ずっとお城で暮らしてる の商品レビュー
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期待していたほど面白くなかった。 ブラックウッド家の死の真相ははメリキャットがヒ素を砂糖に入れていたという。コニーも何となくわかっていて証拠隠滅みたいな。 メリキャットは18歳だけど行動や思考を考えると6歳とかそのくらいに思えてしまうぐらい幼い。 思考がとても短絡的でお仕置や蔑み、指摘など何かある事に死んでしまえと脳内で考えていた。 姉妹愛が強く、月の上で過ごす的な妄想の信者なので家の外の人達と関わりあって過ごすよりも2人で居られさえすればどうでもいいと思っている節がある。 チャールズは邪魔者でしか無かったわけで。 ブラックウッド家が村人から嫌われてたっていうのもなんか薄っぺらいし、火事をきっかけに色々壊されたけど結局その後に食べ物を置いていって許されようとしているとこがなんか微妙。 勝手にどんでん返しとかあるのかなと思ってメリキャットもう既に死んでたり?とか思ってしまった。
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少なくとも3つのタイプの人間の邪悪さか描かれている様に思う 一つは異物を排除する邪悪さ 一つは偽善の邪悪さ 一つは好きなものと楽園を作りたい邪悪さ とにかくジワジワ来る嫌なお話なんだけど、お話自体は御伽噺の様でどこかファンタジーな空気が流れてます。 この作品はもう少し深掘りし...
少なくとも3つのタイプの人間の邪悪さか描かれている様に思う 一つは異物を排除する邪悪さ 一つは偽善の邪悪さ 一つは好きなものと楽園を作りたい邪悪さ とにかくジワジワ来る嫌なお話なんだけど、お話自体は御伽噺の様でどこかファンタジーな空気が流れてます。 この作品はもう少し深掘りして考察したい作品。
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オーディブルで聞いたので、メリキャットの可愛い声とコニー姉さんの美しい声が印象的だった。子供たちのメリキャットを囃し立てる声も文字で読むよりきっと憎らしい。 なぜメリキャットは家族を殺したのか(おそらく「お仕置き」が原因なのだろうけど)、またなぜブラックウッド家はそこまで村人たちに嫌われているのかなど最後まで明らかにされないことはあったけど、2人の姉妹がひっそりとお城のようなお屋敷で暮らす様は退廃的な美しさがある。金さえあれば私もそのように暮らしたい。
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生活の描写がとても好みだった。お屋敷の中でルーティンの様に細々と暮らす様子は、私の理想の生活そのままだった。家族が死んでいるのは寂しいかもしれないが、作中で未練に思う様子が無かったので、私は、いない方が静かで良いのではないかと思った。 チャールズがやってきて生活が今まで通りでなくなった時は、私も怒りを覚えたし、早く出ていってくれと思った。静かで美しい生活を邪魔しないで欲しかった。 しかし最後には、様子は随分変わってしまったけれど、小さく静かに暮らし始めてくれたので、心底嬉しかった。私も静かに、家のやるべきことだけを熟して生きていきたい。 ホラーとかゾッとするとかの前評判をうっすら聞いていたので身構えたが、物凄く理想的なお伽話の様な生活に触れることが出来て嬉しかった。繰り返し読みたい。 悪意のある村人達のことはよくわからなかった。集団ヒステリーを起こすほどにブラックウッド家が嫌いだったとして、その後に食事を供えるようになったのがよくわからない。滅べばいいと思っていた者を、どうして生かすのだろうか? 姉妹が生きられるので私としては嬉しいが、行動原理がわからないので不気味だと思った。
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コンスタンスは叔父さんを病院に入れておけばとか言ってる場合ではなくて、この懐疑的で衝動的な妹をこそ精神病院に放り込まないといけない。 この邪悪な妹のおかげで貴族一家総員が死亡し、屋敷は外界から隔絶することになった。 奇跡のように訪れた社会への復帰への切っ掛けも、持ち前の猜疑心で妹が叩き潰す。チャールズがまともな人間だったら結末は違っていたんだろうか。
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退廃的で美しい、邪悪なお伽話のよう。 廃墟のようなお屋敷で、姉妹はずっと生きていくのだろう。 あーでも、やっぱり翻訳ものはちょっと苦手だなぁ。
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いわゆるホラーにありがちな肉体的な恐怖とは一線を画している。怪談とも違う。 一人の少女の目線から描かれた小説だからかひたすらにモヤモヤが続く。 あえて言うならばこの作品は徹底して「病んでいる」。人間は優しい生き物ではなく、邪悪さを優しさという上っ面で隠している、そんな印象を受けた...
いわゆるホラーにありがちな肉体的な恐怖とは一線を画している。怪談とも違う。 一人の少女の目線から描かれた小説だからかひたすらにモヤモヤが続く。 あえて言うならばこの作品は徹底して「病んでいる」。人間は優しい生き物ではなく、邪悪さを優しさという上っ面で隠している、そんな印象を受けた。 余談。10年以上前に読んで再読したが、その時も「病んでいる」と思った気がする。
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純粋で、幼さと悪意に彩られた、(病んだ)少女の心理を堪能できるのはなかなかにフェティッシュで素晴らしい。誰にも覚えがあるような無意味な願掛けや空想は、メリキャットの子供っぽさと静かな異常さを絶妙に演出している。 一言で言えばメリキャットかわいい。 そんな彼女の視点を透かして状況の...
純粋で、幼さと悪意に彩られた、(病んだ)少女の心理を堪能できるのはなかなかにフェティッシュで素晴らしい。誰にも覚えがあるような無意味な願掛けや空想は、メリキャットの子供っぽさと静かな異常さを絶妙に演出している。 一言で言えばメリキャットかわいい。 そんな彼女の視点を透かして状況の異常さが際立つが、こういうホラー演出は好き。 これだけで十分だよって人も多いとは思うが、個人的にはメリキャットの世界観の崩壊、または状況の致命的な破綻など一つ最後に大きな動きがあればなお良かった。
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淡々としている 不気味の谷現象のような 言語化するのは難しいけれどなんだかおかしい 掛け違えたボタンみたいな、少しのずれのせいで 全てが崩壊に近づいていっている 空想と現実の境界線が曖昧で どこまでが真実なのかわからない これは優しい悪夢なのだろうか?
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ドロドロしてるいのにどこか美しくて童話のような不思議な世界観で、よくわからない感じもありながらも読み進めてしまう作品で、意外と好きになりました。著者さんの他の作品も読んでみたいです。
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