はせがわくんきらいや の商品レビュー
今から35年前に発行された絵本なのだが、今読んでも強烈な印象をもたらす。でも、なぜこの時期に再読したのだろうか。題材はヒ素ミルクと放射能汚染と違うのだが、あまりの悲惨さ、特に将来を担う子供への影響が大きいことへの憤りからか。 この絵本の作者の弟とは小・中学生時代の同級生だったので...
今から35年前に発行された絵本なのだが、今読んでも強烈な印象をもたらす。でも、なぜこの時期に再読したのだろうか。題材はヒ素ミルクと放射能汚染と違うのだが、あまりの悲惨さ、特に将来を担う子供への影響が大きいことへの憤りからか。 この絵本の作者の弟とは小・中学生時代の同級生だったので、その当時彼の家に遊びに行ったのだが、クラシックのレコードがたくさんあったことを覚えている。またこの絵本に描かれている主人公のおかあさんから頂いたソフトクリームの天麩羅の味が忘れられない。
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ベビカフェの読み聞かせで読んだ絵本。 淡々と語られる文章だけど、ぐっと重い問題提起をしている絵本。 考えさせられます。
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灰谷健次郎さんの感性に興味を持ったので、灰谷さんの絶賛するこの絵本を読んでみたいと思いました。 障害を持った子どもに対して、子どもが素直に感じたことが率直に描かれています。 例えば・・・ 「ぼくは、はせがわくんが、きらいです。はせがわくんと、いたら、おもしろくないです。なにして...
灰谷健次郎さんの感性に興味を持ったので、灰谷さんの絶賛するこの絵本を読んでみたいと思いました。 障害を持った子どもに対して、子どもが素直に感じたことが率直に描かれています。 例えば・・・ 「ぼくは、はせがわくんが、きらいです。はせがわくんと、いたら、おもしろくないです。なにしてもへたやし、かっこわるいです。はなたらすし、はあ、がたがたやし、てえとあしひょろひょろやし、めえどこむいとんかわからへん。」 こう言いながらも、この子ははせがわくんのことを決して見捨てません。 素直な素直な感情なのですが、そこに悪気はないと思うのですが、「残酷だ」と批判する人もいるそうです。 子どもたちに読む機会を与え、考えさせることができればと思う一冊ですが、この本の表現を、「こうすべきなんだ」とか、「これでいいんだ」と捉えてしまわないかと、こちらが思案してしまいます。 教室に置いてみたいと思う、印象の強い衝撃的な一冊ですが、 教室に置いてあるのをみた保護者や、先生方はどう捉えるかな・・・。 と心配してしまう自分も恥ずかしながらいます。 この考え方自身が「差別」なのかな・・・? 私にはまだわからない部分があります。 わからないから★4つにしました。 灰谷さんはきっと心の強い方なんだなと感じます。 私にとっても、考えさせられる、きっかけとなる一冊になりそうです。 この本の作者、長谷川集平さんの他の本も読んでみたくなりました。
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母にお薦めしてもらって読んだ本。 森永のヒ素事件、知らなかった。 かわいいわが子が、と思ったら居た堪れない。 20歳の時に書いたってことに驚いた。年下。 それと、こんな事件が起こっても「森永」は なくなっていないことに驚いた。 人を死なせても、看板下ろさなくて済むんだね。 ...
母にお薦めしてもらって読んだ本。 森永のヒ素事件、知らなかった。 かわいいわが子が、と思ったら居た堪れない。 20歳の時に書いたってことに驚いた。年下。 それと、こんな事件が起こっても「森永」は なくなっていないことに驚いた。 人を死なせても、看板下ろさなくて済むんだね。 むしろ、下ろさせないのかな。 確か何かの公害の原因となった会社も、 倒産すると慰謝料を払い続けてもらえなくなるから 倒産させないようにしてる、って聞いたことがある。 読めて良かった。
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身近に考えにくかったテーマを、自分の方に引き寄せて読ませてくれた本。 なんだかんだで長谷川君の面倒をみてしまう主人公と長谷川君のかかわりにジーンときました。 息子は『パイルドライバー』や『すいみんぶそく』が好きみたいです。 男だね。
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「長谷川くんきらいや。せっかくぼくら仲ようしたりようのに。」 きらい、という言葉に込められた長谷川君に対する労わりと愛おしさに、不覚にも書店で手にとって涙をこぼしてしまいました。 くぎ付けになるページがあります。 裸で横たわった赤ん坊‥それが何を意味するか‥? あとがきの最後の...
「長谷川くんきらいや。せっかくぼくら仲ようしたりようのに。」 きらい、という言葉に込められた長谷川君に対する労わりと愛おしさに、不覚にも書店で手にとって涙をこぼしてしまいました。 くぎ付けになるページがあります。 裸で横たわった赤ん坊‥それが何を意味するか‥? あとがきの最後の最後の一行まで心のこもった作品。 子どもが描いたような絵柄は、 だからこそ、ダイレクトに子ども心を伝えてきます。 大人にも子どもにも“知ってほしい”内容の絵本です。 注:私が所蔵するのはこの本の中型版です。 ブクログの検索には載ってないけど図書館にはあるかもしれません。
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あとがきが切ないです。 小さいお子さんには、あとがきの部分から読んで 説明をしてからの方が理解しやすいかもしれませんね 昭和30年、森永乳業徳島工場で製造されたドライミルクに ヒ素が含まれていて、沢山の乳児が身体に異常をきたしたり、 死亡してしまったことを元にしたお話です。
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著者・長谷川集平氏は 幼いころヒ素ミルクの被害を受けました。 長谷川君が 周りのお友達の大きな愛情に恵まれ 幼少の時期を過ごした 想いがいっぱい詰まったいい絵本です。 小学6年生なら受け止めてくれるかと 読みきかせをしました。
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もう30年以上前の本になるんでしょうか? 作者の長谷川集平さんの原点となる絵本です。 「はせがわくん、きらいや!」と言いながらも、時には厳しく時には優しく仲間であり続けるクラスのみんな。 彼らとはせがわくんの姿に暖かいモノを感じます。
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砒素入りミルクについて知らない人でも、 違った見方で読めると思う。 はせがわくんなんか大嫌いとぼやきつつも、 いつもどこかで、はせがわくんを気にかけてる僕や友達。 スキだけがすべてぢゃない。 みんな仲よしこよしだけがすべてぢゃない。 でも、なんだかあったかい。 そんな作品。
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