半島を出よ(上) の商品レビュー
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経済が悪化し、日本が世界で孤立を深めていくなか、プロ野球開幕戦を行う福岡ドームに、北朝鮮の反乱軍と名乗る9人の武装兵士が乗り込んでくる。これは福岡を統治しようと目論む北朝鮮の策略であったが、目的に気づかない政府は対応が遅れ、その間に500人余りの兵士が攻め込んできて、日本は福岡市の封鎖を余儀なくされる。乗り込んできた高麗遠征軍は、福岡とともに日本からの独立を目指すことを宣言し、7日後にさらに12万人の兵士がやって来ると発表するーーー。 登場人物がおおく、語り口も淡々とした説明口調なので読むのに時間がかかったが、思ったより話が進んでいない感じがした。しかし、北朝鮮兵士の土壌などはよく把握できたので、後編で一気に話が動き出すと思う。イシハラグループのメンバーなど、バックボーンが大げさな感じがしたが、フィクションならではかなと感じた。
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作者さんの想像力に圧倒されました。 今更ながら天才!を再確認しました。 余韻に浸るまもなく、下巻へ!
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自分が勝手に作った用語で、面白いんだけど、話しが遅々として進まず、それに伴って中々読み進められない事を捕まるっていっているんだけど、まさにそれ。 ただし、最後は一気に面白さが加速した。下巻も捕まるのだろうか。
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9人の北朝鮮の武装コマンドが、プロ野球開幕ゲーム中の福岡ドームを占拠。無能な対応しかできない日本政府を尻目に、福岡に潜伏する若者たちが動き出す。この導入だけで、☆4つはつきます。 2005年発売。2000年代の村上龍はファンの僕でさえ、ひどいと思ってしまう出来の作品がありました...
9人の北朝鮮の武装コマンドが、プロ野球開幕ゲーム中の福岡ドームを占拠。無能な対応しかできない日本政府を尻目に、福岡に潜伏する若者たちが動き出す。この導入だけで、☆4つはつきます。 2005年発売。2000年代の村上龍はファンの僕でさえ、ひどいと思ってしまう出来の作品がありました。そんななかで、名作『愛と幻想のファシズム』や『五分後の世界』のテイストを感じることができるこの小説に、ファンは歓喜したものです。 物語に力があるのでぐいぐい読ませます。そして、読後、政治や経済、外交や平和などについて改めて考えるきっかけとなりました。
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お、おもしろー、!!最初北朝鮮のとこ、名前とか地名が読めないし入ってこなくて読み切れないかもって思ってたけど、後半の北朝鮮パートがおもろすぎる。あと現実味ありすぎ。説得力が、、、まじで50年後にこれが起こると思ってしまうので、明日からの長崎旅行が少し怖くなっています。
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相当な知識量を詰め込み、北朝鮮による九州制圧にリアリティをもたらせている。イシハラグループの少年たちも皆、魅力的で、それぞれで短~中編の主人公になれそう。 ただ北朝鮮が九州を占領するメリットは、実際にはほとんど無いように思える。日本は資源国でもないし。 このボリューム。相当な...
相当な知識量を詰め込み、北朝鮮による九州制圧にリアリティをもたらせている。イシハラグループの少年たちも皆、魅力的で、それぞれで短~中編の主人公になれそう。 ただ北朝鮮が九州を占領するメリットは、実際にはほとんど無いように思える。日本は資源国でもないし。 このボリューム。相当な登場人物数。<村上龍>というブランドがあればこそ。 とはいえ、後々の庵野秀明『シン・ゴジラ』にも通じるような、「ありえないことに対応する、政治・官僚ドラマ」もあり、影響は大きいのではないか。
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2011年、福岡ドームを北朝鮮の武装コマンド 9名が占拠した この事態に誰もがすぐには理解できなかった とんでもないことが起こっていることを! 彼らは反乱軍であると言いながらも、侵略するべく着々と準備をはじめる 政府は?福岡県は?福岡市は?市民は? 報道は?そして、世の中からはみ...
2011年、福岡ドームを北朝鮮の武装コマンド 9名が占拠した この事態に誰もがすぐには理解できなかった とんでもないことが起こっていることを! 彼らは反乱軍であると言いながらも、侵略するべく着々と準備をはじめる 政府は?福岡県は?福岡市は?市民は? 報道は?そして、世の中からはみ出たままの 若者たちは?どうする? 日本はそもそも経済破綻、個人の預貯金は 自由に引き出すことができなくなっていた 誰もが貧乏になり、ホームレスが増えた その上アメリカからも見放されていた ふんだり蹴ったりで 総理をはじめ、大臣たちは何もできずに オロオロするばかり 2005年に書かれた作品ではあるが 充分今に通じるところがある 予想通りに未来は進んでいる マイナンバーで個人の情報が管理され それはもうあたりまえのことになっている今 何があってもおかしくない はたして、ここからどうなっていくのか? ひとりひとりの行動、思考が手に取るように 伝わってきて 文章の凄さを感じます
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本書は2005年に出版されたものなのですが、あまりにリアルで震えました。 日本が財政破綻し失業者が急増、さらにアメリカからも見捨てられて国際社会で孤立しているという設定の中、北朝鮮の特殊部隊が「反乱軍」と名乗り福岡ドームを武力制圧。 それをきっかけに福岡を占拠してしまいます。 日本政府は対応が出来ず、福岡を封鎖してしまい自体は悪くなる一方。 世界もアメリカも他人事で誰にも頼れず、このままじゃ本当に九州が乗っ取られる・・・というところに、日本側が反撃した?!という兆しが見えたところまでが上巻でした。 とにかく状況描写、心理描写が詳細で、暴力シーンなど残酷なシーンは吐きそうになるほどでした。 政府の対応も、福岡在住の一般市民の対応も、実際にこうはなって欲しくないけど、きっとこうなってしまうだろうと思ってしまって、そういう意味でも怖かったです。私もきっと闘う前に戦意喪失してしまうだろうな・・・ 北朝鮮へ住基ネットを提出させられ、個人情報を把握され、勝手に作成した犯罪者リストに則って逮捕され、暴行を受けて罪状を認めサインをし、財産を没収し、それが彼らの軍資金になるというやり方もリアリティあるしさ、著者の取材力と想像力が存分に発揮されていました。 下巻の展開は想像つくんだけど、結末がどうなるのかはわからない。。胸がすくオチになりますように。。
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もし北朝鮮が日本に攻めるとしたら、日本にどんな混乱をもたらし、日本人が翻弄されるのかを描いた小説。本作は現状の日本の政治家や官僚のあり方、また平和を当然のことと思い込んでいる国民に警鐘を鳴らしており、今後、もし日本が他国に攻め込まれたら、かならずしも太平洋戦争敗北後と同じ道を辿らない、一度占領されたら取り返しのつかない事態に陥る、ということを細部まで描いている。また、日本を含め多くの国々は自由、人権、理性など近代的価値観を共有しており、ゆえに対話が成立する。しかし、本作のように、日本の価値観、常識を共有していない国にいざ直面した際、たとえ知的エリートが終結して知恵を絞ってとしても、対処が困難なのかが、この小説を読むと伝わる。東京、北朝鮮、福岡とさまざまな人々の立場、思想、視点を描いている。
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村上龍さんの傑作の一つ。 登場人物が多く、人物像を丁寧に説明しているので物語の展開がやや冗長気味でした。ただし、事細かな描写がリアリティを増長させ、場面を容易に想像できました。 個人的には最初は鍵括弧付きだったのが、途中から全く無くなって、物語を俯瞰視しているような感じがして、リ...
村上龍さんの傑作の一つ。 登場人物が多く、人物像を丁寧に説明しているので物語の展開がやや冗長気味でした。ただし、事細かな描写がリアリティを増長させ、場面を容易に想像できました。 個人的には最初は鍵括弧付きだったのが、途中から全く無くなって、物語を俯瞰視しているような感じがして、リアルに書いてるけど、あくまでフィクションですからね!とメッセージが込められているような気がしました。 さて、下巻を読み進めます。
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