ぼくはくまのままでいたかったのに の商品レビュー
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〝クマが冬眠から目を覚ますと、森が消え失せていた。あっけにとられて、周りに建つ工場をポカンと見ていると 「おい、お前、とっと仕事につけ❢」と職長に言われた。 「あのう、ぼくはクマなんだけど…」 「ふざけるな❢ 薄汚い怠け者めが❢」…。クマは職長から人事課長、副工場長、工場長から社長までたらい回しにされた挙句、誰もクマだと信じてもらえないまま「労働者」として働かされることとなり…〟人間による自然破壊と生産性追求の営利企業の身勝手さを、痛烈な風刺で描かれた、切ないまでに心ゆさぶられる名作絵本。
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人間の浅はかさと自然、生き物に対する冒涜、そこからクマの自己が崩れていく様子がなんともいえず描かれている。
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山おくの森でクマは冬の眠りについた。クマが寝ている間に森にやってきた人間たちが、森の木を切りたおして工場を作る。眠りからさめたクマが出ていくと。 淡い繊細な絵と淡々とした文章。 目が覚めたクマが自分はクマだと訴えても、全く取り合ってもらえず。 クマは動物園かサーカスにいるもので、そうでないお前がクマのはずはない。 前提と思いこみのズレがクマをどんどん追い込んでいく。 淡々とお話がすすむのがだんだんと不気味で落ち着かない気持ちに。 最後はホッとするものの、この先はどうなるのかと絵の仄暗さに気持ちも暗くなる。 いろいろ考えさせられて、ちびちゃんとも話してみたくなる絵本。
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自分自身を奪われる。 話を聞かない人たち、想像しない人たち、考えない人たち。 そんな人たちの中で自分を保つのは、きっと想像以上に難しい。
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痛烈なアイロニーと哀切。 これはこどもに伝わるのだろうか…。 冬眠から目が覚めたら森がなくなっていた“くま”。 森は冬の間に人間が木を全部切り倒し、工場へと変わっていたのだ。 呆然とする”くま”に、工場の職長が言った。 「おい、おまえ、とっとと しごとにつけ」 驚いた“くま”は言う。 「あのう、すみませんが、ぼくは くまなんだけど……」 「くまだと!ふざけるな!うすぎたない なまけものめ!」 職長はかんかんにおこって どなりつけると、くまを人事課長のところにーーー。 “くま”を現代社会に適合できない人間のメタファーとして見ることができるような気がする。 工場の仕事ができなくて怒られるシーンは切なかった。 ホテルでのシーン。 “くま”は、ほんとうに“くま”になれたのか? 最後は本来の自分自身に身も心もなることができて、Happy End、ということだと思いたい。
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子ども向けと言うより大人へ送る絵本だと感じた。 絵も一枚一枚丁寧に描かれていて、素晴らしい(o・_・)ノ
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読み終わった後、悲しくて悲しくて泣いてしまった。 自分のアイデンティティを否定され続けた先の、自分に戻ることが難しいことがつらい。
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くまは自分がくまであることをわすれてしまったのか、忘れなければ生きていけないのか。 自分が何者かであるのは、自分で決めるのではなく、他者から決められることなのだろうか。 自分とは何者なのか。 見方によって全く違うことは日常なのかも。 そんなことを改めて思った。
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恐ろしい絵本。 私も人間のままでいたかったのに、違うものになってしまっているのでは…。 『うさぎの島』もこの本も、自分を見失うことの怖さを私達に突きつける。
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何が辛いって、くまが街に紛れ込んで労働者として工場で働かされ、くまがヒゲをそって仕事するとこ。 とにかく読んで辛い。 自分の本意ではないことを強いられる辛さ、違うコミュニティに紛れ込む辛さ。 辛いとしか言いようがない。
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