いっぺんさん の商品レビュー
『花まんま』の時も思ったけど、表題作と他の収録作品の色が違う気がする。表題作の「いっぺんさん」は優しい気持ちになるし胸が熱くなる。秘密基地にエロ漫画が置いてあるのが特に良い。女性作家なら、小学生=無邪気にすると思うけど、実は小学生男子の性欲は高いです。たぶん、あの小学生兄弟漫才コ...
『花まんま』の時も思ったけど、表題作と他の収録作品の色が違う気がする。表題作の「いっぺんさん」は優しい気持ちになるし胸が熱くなる。秘密基地にエロ漫画が置いてあるのが特に良い。女性作家なら、小学生=無邪気にすると思うけど、実は小学生男子の性欲は高いです。たぶん、あの小学生兄弟漫才コンビとか子供店長もエロいと思います。 『コドモノクニ』は何やろ?悪い事してバチが当たったとかやったら納得出来るんやけどなぁ・・・。なんやかんや有るけど最後に登場する奴が怖いって事なんかなぁ・・・。『磯幽霊』で語られる話と恩田陸の『ネバーランド』で語られる話が似てるんですけど、何か有名な事件が実際に有ったんでしょうか?
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「いっぺんさん」は良い話だなあと思ったのだが(ありがちなストーリーではあるけど)、あとは全て後味の悪い話ばかりだった。そんなに強烈ではないけど。 読んだ次の日に、ヘビに取り付かれたという長男を父親が殺すという事件が発生。恐ろしい。
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朱川作品4作目。どれも奇妙な体験、場合によって子供の思い込みをホラーっぽく書いた作品が多い。もっとも大人たちが子供を脅かすため、躾をするために子供に聞かせる。 そうか、そういえば家の親もそんな話ししとったなぁ そんな懐かしさを覚える。この作品集も例外ではなかった。
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「いっぺんさん」 その神様は、どんな願いも、一生に一度だけなら叶えてくれるという。 ただし、死人を生き返らせることはできない。 私こと“うっちん”は友達の“しーちゃん”と共にいっぺんさんへ願掛けをしに行く。 「コドモノクニ」 冬『ゆきおんな』 和子は自分を捨てた母のことを雪女だと夢想する。 春『いっすんぼうし』 隆志は文具店で出来心から万引きしてしまう。 夏『くらげのおつかい』 純一は、浜でおかしな生き物を見つける。 秋『かぐやひめ』 真理江は、母と再婚相手の家から出て、父と弟の元へいこうとするが。 「小さなふしぎ」 “小鳥のおみくじ”という芸をするヤマガラのチュンスケ。 ある日チュンスケは死んでしまう。 「逆井水」 女だけの村があると聞いて、男は足を踏み入れた。 「蛇霊憑き」 死んだ妹のことを語る姉。 そして、恐ろしい結末に。 「山から来るもの」 祖母と同居する叔父一家の奇妙な力関係。 餓鬼のために残飯を出しておく人々。 「磯幽霊」 なくしたイヤリングを探し続ける女性。 「八十八姫」 八十八姫(やそやひめ)は村の守り神。 八十八年に一度選ばれ、山と夫婦になって、村を守ってくれるという。 そして姫うつりの年がきた。 「コドモノクニ」を読みたくて手にとってみたが、「蛇霊憑き」がなかなかどうして面白い。「山から来るもの」もゾクゾクした。 「磯幽霊」は少し物足りない。
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話によってはちょっとゾッとする話もある。全体的に子供時代の理不尽さが感じられました。大人になっちゃうとこういう理不尽を忘れちゃうんだなぁ…。表題作「いっぺんさん」はちょっと泣けます。
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この「作品集」の中では 「いっぺんさん」と「八十八姫」が よろしい ですね。 不思議譚と哀愁と彩りを 感じました
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ホラー的な話もあり、不思議ないい話もあり楽しめた。 漫画の蟲師に似ている話は蟲師の影響なんだろうか? それとも民俗学やなんかではよくあるテーマなんだろうか。 いずれにしても気になるのは著者を主人公としている話である。 実話だったら怖いな…
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ちょっと立て続けに読んだせいか 印象が薄くなってしまった。。。 いいお話もあったけど 読んだ後味の悪いお話もいくつかあって 救いがなくてつらかった。 これはちょっと苦手な朱川湊人かも。。。
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どのお話も、日常にひょんとひそむ、落とし穴のような怪異。 「どうして自分が出会ってしまったのか」って考えても考えても、自分である必然性はないのに。 怪異との理不尽で取り返しのつかない出会い。 ひょんなことで出会ってしまったもののせいで、ひょんとターニングポイントを過ぎてしまった...
どのお話も、日常にひょんとひそむ、落とし穴のような怪異。 「どうして自分が出会ってしまったのか」って考えても考えても、自分である必然性はないのに。 怪異との理不尽で取り返しのつかない出会い。 ひょんなことで出会ってしまったもののせいで、ひょんとターニングポイントを過ぎてしまった人たちのお話。 「神は、その人が乗り越えられる苦難を与える」とか、宗教では言ってそうだけど、そう言うことでしか受け入れることができないくらいのできごとなんだろうな。 怪異だから、納得して受け入れるしかないけかもしれないけど、そんな落とし穴に落ちるような出来事が、今回の地震とかもそうだったのかも。
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相変わらず背筋がぞくっとする、けれどどこか哀しいホラーが朱川氏は得意だ。 全編的に日常に潜む、日本の土俗的な信仰や怪異のお話だが、いくつかは怖いのに、切なくなるお話が多く、読後感は怖い!というより哀しいな、という印象。 「八十八姫」という最後の作品の終り方は、少し意外。もっと違う終り方をすると思ったが、まぁ「らしい」のではないのでしょうか。
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