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人口学への招待 の商品レビュー

3.6

19件のお客様レビュー

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2011/03/28
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[ 内容 ] 二〇〇五年から始まった日本の人口減少。 一〇〇年後には半減と予測されている。北・西ヨーロッパに端を発し、いまや世界人口の半分を覆った少子化は、なぜ進むのか―。 急激な人口減少が社会問題化するなか、急速に脚光を浴びる人口学だが、戦前の国策に与したと見られ、近年まで疎んじられてきた。 本書は、人口学の入門書として、人口の基礎的な考え方、理論、研究の最前線、少子化のメカニズムなどを平易に解説する。 [ 目次 ] 序章 人口問題―急増から激減へ 第1章 人口学の基礎 第2章 生命表とその応用 第3章 少子化をめぐる人口学 第4章 人口転換―「多産多死」から「少産少死」へ 第5章 生殖力と出生率―生物的・行動的「近接要因」 第6章 結婚の人口学―非婚・晩婚という日本的危機 第7章 出生率低下と戦後社会―五つの社会経済的理論 第8章 出生率の予測―可能性と限界 第9章 将来の人口推計―未来をよむ人口学 終章 人口減少社会は喜ばしいか [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2011/01/25

ゼミで扱った人口学の入門書。ただ、入門書といってもかなり濃く、本当に理解するまでに時間がかかる。家族社会学との絡みでも必要性の高い学問だなーと。

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2011/02/07
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弟のレポートをかわりに書きました。 人口が減れば満員電車が解消できるという議論も幻想だろう。乗客が減れば鉄道会社は運転本数を減らすだけだからである

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2017/05/01

人口学の入門書。人口学って、そんなものが学問として成立するのかとか、所詮経済学の一ブランチなんだろうとか、つまらないことを思いつつも、取り扱っている内容に興味を惹かれて読んでみた。とりあえず、本書を読んでみてわかったことは、人口学という分野に携わっている人間が重視するのは、手段で...

人口学の入門書。人口学って、そんなものが学問として成立するのかとか、所詮経済学の一ブランチなんだろうとか、つまらないことを思いつつも、取り扱っている内容に興味を惹かれて読んでみた。とりあえず、本書を読んでみてわかったことは、人口学という分野に携わっている人間が重視するのは、手段でも結果でもなく、視点なのであるということ。それを念頭に読んでいけば、中々わかりやすいし面白いんじゃないかと。唯一、結婚率低下に関する考察については、てんで的外れだと思ったけど。

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2009/10/04

6冊目です。 本書は人口学への入門書として最適の良書です。近年日本は少子高齢化であると喧伝されていますが、その基礎となる 統計的知識が必ずしも広まっているわけではありません。たとえばメディアなどでは合計特殊出生率という値がよく 用いられますがそれがどのように算出されているかを分...

6冊目です。 本書は人口学への入門書として最適の良書です。近年日本は少子高齢化であると喧伝されていますが、その基礎となる 統計的知識が必ずしも広まっているわけではありません。たとえばメディアなどでは合計特殊出生率という値がよく 用いられますがそれがどのように算出されているかを分かっている人は少数でしょう(合計特殊出生率とは女性の 再生産年齢のそれぞれの年齢別出生率を合計したもの)。このように人口学の基礎的な知識となる生命表などの解説から始まり 人口転換論などよりマクロな視点への解説、そして日本における少子化の考察というような流れになっています。 とくに興味深いのが出生率低下と死亡率低下はなぜ起こるのか、どういった要因により発生するのかということに対する 解説です。一般的には子供が生まれると家計が圧迫されるというような経済的要因により起こると考えるのが妥当のような気がしますが、 実際はそれ以外にも文化的変化といったこと(核家族など)によっても出生率低下が起こるのです。ですがこれらは すべての国にあてはまることではありません。確かに東南アジアなどでは経済が発展したことにより出生率が低下したのですが ここでは核家族化といった文化的変容は見られません。ところが北欧などヨーロッパ圏に目を移すと確かに経済的要因に より起こったということがあてはまる場合もありますが、実際はキリスト教的世界観からの脱却によって発生したという ことも重要な要因らしいのです。したがってすべての国に当てはまる確実な要因を見つけるの相当に難しくそこが人口学 を難しくしているかもしれません。 では、全世界の国に当てはまる法則はないのでしょうか。実はすべての国に当てはまるような理論があります。それが「人口転換論」という ものです。これはどの国の人口構造も多産多死→多産中子→多産少子→少産少子といった変化を辿るという考えです。これは確かにその通りで ヨーロッパやアジアどこでも成り立ちます。ところがこの理論は重大な欠陥をはらんでいます。それは具体的にどういった状況になれば このような変化が起こるのかわからないということです。つまりマクロ的な移動はわかっても定量的な議論ができないことになります。 さらに最大の欠点としてどのようなメカニズムで人口構造変化が起こるのかわからないことです。これらの短所を修正したものとして 「第二の人口転換論」という理論が誕生しました。これは人口構造は少産少死のあとは絶対に出生率が上昇することはなく以後は 低出生率のまま安定し、これは近年の脱工業社会・脱文明社会により変化をもたらしたとするものです。これは一見良さそうですが 実際はヨーロッパにしか当てはまらず他の国には適用できないようです(なぜなら本当に全世界で脱工業化が進んだかは疑問です)。 このように完璧な人口構造の変化を説明できる理論はないようです。 ですがいずれにしろ少子化が進んでいるのは間違いありません。そしてあまりにも低すぎる少子高齢化は問題です。したがってある程度 の人口は必要です。ではどうすれば人口が増加するのか。ですがその答えは一様ではなく、この政策をとれば絶対に出生率が増加する という方法はありません。たしかにフランスなどでは出産しやすい環境を作ることにより出生率は増加していますがそれは19世紀ごろから 長い時間をかけることにより達成されたものです。したがってフランスのまねをすればすぐに問題解決、ということにはなりません。 結局あらゆる方法を試すしかないのかもしれません。

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2009/10/04

とても面白い本だった。こういう形式の新書は当たりはずれが激しく、30分で読み終わってしまうようなエッセイもどきから学術書のようなものまで幅が広い。この本は後者に当たるもので、人口学というあまりなじみのない学問の入門編のようなものでした。統計データの読み取り方や種類などをわかりやす...

とても面白い本だった。こういう形式の新書は当たりはずれが激しく、30分で読み終わってしまうようなエッセイもどきから学術書のようなものまで幅が広い。この本は後者に当たるもので、人口学というあまりなじみのない学問の入門編のようなものでした。統計データの読み取り方や種類などをわかりやすく解説しているのだけど、なじみがないものだからなかなかとっつきにくく、文字量もぎゅうぎゅうに詰まっていて読み進むのに時間がかかってしまった。そういう意味でオトクな一冊であると思います

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2011/08/07

人口の予測は経済予測などに比べると、かなり正確な印象を受けるが、ちょっとした仮定のおき方一つで上下にぶれるものだなぁというのが実感。日本の人口の将来(安定した状態)についても8000万超から6000万弱まで、予測の幅が広い。人口の増減には死亡率が効くように思っていたが、死亡率の寄...

人口の予測は経済予測などに比べると、かなり正確な印象を受けるが、ちょっとした仮定のおき方一つで上下にぶれるものだなぁというのが実感。日本の人口の将来(安定した状態)についても8000万超から6000万弱まで、予測の幅が広い。人口の増減には死亡率が効くように思っていたが、死亡率の寄与は小さく、出生率の影響が大きい。先進国では非婚、避妊、晩婚により、本来なら15人ぐらいまで生めるものを2人にまで下げている。また、人口の置き換え水準として2.07 という数字がよく喧伝されるが、これは死亡率の寄与は小さく、女子100人を産むためには誕生率の高い男子105人が生まれるため、2.05 人が必要。それに死亡率を足して2.07なんだそうだ。

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2009/10/04

人口学の統計技術的な説明から、少子高齢化の各要因の分析、人口減少社会が望ましいことかどうかまで、幅広く紹介された良質の教科書。世界各国の統計資料から日本の人口動態・静態が比較・考察されており、欧米の都合のいい数字を持ってきたような政策論議とは一線を画している。個人的には、合理的選...

人口学の統計技術的な説明から、少子高齢化の各要因の分析、人口減少社会が望ましいことかどうかまで、幅広く紹介された良質の教科書。世界各国の統計資料から日本の人口動態・静態が比較・考察されており、欧米の都合のいい数字を持ってきたような政策論議とは一線を画している。個人的には、合理的選択モデルで少子化の要因を説明する経済学的説明が、洗練された説明として通っているとは寡聞にして知らなかった。

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2009/10/04

大学時代の恩師がこの本に名前が出てくる某教授で、歴史人口学っていわれてもやっぱりわからなかったのだけど、社会学とのからみで重要な学問であることは確かで。

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