家、家にあらず の商品レビュー
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2024.10.5読了 「非道、行ずべからず」と「道絶えずば、また」を読んだ後にこちらを読んだ。過去に遡った形だったが、ニ作の登場人物の関係性や過去が描かれていて実におもしろかった。 産む女性と産まない女性というテーマは、現代ではそこまで強くないにしてもどの時代にもついてまわるものだと改めて思わされた。自分が今後子を持つか、それとも持たないで一生を終えるかわからない時期だからこそ、心にずっしり響く場面がいくつかあった。
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「御殿奉公」もの。ちなみに藩主も正妻も出てきません。舞台が江戸屋敷なのに藩主なんか国元で死んじゃうからー。 なんと、大名の江戸屋敷にも、大奥同様に男子禁制の奥御殿が存在したとは。考えてみれば、藩主は参勤交代で1年おきに留守なわけで、そこに男が出入りするとややこしくなるわな、そりゃあな。 解説の杉江松恋は「ゴシック・ロマンス・ジャポネスク」なんて茶化してますが、いやいや、真相に直前でようやく気付いた私は、大概な大うつけ。なんか沢之丞サイドが煮え切らないなあとは思っていたけど。 個人的には、前作『非道行ずべからず』で荻野沢之丞を贔屓としたもんで、微妙に活躍しないのが残念だったけど、主人公の実の父親とは!実は良い役回りだったじゃないの!こうなったら第3作も読まずにいられないわー。もう、松井今朝子の思惑にどハマり(笑) ……あ、でもコレを先に読んでたら、笹岡の娘が実は沢之丞の実子であるってわかってて『非道、行ずべからず』を読めたわけで、そういう楽しみ方ができなかったのは残念だったかも……再読するか? サラッと杉江松恋がバラしてますが、松井今朝子の実家は祇園の老舗料理屋で、祖母が初世中村鴈治郎の娘だそう。 ひとつ「あれれ?」なのは。 おたけに毒を調達させたのは貞徳院なの?んじゃ、あの濡れ場って、真幸とじゃなかんたんだ…??でもおたけって、上屋敷を出られないんでは??
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内容(「BOOK」データベースより) 江戸北町奉行同心・笹岡伊織の娘瑞江は、おば様と呼んでいる御年寄職・浦尾の勧めで、大名砥部家奥御殿に奉公へ。否応なく、陰湿ないじめや、長局内の勢力争いに巻き込まれていく。折しも、砥部家に勤める女が役者と起こした心中事件を、伊織が探索することにな...
内容(「BOOK」データベースより) 江戸北町奉行同心・笹岡伊織の娘瑞江は、おば様と呼んでいる御年寄職・浦尾の勧めで、大名砥部家奥御殿に奉公へ。否応なく、陰湿ないじめや、長局内の勢力争いに巻き込まれていく。折しも、砥部家に勤める女が役者と起こした心中事件を、伊織が探索することになり…。閉ざされた“女の城”で瑞江が遭遇する不可解な事件の数々。家と血の絆を巡る長編時代ミステリー。
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大名奥御殿が主な舞台の犯人捜しミステリー 「非道、行ずべからず」(1809年)から遡ること35年、萩野沢之丞はまだ若く、笹岡平左衛門は未だ14歳、父親の笹岡伊織が同心として働いている頃の話 「非道、行ずべからず」の中で、沢之丞が、以前同心の手伝いをしたことがある、と言っていた事...
大名奥御殿が主な舞台の犯人捜しミステリー 「非道、行ずべからず」(1809年)から遡ること35年、萩野沢之丞はまだ若く、笹岡平左衛門は未だ14歳、父親の笹岡伊織が同心として働いている頃の話 「非道、行ずべからず」の中で、沢之丞が、以前同心の手伝いをしたことがある、と言っていた事件が描かれている。 家とは?親子とは? が主題となっている。 大名などの家をつづけていかなければならない者たちの後継者づくり、歌舞伎役者の名跡の引き継ぎ、同心など下級武士の家の相続、様々な形の家と親子の関係が描かれていて、考えさせられる。
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松井さん、今回も面白かったな。 大奥でのお話のなかに、「仲蔵狂乱」の中の登場人物がちょこっと出てきたりしたのも良かった。 終盤では涙がちょっと出てしまった。 家、家族、親、子。 何だろう、サラッとしている中に濃厚なモノを感じた。 今井さんって凄いなぁ~と感じた作品でした。
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時代小説。 どういう立ち位置なのかなーと思いつつ、読み進めていたのだけど、 結果、ミステリだった。 いくつかの殺人事件を一つに繋げるのは意外な事実。 あーそうきたか!と読み応えあり。 一気読みでした。
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舞台は江戸、砥部和泉守の奥御殿(将軍家でいうところの大奥)。女中たちの頂点に君臨する御年寄である“おば様”こと浦尾にすすめられて奉公することになった同心の娘瑞江は、奥御殿で次々に起こる怪事件の謎に迫るうちに…。 同心である父親ゆずり(実は母親ゆずり?!)の正義感と豪胆さで、下っ端...
舞台は江戸、砥部和泉守の奥御殿(将軍家でいうところの大奥)。女中たちの頂点に君臨する御年寄である“おば様”こと浦尾にすすめられて奉公することになった同心の娘瑞江は、奥御殿で次々に起こる怪事件の謎に迫るうちに…。 同心である父親ゆずり(実は母親ゆずり?!)の正義感と豪胆さで、下っ端女中にあるまじき活躍をみせる瑞江のフットワークの良さが痛快である。ラストで明かされる真実を知った後、すぐに再読すると随所に用意された伏線に気付いてまた面白い。
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集英社文庫のナツイチ、2008夏の一冊に選ばれていました。 集英社のWEBには、BOOKNAVI 書籍試し読みのサイトがあり、 見出しの1ページ程度の本文が掲載されています。 神田川を17歳の瑞江が通っていく。 弟の平左衛門は家に残っている。 そんな出だしが分かる。 家ではないものはなんだろう。
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江戸時代の二十余万石大名の江戸屋敷大奥での出来事を書いている おもしろかった 松井さんの作品、まだ3作目だけど1番好き 内容は、少しこの時代の男と女の悲しさが感じられ 松井さんの小説って、その時代その場所の悲しさ、おかしさが すんなりと無知な私にもわかるようになっているんだけど 悲しいけれど、最終的には前向きで強い人たちなんだなと思い、元気になる
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最近お気に入りの松井今朝子さん。時代小説が好きなのもあるけど、読みやすい!出てくる言葉とか舞台は現在の生活からは離れているから少し難しいけど、ストーリーがうまいと思う。 現代では『家』って感覚は昔よりずっと穏やかなものになったけど、その時代は一大関心事であったことは確か。いずれ...
最近お気に入りの松井今朝子さん。時代小説が好きなのもあるけど、読みやすい!出てくる言葉とか舞台は現在の生活からは離れているから少し難しいけど、ストーリーがうまいと思う。 現代では『家』って感覚は昔よりずっと穏やかなものになったけど、その時代は一大関心事であったことは確か。いずれは生家を嫁いで出ていく運命の女性。様々な『家』のありようを見ていくなかでこれまた『家』を背景にした事件が勃発し…。
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