追伸 の商品レビュー
互いの感情や状況を、夫婦間で交わされた手紙のみで表した作品。 故に普通の手紙では書かないような説明が多く、登場人物に理屈っぽさが加わり、なんだか面倒臭い人達だなという印象をもちました。 祖父母の手紙は、戦時中を生きた重く大切な二人の歩みを象徴しているようで、こちらも貴重なもの...
互いの感情や状況を、夫婦間で交わされた手紙のみで表した作品。 故に普通の手紙では書かないような説明が多く、登場人物に理屈っぽさが加わり、なんだか面倒臭い人達だなという印象をもちました。 祖父母の手紙は、戦時中を生きた重く大切な二人の歩みを象徴しているようで、こちらも貴重なものを読ませてもらった感がありました。 妻奈美子に関しては、ただの子供で我が儘としか思えず、残念ながら久々に嫌悪を感じる人物象でした。 なので、孫夫婦の話を入れず、祖父母の手紙、いや人生を描いたものを見てみたかったなと思いました。 祖父の愚直なまでの真っ直ぐさは、素晴らしいと心から思うけれど、色んな意味で弱い人間にとっては側にいる事さえどれ程の苦行かと祖母の心情を思うと切なくなりました。 『正しすぎてはいけない』とは、きっとこうゆう事を言うんでしょうね。 実は私にも手紙を書かなければいけない人がいます。 書きたい事は山程あるけれど、それこそ何枚になるのやら… 本音を書こうか書くまいか、悩んでる内に一年近くたってしまい、出すタイミングすら逃した感があるのですが、この祖父母の手紙を見てやっぱり返信しなくちゃいけないなと思いました。
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奈美子と悟という夫婦が日本・ギリシャ間での手紙のやり取りで始まりますが、奈美子の祖母春子と祖父誠治の2人の手紙の交換へと、中心が展開していきます。そのため、途中からは春子に主人公が移ったように感じるのですが、最後に奈美子に戻り、祖母の人生をコピーしたかのような奈美子の人生に再度焦...
奈美子と悟という夫婦が日本・ギリシャ間での手紙のやり取りで始まりますが、奈美子の祖母春子と祖父誠治の2人の手紙の交換へと、中心が展開していきます。そのため、途中からは春子に主人公が移ったように感じるのですが、最後に奈美子に戻り、祖母の人生をコピーしたかのような奈美子の人生に再度焦点が合わされていきます。それにしても春子の劇的な人生の印象があまりにも強烈であり、構成は面白いものの、それで十分ではあり、孫のコピーまでが必要だったのか?とは思いました。しかし、春子の存在感から一気に読むことができました。
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手紙のやり取りだけで構成された小説。 こうした形式ってちょっと退屈になりがちというか、読んでいくと大抵話の流れのオチが見えてくるんですよね…。 それが悪いとはいいませんが、少々物足りない感じがする内容でした。 というか、これは女が悪いでしょう…という気持ちになりました。 私が女で...
手紙のやり取りだけで構成された小説。 こうした形式ってちょっと退屈になりがちというか、読んでいくと大抵話の流れのオチが見えてくるんですよね…。 それが悪いとはいいませんが、少々物足りない感じがする内容でした。 というか、これは女が悪いでしょう…という気持ちになりました。 私が女でもこんな女はありえないというか、男の度量がひろすぎだろ!というか、そんな印象を受けました。
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ギリシャに単身赴任した山上悟の妻・奈美子が夫へ宛てた手紙で物語は始まる。離婚届が同封してあった。以降、状況と心情を手紙だけで少しずつ明らかにしてゆく。夫婦のこと、父母、祖父母のことをいかに知らないままに生きてきたか。その人たちの心を無視してきたか。事態が明らかになるにつれて、真摯...
ギリシャに単身赴任した山上悟の妻・奈美子が夫へ宛てた手紙で物語は始まる。離婚届が同封してあった。以降、状況と心情を手紙だけで少しずつ明らかにしてゆく。夫婦のこと、父母、祖父母のことをいかに知らないままに生きてきたか。その人たちの心を無視してきたか。事態が明らかになるにつれて、真摯に生きようとする家族の姿が現れてくる。後半、祖父母に関するミステリーがクローズアップしてくると、目が離せなくなる。
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物語が全て手紙という作品。 現在で離婚を考えている夫婦が、ふとしたきっかけから祖母の殺人の容疑の出来事にたどりついてしまう。 過去の祖母の容疑の話への展開は、よかったけど、 やはり最初の設定、夫がなんでギリシャに単身赴任なのかと、祖母へのてがかりである手紙への展開は、ちょっと無理があるような。 読む価値のない作品とは思わないけど、過去の真保氏の作品と比べてしまうと、少し残念ですね。
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全編が夫婦の手紙のやり取りもしくは、妻の祖父母の手紙の やり取りという構成の小説です。 特に祖父母の手紙のやり取り部分は、祖母がある事件の 容疑者で収監されている時のやり取りで、どのような話に 展開していくのか、読み進みたくなる内容で、引き込まれます。 しかも、前後の事情や状...
全編が夫婦の手紙のやり取りもしくは、妻の祖父母の手紙の やり取りという構成の小説です。 特に祖父母の手紙のやり取り部分は、祖母がある事件の 容疑者で収監されている時のやり取りで、どのような話に 展開していくのか、読み進みたくなる内容で、引き込まれます。 しかも、前後の事情や状況説明なども無く全てが手紙で 構成されているにも関わらず、なぜそういう話になっているのか? となることなくストーリーが展開していくのは真保裕一の真骨頂の ような気がします。 (うまく状況説明が手紙の内容に盛り込まれています。)
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久しぶりの真保作品であったが・・・・ 今までに読んだことがないような内容の作品であった。 ギリシャに赴任した悟に、一方的な離婚を切り出した妻の奈美子・・・納得できない悟に対し、美奈子は祖父母の手紙を送る・・・実はその昔、祖母が逮捕されていた・・・ ふたりの手紙には誰も知る...
久しぶりの真保作品であったが・・・・ 今までに読んだことがないような内容の作品であった。 ギリシャに赴任した悟に、一方的な離婚を切り出した妻の奈美子・・・納得できない悟に対し、美奈子は祖父母の手紙を送る・・・実はその昔、祖母が逮捕されていた・・・ ふたりの手紙には誰も知ることのない真実が綴られ、事件の内容が少しずつ明らかになっていくのだが・・・ もう少し内容的に惹きつけられるものがあればと感じた。
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どれほど相手を慮っていても、 心変わりは人の常なのかと切なくなりました。 個人的には、感情移入し辛い一作でした。 唯一、祖父の生き様に対し敬意は表します。
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※このレビューにはネタバレを含みます
手紙のやりとりで進められていく。50年前の祖父母との重なり。その手紙から、夫婦愛、家族愛がうかがえる。何が愛する人のためになり、何がそうでないのか・・・。
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ギリシャと日本。遠く離れた夫婦の間で交わされた手紙のやり取り。一方的に離婚を切り出した妻。納得のいかない夫に、妻は50年前に交わされた祖父母の手紙を送る。 終戦後、殺人の容疑で逮捕された祖母。無実を証明しようとする祖父。しかし祖母は殺人の容疑を受け入れようとする。そこには祖父...
ギリシャと日本。遠く離れた夫婦の間で交わされた手紙のやり取り。一方的に離婚を切り出した妻。納得のいかない夫に、妻は50年前に交わされた祖父母の手紙を送る。 終戦後、殺人の容疑で逮捕された祖母。無実を証明しようとする祖父。しかし祖母は殺人の容疑を受け入れようとする。そこには祖父には知られたくない秘密が・・・。牢屋の中の祖母と祖父の間で交わされた手紙によって真実が明らかになるが、そこには祖母の思いもよらない行動が。 そして現代。ふたたび同じようなことが繰り返されようとしている・・。 手紙のやりとりでストーリーが進められていく。終戦後の世相を思い起こさせる内容に引き込まれる。
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