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二宮金次郎はなぜ薪を背負っているのか? の商品レビュー

3.5

21件のお客様レビュー

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2019/06/13

二宮金次郎は、仕事の合間も、寸暇を惜しんで勉強しました。で、偉い人になりました。以上。 …というのが、(オレも含めて)多くの人の二宮金次郎に関する知識のすべてではないだろうか? ところが、この本を読むと次々に目からウロコが落ちる。 金次郎は、身の丈6尺(約180cm)を超え...

二宮金次郎は、仕事の合間も、寸暇を惜しんで勉強しました。で、偉い人になりました。以上。 …というのが、(オレも含めて)多くの人の二宮金次郎に関する知識のすべてではないだろうか? ところが、この本を読むと次々に目からウロコが落ちる。 金次郎は、身の丈6尺(約180cm)を超える大男だった。 薪は、苦労してかき集めてホソボソと売り歩く、という商品ではなかった。(燃料として高利益商品であり、金次郎自身、「山を自ら所有して」調達した) 人口の流出で荒廃した地方の領地に赴き、その財政を独自に(実践から)培った金融理論をもって建て直した。 さらに、物語は時代を超えて現代へと飛ぶ。 金次郎の時代…江戸時代後期は、幕府・藩の財政は逼迫、経済が停滞し、とくに地方で人口も減少傾向にあった。つまり、現代の社会情勢に重なる。 金次郎が行った(行おうとした)財務政策の基本的考えは、実は今こそ使えるのではないか。 土木土建に偏重しているカネや人を農業に配置し直し、江戸時代にそうであったように「総合産業」として発展振興してはどうか。と、課題と解決を現代に引き写していく。 好著。

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2018/10/13

序章 皇室は鏡のように 第1章 人口減少社会に挑戦した男 第2章 積小為大 第3章 福利の魔力 第4章 偉大なる発明「分度」 第5章 見捨てられた領地の再生 第6章 希望の未来を指し示す 第7章 カギは農業にあり 終章 二宮金次郎は現代に蘇る

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2018/10/09

薪を背負って勉強する姿は努力の象徴ではなく効率の象徴だった…。二宮金次郎がどのような人物だったのか興味を持たずにこれまで来たことに反省。

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2017/11/09

・金次郎の本質は、コスト削減によって生じた余剰をどう活用するかにある。 ・分度という概念を、もう一度現代によみがえらせてみたい。  支出を明確にするからこそ、余剰資金は投資と運用に充てられるのだ。 ・大きな政府の時代は終わったのである。 ・金次郎の改革では、士農工商の垣根...

・金次郎の本質は、コスト削減によって生じた余剰をどう活用するかにある。 ・分度という概念を、もう一度現代によみがえらせてみたい。  支出を明確にするからこそ、余剰資金は投資と運用に充てられるのだ。 ・大きな政府の時代は終わったのである。 ・金次郎の改革では、士農工商の垣根を自在に乗り越えている。 ・建設業の農業進出。   不況の建設業者に、遊休地と化した農地はフロンティア。 ・「~予が日記を見よ。戦々兢々深淵に臨むが如く、薄氷をふむが如し」

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2016/08/20

二宮金次郎ってなんか勉強熱心なお子様というイメージしかなかったのだが、なかなかにやり手だったんだねえ。地方創生に携わる人は読むべし、と思わされるほど内容が詰まっていると思う。 ちなみになぜ薪を背負っているかというと、それを売って、売った金を誰かに貸すため。ま、そうやってどんどん...

二宮金次郎ってなんか勉強熱心なお子様というイメージしかなかったのだが、なかなかにやり手だったんだねえ。地方創生に携わる人は読むべし、と思わされるほど内容が詰まっていると思う。 ちなみになぜ薪を背負っているかというと、それを売って、売った金を誰かに貸すため。ま、そうやってどんどん金を増やしていったわけですな。

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2016/01/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

江戸時代は人口停滞の時期があり、その時の改革に取り組んだ二宮金次郎の話の紹介。 人口白書1974年には人口抑制が言われている。 1991年に輸送人口は減少をはじめていた。 二宮金次郎の書いている本は孔子の大学。 移民は土地に執着がないので夜逃げする。 一地域の改革に成功したが、藩の改革までいくには環境の違いがあって厳しかった。官僚の抵抗に合う理由を知ることが必要。

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2015/02/15

適材適所と金融政策の重要性を二宮尊徳さんは現代を遡ること170年前に気が付き、数多くの地域で実行しています。 それは農民であり、賃金労働者であり、田舎民であり、都会民であり、施政者であり、支配されるものであるキャリアを積み重ねてきたからでした。 人と社会の機微が分かっていたからこ...

適材適所と金融政策の重要性を二宮尊徳さんは現代を遡ること170年前に気が付き、数多くの地域で実行しています。 それは農民であり、賃金労働者であり、田舎民であり、都会民であり、施政者であり、支配されるものであるキャリアを積み重ねてきたからでした。 人と社会の機微が分かっていたからこそ、100年単位で改革プランを数字に落とし込むことが出来たのでした。 彼が活躍したのは、人口が増えること、経済規模が拡大することを望めなくなっていた社会でした。 しかし、そこで二宮尊徳は諦めず、自主独立した農民を育てることで、自らの家計を豊かにすることを通して、国が豊かになる仕組み作りに取り組みました。 我々2010年代を生きる日本人がヒントにすべきことは沢山ありそうです。

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2012/08/08

金次郎が、金貸しや米相場で儲けていたとは知らなかったなあ。 但し、私腹を肥やすためだけではないけれど。

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2012/07/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

現東京都副知事の猪瀬直樹の作品である本書は、著者が小泉政権下で公共事業が縮小されるなかで起こった建設業の労働問題、その解決策の発想の基となった二宮金次郎の生涯を描いた作品である。 本書を読んで、著者の発想方法を垣間見ることができた。少子高齢化を基調とした経済の低成長時代は、現代の課題であるが、歴史を振り返ると、同じ問題をすでに江戸時代の後半で経験していた。その解決策の事例として二宮金次郎の荒廃農村の再建策を研究している。独自のアイディアではなく、偉大な先人の知恵を学び、それを発想の基とし、現代に生かす。その過程を読み取ることができた。

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2012/04/24

小学校にあった二宮金次郎の銅像。薪を背負いながら、読書する姿は、彼の一面であった。努力の人だけではなく、効率化が彼の真骨頂。薪を売って稼いだお金を運用して、貧しい人たちに貸して、皆が幸せになる。コスト削減によって生じた余剰をどう使うか…そこが本質である。 低成長時代の現代で、いか...

小学校にあった二宮金次郎の銅像。薪を背負いながら、読書する姿は、彼の一面であった。努力の人だけではなく、効率化が彼の真骨頂。薪を売って稼いだお金を運用して、貧しい人たちに貸して、皆が幸せになる。コスト削減によって生じた余剰をどう使うか…そこが本質である。 低成長時代の現代で、いかに効率的に働くか。国民全てが、そうできれば富は増え、右肩上がりの経済成長並みの、富を実感できるはず。

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