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人口学への招待 の商品レビュー

3.6

19件のお客様レビュー

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2023/07/17
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合計特殊出生率は、出産が可能とされる年齢の女性の軽金子供数。 平均寿命が30年延びたのは乳幼児死亡率や20歳以前後の結核による死亡が減ったから。年寄りが30年長生きになったわけではない。 70をパーセントで割ると、倍になる年数、半分になる年数が分かる。 フランスは、普仏戦争で人口が少なかったため負けたという国民的強迫観念がある。1920年から出生促進政策をとっている。現在2.0になった、ドイツは1.3台。 ヨーロッパの人口置換え水準は2.1人。 少子化、高齢化、人口減少、にある関係。 人口は出生、死亡、移動、の3要素で移動する。 人口高齢者の定義は、さまざま。老年人口比率(65歳以上の老年人口の割合)=高齢化率。7%以上が高齢化。今は10%以上が実態を表している。 高齢化の最大の要因は平均寿命の伸長ではない。年少者の死亡が減少すると平均寿命が延びる。その結果、人口ピラミッドは底辺が増えて若齢化する。高齢化の最大の要因は出生率の低下。 粗死亡率は、人口構成によって変化する。=シンプソンのパラドックス。 生命表は5歳ごとの死亡率から、定常人口ピラミッドがわかる。 100人の母親から100人の女児が生まれるためには、205人必要。男児の方が多い。実際は子供の死亡もあるので2.07人が必要。合計特殊出生率をジュンサイ生産率で割った数字。 開発は最良の避妊薬。 人口転換では死亡率が低下する。出生率も低下した。 子供の費用がかかる。 経済が良くなっても悪くなっても出生率が低下する。 近代化で、子供は老後の保障を安全にするものではなく、お金がかかるもの、になった。 第2の人口転換論。 適齢期の男女が結婚しなくなった。 適齢期の男性は過剰。=女性の適齢期のほうが範囲が狭い。 合理的選択の理論、相対的所得仮説、リスク回避論、価値観の変化と低出生率規範の伝播、じゃんだー間不平等論。 東アジアの受験戦争。 出生予測には社会経済的変数を入れられない。定式化できない。 今すぐ人口置換え出生率になっても、すぐには人口は回復しない。元には戻らない。人口崩壊への道。 超低出生率が当たり前となっている。日本は子供の希望数は2.4人だが、欧米では2人を切っている。

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2020/02/19

2017年10月「眼横鼻直」 https://www.komazawa-u.ac.jp/facilities/library/plan-special-feature/gannoubichoku/2017/1001-5638.html

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2023/09/30

河野稠果『人口学への招待』中公新書 読了。人口推計の諸概念や人口転換論を解説する。議論の関心は出生率低下の要因へ向かうが、社会経済的背景から生物的行動的要因まで、あらゆる側面から徹底的に分析していく。ジェンダー間不衡平論に説得力あり、日本の出生率を考えるならこの非対称性からかな。...

河野稠果『人口学への招待』中公新書 読了。人口推計の諸概念や人口転換論を解説する。議論の関心は出生率低下の要因へ向かうが、社会経済的背景から生物的行動的要因まで、あらゆる側面から徹底的に分析していく。ジェンダー間不衡平論に説得力あり、日本の出生率を考えるならこの非対称性からかな。 2016/11/30

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2018/11/05

生命表などの人口学の基礎を、人口爆発から少子化への時代の変遷とともに解説している。平均寿命やコーホートの概念や、出生率の推計などについて具体的に知ることができるが、あまり感心するような発見はなかった。少子化の原因も諸説あるが、いずれも世間的な理解を超えるものではなく、簡単に分かる...

生命表などの人口学の基礎を、人口爆発から少子化への時代の変遷とともに解説している。平均寿命やコーホートの概念や、出生率の推計などについて具体的に知ることができるが、あまり感心するような発見はなかった。少子化の原因も諸説あるが、いずれも世間的な理解を超えるものではなく、簡単に分かるものではないと分かった。 平均寿命・・・出生数を10万人として(5)年ごとに死亡率をかけて生存数/死亡数を出す。そうして出た生存延べ年数(人・年)を10万で割ってもとめる。平均寿命が延びたのは主に乳幼児や若年(結核が多かった)の死亡率の低下によるもので、老人の平均余命の伸びは相対的に小さい。所得と平均寿命の伸びは相関するが、低所得の国でも医療技術や衛生、教育の改善があれば平均寿命は伸びる。 期間合計(特殊)出生率・・・女性の再生産年齢(15〜49歳)のそれぞれの年齢別出生率(出生数÷人口)を合計したもの。各年齢の重み付けが1で等しいので年齢構成の影響を受けない。(再生産年齢までの女性の)死亡率を考慮して人口置き換え水準が決まる。男児が105対100で多く生まれるので理論最低値は2.05、今の日本での水準は2.07。 コーホート合計(特殊)出生率・・・上述の期間出生率では、晩婚化が進む過程ではあとからの産み戻しをカウントできないために出生率を過小評価する場合がある。その対策として同年代生まれのコーホート毎にヒストリカルに出生率を合計したもの。後づけでしか実績値が分からないのが難点。 「人口転換論」・・・多産多死から少産少死へ。グランド・セオリーと著者は言うが、単なる後講釈という気もする。。。西欧から他地域への波及自体は当てたみたいだけれど。 出生率低下の説明 ・合理的選択(新古典派経済学的) ・相対的所得仮説 ・リスク回避論 ・価値観の変化と低出生率規範の伝播・拡散 ・ジェンダー間不均衡論 ⇒決め手なし! フランスは出生率が2くらいまで回復しているが、普仏戦争敗北以来100年間に渡って少子化対策を推し進めてきた歴史がある。逆にドイツは、若い女性にアンケートした希望子供数平均が1.5になるという事態である(ふつう希望数が実際より多い)。

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2018/10/28

【由来】 ・2012/08/06 原先生から 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・P29、P37、P68、P120、P20...

【由来】 ・2012/08/06 原先生から 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・P29、P37、P68、P120、P206 【目次】

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2018/04/19
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中公なのでやや固めで教科書的。人口学は出生・死亡・移動の3点で考えるという根本的発想を述べた上で、様々な指標の特徴を検討。人口学の代表的な理論を解説し、近接要因では特に結婚についても考察。その後社会構造要因と、推計に関する考察が行われる。人口学の導入書として教科書的にGOODだった。2007年と少し古いのが欠点。

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2017/08/26

マイファースト人口学。 人口の動向についての数値の裏に深い思索があることが理解できた。また、やたらに不安感を煽ることなく人口について書き連ねる著者の態度は素晴らしい。

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2015/07/18

平均余命や出生率の計算の仕方とともに、少子高齢化の原因や対策が人口学の観点から書いてある。 若いうちが妊娠しやすいとか、非婚晩婚が進んでるとか、まあ、当然書いてある。 あるんだけど、そもそも非婚晩婚少子化の要因はなんなの?という点について、世界的な比較や理論とともに、東アジアのジ...

平均余命や出生率の計算の仕方とともに、少子高齢化の原因や対策が人口学の観点から書いてある。 若いうちが妊娠しやすいとか、非婚晩婚が進んでるとか、まあ、当然書いてある。 あるんだけど、そもそも非婚晩婚少子化の要因はなんなの?という点について、世界的な比較や理論とともに、東アジアのジェンダーや男尊女卑、男性の長時間労働、働く女性への支援不足(子どもを持つことの「機会費用」が高い)など書かれていて、とてもまともな本。(偉そう…) 日本は1960年代から人口置き換え水準割ってたとか、フランスは1世紀、北欧も80年くらい家族政策をやってきてやっと出生率が上がっている、とか、ヨーロッパの出生率の1.5以上以下を区切るラインは経済的なものでなく、伝統的な家族制度やジェンダーのイデオロギーが残っているかどうかの文化的なもの、だとか。 「ドイツ語文化圏や南欧・東欧諸国と対比して、フランス、イギリス、ベネルクス、そして北欧諸国は伝統的に自由主義、個人主義、反権威主義そして反全体主義への志向が強い。女性や子どもに「やさしい」という特徴もある。このような文化的あるいは政治的次元を理解しなければ、フランス流の出生促進政策のいいところを形式的に取り入れても、出生率が2.0まで回復するかどうかはわからない。」P268 うむ。 少子化って、今この数年の20〜30代女性たちが生まないから起きてることじゃないんだよね。

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2014/09/11

人口学の入門書として、人口の基礎的な考え方、理論、研究の最前線、少子化のメカニズムなどを解説。 標準化や異質性といった概念など、難しくてよくわからない部分もあったが、全体的に、人口学、またそこから導かれる少子化のメカニズムについてわかりやすく論じられている。 第6章の「結婚の人口...

人口学の入門書として、人口の基礎的な考え方、理論、研究の最前線、少子化のメカニズムなどを解説。 標準化や異質性といった概念など、難しくてよくわからない部分もあったが、全体的に、人口学、またそこから導かれる少子化のメカニズムについてわかりやすく論じられている。 第6章の「結婚の人口学」や終章の「人口減少社会は喜ばしいか」が特に興味深かった。 産後の不妊やハテライトという民族など、「へぇ」と思うようなトピックスも結構あった。 本書を読んだうえでの少子化への政策対応への含意としては、人々の価値観を政策でいじるのは基本的に難しいということ、育児費用の低減+保育施設の増強が基本的な政策的選択肢であることといったことが挙げられる。著者は、日本では非婚化・晩婚化が少子化の要因となっていると指摘しているが、国や自治体が婚活支援をする動きについては、行政の役割の観点から個人的には疑問がある。また、著者も指摘しているが、人口減少社会を前提に社会の制度設計をしていく必要があると感じた。 ただ、本書の内容については、ステレオタイプな「最近の若者論」に基づいて議論しているような部分があること、少子化の受験戦争原因説、個人の思想・信条に踏み込みかねないようなマスメディアの役割への期待など疑問に思う点もいくつかあった。

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2013/06/10

2007年発行。人口学の基礎から生命表、人口転換、少子化のメカニズム、結婚の人口学など。位置づけとしては人口学の入門書だろうけど、私には難しかった。

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