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一瞬でいい の商品レビュー

4.2

49件のお客様レビュー

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    20

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

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2020/02/07

稀世に思いを寄せる英次と創介。 幼い頃からずっと創介だけを見てきた未来子。 創介から「東京へ来い」と口づけされ、初めて自分の気持ちに気づく稀世。 4人は18歳だった。 高校最後の思い出に4人で浅間山に登るはずだった。 それぞれが将来どういう選択を心に決めていたにせよ、 少なくと...

稀世に思いを寄せる英次と創介。 幼い頃からずっと創介だけを見てきた未来子。 創介から「東京へ来い」と口づけされ、初めて自分の気持ちに気づく稀世。 4人は18歳だった。 高校最後の思い出に4人で浅間山に登るはずだった。 それぞれが将来どういう選択を心に決めていたにせよ、 少なくとも胸を占める一番大きなものは『希望』だったはずだ。 英次がその山で死ぬまでは。 その死の責任をそれぞれが担うまでは。 こんなにも交錯する人生ってあるのだろうか。 そして、人は18歳のときの恋心をずっと持ち続けることができるのだろうか。 叶わないと理解したからこそ、色褪せずに消えない想いが生まれるのか。 あのときああしなければよかったと思うことは、わたしだって何度もある。 そうしたら今頃、もっと違う人生だったはずだと。 この世の中は、そういう行き場のない『もしも』に溢れていると思う。 選んだほうと選ばなかったほう、人生の分岐点だと思っていた二股の道は、やがてひとつに交わるということをこの本はわたしに教えてくれているのだろうか。 ラストの清々しさがいいと思った。

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2017/08/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【あらすじ】 1973年11月、浅間山での出来事が18歳の二人の少女と一人の少年の運命を変えた。 事故の重みを胸に秘め、大人へと成長してゆく三人。 著者が自らと同年生まれに設定した主人公たちの18歳から49歳までの人生の軌跡を描く、 すべての世代に贈る31年間のラブ・ストーリー。 【感想】

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2017/04/08

プロローグ、本編、エピローグの構成が素晴らしい。 唯川さんの作品は短編を読むことが多いので、あまりの分厚さに正直途中で飽きてしまわないか、躊躇いながら読み始めたのですが半日もせずに一気に読んでしまいました。 壮大なドキュメンタリー映画をみた気分です。 遺された者のあり方を、改めて...

プロローグ、本編、エピローグの構成が素晴らしい。 唯川さんの作品は短編を読むことが多いので、あまりの分厚さに正直途中で飽きてしまわないか、躊躇いながら読み始めたのですが半日もせずに一気に読んでしまいました。 壮大なドキュメンタリー映画をみた気分です。 遺された者のあり方を、改めて考えました。

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2017/01/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2007年刊行。唯川さんがこんな小説を書くなんて、というのが第一印象。そして、この小説を淡々と楽しめる自分に驚き。だが、主人公3人、いや、それ以外の脇役の人たちにも感情移入できる自分に、もっと驚き。

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2016/07/26

稀世がヒロインの物語なんだろうけど、悲しい縁を背負った3人の人生が交錯して、どうなるのだろうと思わされた。 落着させるのはまあこの辺かなという展開だけど、稀世の潔さが爽やか。

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2016/03/21

2016.3.21-20 浅間山登山中の事故で英次を失った責任に苦しみ人生が変わってしまった創介、稀世、未来子それぞれの別れと再会とまた訪れる別れ。

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2016/02/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「もし、あの一瞬がなかったら、私たちはどんな人生を送っていたのかしら」 かけがえのない友人である英次を、自分たちの過ちで死なせてしまった。 その贖罪の思いを抱えながら生きていく稀世、未来子、創介。 ”十字架を背負って生きていく” 哀しい人生なのかもしれない。 でも、これはこれで幸せだったのではと思う部分もあって。 だって、初恋の人と生涯心の中で繋がっていられるんだもの・・・ それでも、創介の最後の言葉、 「さよならは言わないよ。稀世にはもう言ったから、十八の時に」 これには、やっぱり泣けました。 最後、稀世と未来子がした選択… もし自分が稀世だったら、未来子だったらと考えたりもして。 「創介さんの生きた人生には未来ちゃんが、そして、生きられなかった人生には私」 あぁ…。 読み終えて、しばし放心状態。 そして、 今度は軽井沢で出会ってから浅間山に登るまでの4人の日々をもっと読みたくなりました。

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2014/09/18

男女四人の友情や恋愛、半生の物語。 やめられなくなって1日で読んだ。 情景も浮かび、綺麗な物語です。

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2014/06/18

亮介の死によって決して忘れられない重荷を背負った登場人物たち。幸せになれそうなところでいつもうまくいかない三人。最後には、うまくはいかなかったかもしれないけど、満足して人生を終えていう登場人物達の姿を見て、 人の人生が変わるのは一瞬だけど、自分の人生を変えるのも一瞬だ、一瞬でいい...

亮介の死によって決して忘れられない重荷を背負った登場人物たち。幸せになれそうなところでいつもうまくいかない三人。最後には、うまくはいかなかったかもしれないけど、満足して人生を終えていう登場人物達の姿を見て、 人の人生が変わるのは一瞬だけど、自分の人生を変えるのも一瞬だ、一瞬でいい という事なのかなと思いました。

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2014/05/31

仲良し男女4人組の1人が事故死し、それぞれが自責の思いを抱えて生きていく。 頭を離れない後悔、幸せになることは罪なのか。 18歳から49歳まで、それぞれの人生と運命のいたずらのような再会と。

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