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ねずみ女房 の商品レビュー

4.7

26件のお客様レビュー

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    14

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2017/03/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

宝物のようなお話。佐野洋子さんのエッセイで紹介されていていた。佐野さんは「不倫の話」とお書きになっていて、興味を持った(笑)。手に入らない何か、そこに行けたら幸せになるようなどこか、そういったものにあこがれながら生きるのはちょっと苦しい。でもそういうものを光に変えて一生懸命生きているねずみの姿が心に残る。

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2016/10/18

「そしてねずみ女房は星を見た」の中でも惹かれた1冊。挿絵がとても綺麗で、ねずみが可愛いです。児童書とは思えない、大人になったからこそメッセージが深く沁みてくるストーリー。夫や家族のために尽くしながらも、自分で決めて、自分で行動するねずみ女房が素敵です。あとがきもいい。

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2016/08/22

申し訳ないが異種間不倫萌えだな・・・って・・・。 いや・・・だって・・・あのハトが翼で抱き締めるシーン・・・どこかへ行ってしまったのかと思ったよ・・・とか・・・そのあと旦那に耳噛まれるのまで含めて・・・。

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2015/10/17

2015.9.19市立図書館 40ページあまりのささやかなお話。 このお話については、いろいろな批評がでているけれど(河合隼雄や赤木かん子、清水真砂子のは読んだが他にもあるらしい)、わたしにとって、めすねずみの鳩への感情は友情とも恋・愛情ともちがう、でもとても尊い気持ちだという印...

2015.9.19市立図書館 40ページあまりのささやかなお話。 このお話については、いろいろな批評がでているけれど(河合隼雄や赤木かん子、清水真砂子のは読んだが他にもあるらしい)、わたしにとって、めすねずみの鳩への感情は友情とも恋・愛情ともちがう、でもとても尊い気持ちだという印象だった。そしてそれは、鳩から見たことのない世界の話を聞くことでしだいに養われた「想像力」によってうまれた感情なのだと思う。 遠いものへ憧れ、他者への共感、そうした気持ちを通じて行動する源泉である想像力をもって、ねずみはちょっと変わった、でもひいひいまごたちから一目置かれる存在になり得たのだろうな。想像力を得ても、ねずみは自分のテリトリーから出て行かず、相変わらずの暮らしのまま老いたけれど、それでもねずみはしあわせだったのだとわたしは思う。

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2015/02/08

このお話は、う~ん。何歳くらいから理解できるのかな? 女子なら意外と早く3年生くらいになれば、感じ取れるでしょうか?男子だったら、もうしばらくかかるだろうな。 既定の概念を壊すことに対する恐れや、新しい世界に踏み込む勇気や、抑えきれない興奮なんかが短いお話の中で上手く表現されてい...

このお話は、う~ん。何歳くらいから理解できるのかな? 女子なら意外と早く3年生くらいになれば、感じ取れるでしょうか?男子だったら、もうしばらくかかるだろうな。 既定の概念を壊すことに対する恐れや、新しい世界に踏み込む勇気や、抑えきれない興奮なんかが短いお話の中で上手く表現されていると思います。 この時代は女性が抑圧されていた時代ですので、ねずみの女房が主人公ですが、現代の日本に置き換えれば、主人公はねずみの旦那でも子どもでも通用するなと思います。

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2014/06/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 河合隼雄さんの「心の読書教室」で紹介されていたのを見て、気になって気になってしょうがなかった本。 やっと、読めました。読めて良かった。 「わたし、あの戸を開けよう」  そう思っためすねずみの行動の尊さに、涙が出ました。そのきっかけは、ハトが、「おまえさん、どこかへ行ってしまったかと思った」とネズミを抱きしめた、ハトの柔らかくてあたたかい、ぬくもりを感じたからなんじゃないでしょうか。 「わたしは、このことを忘れてしまうだろう」そういって泣いためすねずみの思い。 星を見て、 「私に見えないほど、遠くないんだ」と言っためすねずみ。 大切なことに気付くために、大切なものを失っためすねずみ。 わたしは、なんて欲張りなんだろうと、思いました。 何かを失わずに、何かを得ようとしている。 そんなこと、無理なのだ。 無理なのだと、思い知らされた気がします。

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2014/05/14

大人になってからははじめて読んだか? 矢川澄子は「堂々たる姦通小説」と評していた。清水真砂子がそれを踏まえて評論しているみたいだから今度読もう。 外を求めていく気持ちはどうしても、内に対する不貞なのだと思った。(もちろん現実世界での寛容さは別問題として) ねずみ女房の姦通は星...

大人になってからははじめて読んだか? 矢川澄子は「堂々たる姦通小説」と評していた。清水真砂子がそれを踏まえて評論しているみたいだから今度読もう。 外を求めていく気持ちはどうしても、内に対する不貞なのだと思った。(もちろん現実世界での寛容さは別問題として) ねずみ女房の姦通は星をみたときに果たされたのであって、その意味では鳩は窓に過ぎない。 姦通小説といえば江國香織の「真昼なのに暗い部屋」を思い出した。そういえばあれも世界の内側と外側、すなわち窓の話であった。真昼なのに暗い部屋では窓が輝いて見える。陰影礼賛。

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2013/07/10

児童文学に分類されているようですが、子ども向けではないです。 子どもには理解できない。 毎日の暮らしに飽き足りない、何か違うと感じるねずみの女房。 鳥かごのハトに外の世界の話を聞いて想像するだけ。 読みながら、ずっと「いつ出て行くの?出て行って、生きて行けるの?」と思ってました。...

児童文学に分類されているようですが、子ども向けではないです。 子どもには理解できない。 毎日の暮らしに飽き足りない、何か違うと感じるねずみの女房。 鳥かごのハトに外の世界の話を聞いて想像するだけ。 読みながら、ずっと「いつ出て行くの?出て行って、生きて行けるの?」と思ってました。 結局、ハトが出て行っても、ねずみの女房は一生狭い世界で過ごします。 一歩踏み出す勇気がなかった?外の世界を疑似体験できただけで満足だった? いろいろ考えさせられます。

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2013/03/26

私の両親が結婚した時、お返しとしてこの絵本を配ったと聞いた覚えがある。 当時まだ20代前半だった母がこの絵本を選ぶとは思えないから、40代に乗ろうかとする当時の父が選んだのだろう。 当時の彼は何を考えてこの絵本を配ったのか。そうやって読もうとすると、不思議な気分になる。 話し...

私の両親が結婚した時、お返しとしてこの絵本を配ったと聞いた覚えがある。 当時まだ20代前半だった母がこの絵本を選ぶとは思えないから、40代に乗ろうかとする当時の父が選んだのだろう。 当時の彼は何を考えてこの絵本を配ったのか。そうやって読もうとすると、不思議な気分になる。 話してくれるひとがいなくなっても、私は自分の目で大きな世界を見ることができる。そしてそんな自分を誇りに思える。 父は年の離れた母を預かって、育て上げる心境に近かったのかなぁ。まぁわからないけど。。。

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2012/10/14

これは大人こそ読むべきお話だと私は思います。 この本を読んで、私もいつかこんなお話を作れる人になりたいと思いました。狭いかごから飛び出した鳩と,狭い世界の中にいるままで,広い世界を理解しあこがれたネズミのおはなし。

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