で凄惨な事件は戦前に多いではないか。小学生による殺人事件がこんなに多いとは...
最近はゲームやスマホの影響で凶悪犯罪が増えているかのように語られれば、いや、それは異なる、戦前の方が酷い事件は多かったろうという事は、何となく知っていた。本著は、当時の新聞記事で証明してくれる。やはり、奇怪で凄惨な事件は戦前に多いではないか。小学生による殺人事件がこんなに多いとは。 多いとは書いたが、単純な数の比較はできない。親告罪であれば、価値観も異なれば告訴されぬ事もあり、少年法のルールも違う。事件の記事だけを読み続けると、いかに悲惨な時代かという気分にもなるが、大多数は、事件になるほどの問題は起こしていない若者だ。 ただ、倫理観は確実に時代とともに良くなっている。コンプライアンスという言葉とともに、例えばタバコのマナー、女性差別の改善、ハラスメントの規制等。事件を起こしやすい時代背景というものもある。戦時戦前の話だ。鉛筆を削るためのナイフを子供たちが持ち歩いていた。大人が扱う銃の管理も不十分。今では劇物取締法の対象であるネコイラズという毒物も扱えた。こうしたことを考えると、間違いなく戦前の方が事件は多かったのだろう。生々しく実感した読書であった。
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ノンフィクションというよりもデータ集。 日本では残酷な少年犯罪が増えている、とか、年々残酷で不可解な事件が増えているという認識が報道によって私達の頭には作られている。実際にはそんなことは全然無くて、昔のほうが一層残酷で、より不可解とも言える猟奇的事件は沢山起きている、しかも少年の...
ノンフィクションというよりもデータ集。 日本では残酷な少年犯罪が増えている、とか、年々残酷で不可解な事件が増えているという認識が報道によって私達の頭には作られている。実際にはそんなことは全然無くて、昔のほうが一層残酷で、より不可解とも言える猟奇的事件は沢山起きている、しかも少年の手で、という事実がわかる貴重な本。読んで気持ちのいいものではもちろんない。
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テレビマスコミばかり見ている人にとってはそれまでの常識を穿たれる本。 平成に入った辺りから、少年による凶悪犯罪があるとマスコミはセンセーショナルに騒ぎ立て現代少年が抱える闇として底知れない恐怖を掻き立ててますが、実際もっとヤベー奴らは昭和初期の生まれだったということ。 遠い昔の出...
テレビマスコミばかり見ている人にとってはそれまでの常識を穿たれる本。 平成に入った辺りから、少年による凶悪犯罪があるとマスコミはセンセーショナルに騒ぎ立て現代少年が抱える闇として底知れない恐怖を掻き立ててますが、実際もっとヤベー奴らは昭和初期の生まれだったということ。 遠い昔の出来事でなくまだ現代を生きているのがいると思うと暗い気持ちになる。
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「昔は良かった」と聞くこともあるが、本書に記載されている事件の内容と数を考えるとその言説が幻想にすぎないことが明らかになりますね。 本書は、昭和初期を中心にした未成年者がおこした犯罪や風俗を当時の新聞をベースに、それら事件に関わる文献で裏をとっていますので、書かれていることは、ほ...
「昔は良かった」と聞くこともあるが、本書に記載されている事件の内容と数を考えるとその言説が幻想にすぎないことが明らかになりますね。 本書は、昭和初期を中心にした未成年者がおこした犯罪や風俗を当時の新聞をベースに、それら事件に関わる文献で裏をとっていますので、書かれていることは、ほぼ事実でしょう。 「イヤハヤ」と言うのが、正直な感想ですね。今も昔も想像がつかない事件が起こりうるは、認識しなければいけないと思いました。 少年犯罪事件が何故おこったかとの論評が、昨今でもなされるが、本書を読んでいると無意味に思えてきました。まずは、事件という事実があったと認識することが大切だと思いました。 本書のちょと気になった所ですが、「当時は…だったのが当たり前」という決めつけた表現が頻繁に出てきます。当たり前かどうかの検証が不十分な気がするのですが。 通説に惑わされことなく、事実を追う姿勢に共感をえました。
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圧倒的な、事実を積み重ねてきた者のみがもつ言葉の重み 何かのコラムでライムスターの宇多丸さんが絶賛していた本。 宇多丸さんと言えば、学生時代の知り合いのお友達、というイメージがあるものですからなんとなく親近感を抱きながら、記事を読みました。 そのコラム自体は作者の管賀江留郎さ...
圧倒的な、事実を積み重ねてきた者のみがもつ言葉の重み 何かのコラムでライムスターの宇多丸さんが絶賛していた本。 宇多丸さんと言えば、学生時代の知り合いのお友達、というイメージがあるものですからなんとなく親近感を抱きながら、記事を読みました。 そのコラム自体は作者の管賀江留郎さんの新作の紹介だったのですが、コラム冒頭に述べられたこちらの本からまずは読もうじゃないですか。 表紙を見ると(少年犯罪データベース主宰)という文字が。 なんだ、お世話になっている人の本。 寝付けない夜、ひたすらに少年犯罪の記録を辿っていく。 何百とある事例を順番に、ひたすら読んでおりました。 なぜ、そんなにも事件の記録を読んでいくのか。 それは、犯罪という非日常に対する興味もあるでしょうが、どうして犯罪者が生まれ、どうして被害者が生まれたのか。 情報を自分の中で蓄積することによって、自分のまわりの犯罪者予備軍の兆しを予見し、避ける。 また、何か起こった際、自分の中のこのデータベースの中から、少しでも有用な行動が取れれば。 そんなリスクテイクのために情報を調べているような気がします。 さてこの本ですが、戦前について「小学生が人を殺す」「脳の壊れた異常犯罪」「親殺し」「老人殺し」といったようなテーマにそって、全国にある新聞の記事と補足説明がされていきます。 この本がwebサイトと違う醍醐味は、一つひとつの記事を集約したそのテーマに対する管賀さんの考えが読める、ということでしょう。 繰り返し、管賀さんは皆さんが思っている戦前とは、データを読むと全然違うんですよと警告を発します。専門家と称する人たちも何を根拠にしゃべっているのかわかったもんじゃないですよ、と繰り返し話します。 管賀さんにはその圧倒的な、事実を積み重ねてきた者のみがもつ言葉の重みがあります。 図書館には、新聞やその他事実を表したものには、きちんと当たってみる必要があると、思い自分の発言を顧みる。 改めて、情報を確認する、ネットにあることを鵜呑みにしない、ということを考えさせられる本でありました。 管賀さんの豊富な知識量と、おしゃれな不良の名前などのエッセイにくすりとしたり、伊勢丹の恐ろしいほていやの買収話など、そういった部分も大変、楽しかったです。
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よくぞ調べたり。データというのは追えばここまで追えるのか。最近は少年犯罪が凶悪化した、増えた、という意見がちらほらと聞こえてくるが、結局自分が生きて来た期間に見聞きしたものをベースに思い込んでいるに過ぎない。
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にわかには信じがたいが、これはデータなのだから真実。今までなんとなく思っていたことが覆された。文の口調が気になるところではあるが、著者のような見方も一理ある。それよりも少年犯罪データベースとして真摯に取り組んでいるところを注目したい。間違っていたら指摘してほしいと言っていることか...
にわかには信じがたいが、これはデータなのだから真実。今までなんとなく思っていたことが覆された。文の口調が気になるところではあるが、著者のような見方も一理ある。それよりも少年犯罪データベースとして真摯に取り組んでいるところを注目したい。間違っていたら指摘してほしいと言っていることからも著者者は自分の調査が完全に正しいとは思っていないとわかる。問題は何も調べていないのにそうだろうと決めつけ、もっともらしく語る専門家であると本書は訴えたいのだ。
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斜め読み。少年犯罪をまとめたサイトを運営してるらしい著者が,戦前の事件を当時の新聞から拾って紹介する本。コメントが偏見に満ちていてあまり読めたものではなかった。新聞記事には全幅の信頼を置いているらしく,批判的に読むとか深く調べるようなことはしていない様子。日々図書館に籠って書き上...
斜め読み。少年犯罪をまとめたサイトを運営してるらしい著者が,戦前の事件を当時の新聞から拾って紹介する本。コメントが偏見に満ちていてあまり読めたものではなかった。新聞記事には全幅の信頼を置いているらしく,批判的に読むとか深く調べるようなことはしていない様子。日々図書館に籠って書き上げたそうだが,やはりきちんと知的訓練を受けた人の本でないと読む価値は薄いのかも。
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確か、永山則夫関連の本を読んだところから本書に行き当たって読んでみようと思ったのだったが、正直がっかりした。 昭和初期の古い事件を、数多く調べあげた著者の労力には感心するが、いかんせん、付記されている文章があまりに興味本位にすぎいただけない。とっつきやすさや、皮肉をきかせる狙い...
確か、永山則夫関連の本を読んだところから本書に行き当たって読んでみようと思ったのだったが、正直がっかりした。 昭和初期の古い事件を、数多く調べあげた著者の労力には感心するが、いかんせん、付記されている文章があまりに興味本位にすぎいただけない。とっつきやすさや、皮肉をきかせる狙いだったのかもしれないが、私には非常に不快であった。 装丁や取り上げているテーマなどから、もっと資料を深く読み込んで真面目に考察された堅い著作を想像していたのだが…。 事件そのものは凄惨なものが多く、およそ少年事件とは信じたくないくらいだが、そのこちらの厳粛な気持ちも小ばかにされているようにさえ感じられる。事件が惨たらしくて辛くなったのもあるが、何よりこの文章を読むのが嫌になって、途中で読むのをやめてしまった。 少年犯罪に対する安易な現代のステレオタイプ的な捉え方を批判する著者の思いには賛同するが、この不快感はどうしようもない。読まなければよかったと思った本は久しぶり。
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