歌う船 の商品レビュー
予備校に通っていた頃、寮との行き帰りに通る地下街にあるショッピングビルで、時々古本市が開かれた。 そこでゲットした本。100円くらいで。 ハインライン「月は無慈悲な夜の女王」とか萩尾望都「銀の三角」とかアイラ・レヴィン「ローズマリーの赤ちゃん」とかもここで買って読んだのだった。...
予備校に通っていた頃、寮との行き帰りに通る地下街にあるショッピングビルで、時々古本市が開かれた。 そこでゲットした本。100円くらいで。 ハインライン「月は無慈悲な夜の女王」とか萩尾望都「銀の三角」とかアイラ・レヴィン「ローズマリーの赤ちゃん」とかもここで買って読んだのだった。 この本は、小学校~中学校くらいにかけて嵌っていた、大清水さち「ツインシグナル」という漫画の小説版のとびらに「ようこそ、ジェナン…」て書いてあったのが気になったから(作品名はあとがきで明らかにされていたので) 。SF読むようになったのはこの漫画の影響が大きい。
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極めて人間的な人工知能の話かと思えば、船という身体を持つ人間の話だった。それだけで大分違う。例えば義手のような金属の手足を持っているだけの確かな人間が主人公っていう斬新な設定なのにちっとも奇抜じゃない。 こんな設定なのに宇宙船であることの苦悩にスポットが当たることもなく、乗務員と船の関係性は完全に対等だし機関が船を動かしたくても船は簡単にYES,SIR!とはならず撥ね付けたりもする。 普通に恋愛したりする。SFというよりもどこか恋愛小説的なのに、普通でないSF要素があるから恋愛小説嫌いにも面白く読めた。
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面白かったし、哀しかった作品です。 船になって生きる少女の話なんですからねぇ。 哀しさレベルでいえば「たったひとつの冴えたやりかた」と私の中では対はるかも。 この後のシリーズは共著の作品になるので、このテンションのまま続くとは限らないから、まずはこの作品をオススメしておきます...
面白かったし、哀しかった作品です。 船になって生きる少女の話なんですからねぇ。 哀しさレベルでいえば「たったひとつの冴えたやりかた」と私の中では対はるかも。 この後のシリーズは共著の作品になるので、このテンションのまま続くとは限らないから、まずはこの作品をオススメしておきます。
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私は健気な女の子が苦労して、幸せになる物語が大好きです。20回くらいは読み直しました。アン・マキャフリーの作品で一番好きです。
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図書館から借りました SF。サイボーグ・宇宙船・成長もの。続編あり。 主人公ヘルヴァは重度の障害を持って生まれた女の子。頭脳は問題なかったが、体の方は機械の助け無しには生きていけない。そこで親は生まれてすぐの彼女を『中央』にゆだねて、脳を金属殻にいれて成長させる道を選ばせ...
図書館から借りました SF。サイボーグ・宇宙船・成長もの。続編あり。 主人公ヘルヴァは重度の障害を持って生まれた女の子。頭脳は問題なかったが、体の方は機械の助け無しには生きていけない。そこで親は生まれてすぐの彼女を『中央』にゆだねて、脳を金属殻にいれて成長させる道を選ばせる。 そしてヘルヴァは宇宙船という体を手に入れる。彼女は歌うことが大好きで、最初の相棒も歌うのが好きだったから、『歌う船』と呼ばれるようになる。 最初の相棒(頭脳と筋肉(ブローンと呼ばれる船に乗り込む人間)の関係は恋人に近い)に死なれて、傷心のヘルヴァ。やはり傷心の女医と出会い、泣き、傷ついた若い女性と苦難を乗り越え、新しいブローンをえようとする。 そのお相手は? おもしろい。 ネタがわかんないものもあるが、続編を読みたい気持ちにさせる。
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評判は常々聞いていたのだけど、ようやく手に取った1冊。だいたい、少女の心とチタニウムの身体を持つ宇宙船の話…ってあんまり惹かれないんだよなーと偉そうに敬遠していたのだが、ごめんなさい面白かったです。 身体は船だけど、心は少女だから感情がある。恋をする。そう考えると、まあ下世話な言い方だけどジェナンは「はじめての男」なんだから特別なのは当然で、彼女が初恋相手を失ってから、最後の相手にめぐり合うまでのラブストーリーなんだろう。ただ、片方が人間の身体を持ってないだけの。 面白かった。設定も見事だと思う。でも何だろう、自分が敬遠してた理由のひとつがわかった気がするような違うような。つまりはこの「少女の心(脳)を船につなぐ」っていう設定にのめりこめないような。 恋をしても、その恋は一方通行だ。もちろん船と乗り手としては、他にはない感情のレベルのやり取りをするだろうけど。誰よりも大事な相手には違いないけれど。どうにもその辺を納得し切れていない狭量さ…。 うすっぺらに人道的とかそういうことを言ってるんじゃなくて、何だろう。最初から脳が船につながれる人生を想像してしまっているのかな?彼女の心がやっぱり少女だと言うのなら、一度も縁がなかった触れ合いにだけ思いを寄せず、ただ心の繋がりだけで満足するのも当然なんだろうか。船と乗り手の関係を男女のメタファみたいに考えると、どうもきれいごとだけっぽい気がしてるんだろうか。考えすぎとは思うけど、どうにもそこらへんがいまいちである。これは本じゃなくて、受け手である自分の問題だ。 短編はどれも面白いので、設定でいいな!と思えたら素直に読んでみるべき。船の身体を持った少女の成長譚、いいですよ。
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生まれながらの奇形や幼少時の事故・病気などで身体機能を失い、生きて行く事ができなくなった子供たち。 けれど、彼らの「脳」は健康で、異常もなく、何より、生きている。 そんな子供たちに〈中央諸世界〉が与えたのは、柔らかな肉体ではなく、鋼鉄の宇宙船。 子供たちは脳幹に直接センサーやアク...
生まれながらの奇形や幼少時の事故・病気などで身体機能を失い、生きて行く事ができなくなった子供たち。 けれど、彼らの「脳」は健康で、異常もなく、何より、生きている。 そんな子供たちに〈中央諸世界〉が与えたのは、柔らかな肉体ではなく、鋼鉄の宇宙船。 子供たちは脳幹に直接センサーやアクチュエータを接続することで、機械のボディを自在に動かすことを可能にし、ステーションや宇宙船の中枢機能の意思と個性ある「ブレイン」となる“殻人(シェル・ピープル)”となるのだ。 そんなシェル・ピープルのひとり、へルヴァ。 金属の殻に「脳」を封じ込め、神経シナプスを宇宙船の維持と管理する各種の機械装置につながれた彼女は、16歳にして銀河を駆けめぐり、苛烈な任務をこなしていく。 恋人のような、伴侶とも言うべき相棒“筋肉(ブローン)”を得、喪い、嘆き、喜び、愛し、出逢い、そして歌う。 瑞々しい少女の心を持つサイボーグ宇宙船の活躍を描く傑作オムニバス長編。
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かなり前から気になっていた本ではあるのですが、唐突に読みたくなって読んでみました。 面白かった・・・(^_^) 乙女の心を持つサイボーグ宇宙船って、モロ好みの設定なんですけど、なんで今まで読まなかったんだろうね? 殻人(シェルパーソン)って響きがなんかステキだわ。 あまりに...
かなり前から気になっていた本ではあるのですが、唐突に読みたくなって読んでみました。 面白かった・・・(^_^) 乙女の心を持つサイボーグ宇宙船って、モロ好みの設定なんですけど、なんで今まで読まなかったんだろうね? 殻人(シェルパーソン)って響きがなんかステキだわ。 あまりに面白かったので、このシリーズの他作品も読んでみようと思います。
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これからSF小説を読もうと考えている女性にお薦めです。 古いSFですが、宇宙船・電脳・恋愛・駆け引きなど、キーワードをきっちり押さえている冒険活劇です。 1話完結のシリーズもので、主人公は変わります。マキャフリィさんの主人公(女性)にしては、「女王様」な女の子はほとんどいません。...
これからSF小説を読もうと考えている女性にお薦めです。 古いSFですが、宇宙船・電脳・恋愛・駆け引きなど、キーワードをきっちり押さえている冒険活劇です。 1話完結のシリーズもので、主人公は変わります。マキャフリィさんの主人公(女性)にしては、「女王様」な女の子はほとんどいません。むしろ「けなげ」かもしれません。 感情移入してドキドキ・ワクワクしてください。
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随分前に購入した本。 金属の殻に封じ込められ、シナプスを宇宙船の維持と管理のための機械装置に繋がれた少女ヘルヴァは優秀なサイボーグ宇宙船。彼女は相棒となる男性を乗せて、〈中央諸世界〉の特命のもと、苛烈な任務に銀河をかけめぐります。 これは、せつない……というか、どことなくほ...
随分前に購入した本。 金属の殻に封じ込められ、シナプスを宇宙船の維持と管理のための機械装置に繋がれた少女ヘルヴァは優秀なサイボーグ宇宙船。彼女は相棒となる男性を乗せて、〈中央諸世界〉の特命のもと、苛烈な任務に銀河をかけめぐります。 これは、せつない……というか、どことなくほんわかとする物語。おそらく女性受けするだろうなぁ。
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