人は思い出にのみ嫉妬する の商品レビュー
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あとがきを読んで実話だと知って驚いた! 思い出って美しく綺麗に残るっていうのは皆共通だったんだ。付き合ってる時に色々なことが嫌になって別れた元彼と半年後に話した時に、何が嫌だったのか思い出せなかったんだよな〜。むしろ綺麗な思い出ばかり出てきて人間ってずるいなと思ったくらい。 一人一人に楽しくて素敵な思い出が存在するからこそ嫉妬が生まれる。 これから出会う人にも色んな思い出があるわけで、それぞれの思い出を大切にして生きていきたいな。
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辻 仁成さんの本は初めてでしたが、とても綺麗で繊細な物語でした。 水アレルギーをもつ栞、栞の恋人の戸田さん、戸田さんの元カノの愛麗、安東くんと、主にこの4人が出てきます。 彼らを時に鬱陶しく感じつつも、やはり彼らの言葉には心打たれます。 "人は思い出にのみ嫉妬する&q...
辻 仁成さんの本は初めてでしたが、とても綺麗で繊細な物語でした。 水アレルギーをもつ栞、栞の恋人の戸田さん、戸田さんの元カノの愛麗、安東くんと、主にこの4人が出てきます。 彼らを時に鬱陶しく感じつつも、やはり彼らの言葉には心打たれます。 "人は思い出にのみ嫉妬する" 確かにそうかもしれません。 幸せだった最高の思い出に、"今"が勝つ事ができるのか。 それはきっと無理で、その"今"が思い出になった時に同じくらいの、もしくはそれを上回る思いになり得る事ができるのです。 私はずっと、こんな物語が読みたかった。 今回読めて本当に幸せです。 辻さんの書いた違う書籍も読んでみたいと思いました。
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何度も何度も読んでしまう 誰かを好きになること、誰かを愛すること、誰かと思い合えること、愛の強さ、素晴らしさを教えてくれる一冊
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死んでしまった彼の元カノに嫉妬するあまり、別れを選んだ主人公、栞。新しい地、上海でやっと心を開き、年下の彼もできたが、元彼が栞を追いかけてきて、事故に会い、植物状態になる。栞は献身的に介護し、やっと自分の居場所を見いだす。思い出とは、厄介なものだ。私なら未来を選ぶ。
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実話に基づいた話。生きるっていうのは決して幸せなことばかりじゃないけれど、幸せを感じられるのは、そうではない出来事があるからこそのこと。
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思い出、それが人生を作り上げているのか。 好きな相手の人生の中に、どれだけ私という人間の思い出があるか。 それはやっぱり重要だ。 でも考え過ぎもいけない。 相手の過去を嫉妬してはいけない。 信じていてあげないと。
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『人は思い出にのみ嫉妬する』すごく納得できる言葉。 栞の少しずつ壊れていく場面は理解出来るし、作った思い出を戸田さんにひたすら語り続ける場面は、とても切なかった。 愛麗の自ら死を選び、相手を縛り付けるということには全く共感できなかった。
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”思い出は時に素晴らしいものだが、時に厄介なものとなる。逆に、思い出があるからこそ、私たちは人間なのだ、と自覚することができる” 栞ほどの嫉妬心を持ったことはないし、嫉妬のあまり命を絶ってしまった愛麗の気持ちもわからない。それでも嫉妬心は誰でも持っているマイナスな感情であり、また、自分を苦しめ、相手を苦しめ、コントロール不能になるほどの愛情を持ってしまうこともあると思います。ちょっとそれらが強すぎる登場人物たちだとは感じますが、簡潔な文章にところどころで共感する言葉に触れることができる作品です。 人はいろいろなことに折り合いをつけて生きている。そうなんだろうと思う。
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実話を基にしているらしいが、 脚色のせいかリアリティがない 携帯小説のようで入り込めなかった。 ただ、この人の文章の感じは好きなので 次は完全なフィクションを読もうと思う。
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思い出は人を苦しめる時もあれば、救うときもある。小説の中盤にそれを示す言葉が登場する。いい思い出も悪い思い出も一度刻まれたものは消すことができず苦しめられることがある。この言葉に込められた実話と創作が混じった物語。自分の思い出を振り返るきっかけとなり、将来に向かい思い出をどう作る...
思い出は人を苦しめる時もあれば、救うときもある。小説の中盤にそれを示す言葉が登場する。いい思い出も悪い思い出も一度刻まれたものは消すことができず苦しめられることがある。この言葉に込められた実話と創作が混じった物語。自分の思い出を振り返るきっかけとなり、将来に向かい思い出をどう作るかを考えさせられた一作。
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