国際政治 の商品レビュー
高坂さんの著作はとっつきにくいものもあるイメージだが、これは比較的読みやすい印象。 第2章はメモをとっていなかったので、第1章だけ感想を書くと、1966年に書かれた古い本ゆえに情報の古さは否めないが、普遍的に通じる原理が書かれていてとても現在の国際関係を見るのに参考になると思...
高坂さんの著作はとっつきにくいものもあるイメージだが、これは比較的読みやすい印象。 第2章はメモをとっていなかったので、第1章だけ感想を書くと、1966年に書かれた古い本ゆえに情報の古さは否めないが、普遍的に通じる原理が書かれていてとても現在の国際関係を見るのに参考になると思った。 19世紀に工業文明が発展するにつれて、戦争に膨大な費用と犠牲がかかるようになった。ケナンの、早期に敵に降伏した方が、継戦して多大な犠牲を払って勝利するより被害が少ない。のようなニュアンスの言葉があり、これは真実だと述べている。 また、面白かったのが、米ソ冷戦下で相互破壊確証を維持するために反ミサイル・ミサイルを作ったり、大規模な地下シェルターを作るのは緊張を高める行為として禁じられていたことだ。 これは本文においてあまり重要でないかもしれないし、安保に詳しい方からしたらそりゃそうだろうとなるだろうけど、僕にとって新しい発見で面白かった。 また、核保有国同士はコミュニケーションを取ることが大切で、核の拡散は核保有国のコミュニケーションを疎かにするという観点から好ましくないというのも面白かった。キューバ危機だって、双方の意思疎通がなければ、解決を見ることはなかった。 本文の第1章で印象に残ってる箇所を上げるならこんな感じだろうか。友達が高坂さんの大ファンで、その影響から読み始めたけどまだまだわからないことが多い。また読み返すなり、高坂さんの他の著作も読むなりしたい。話の本筋が理解できてないからダメだが、高坂さんがおっしゃることをそのまま理解できるようになりたい
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軍縮による平和、経済交流による平和、国際機関による平和、そのいずれもが容易には達成できるものではない。もちろん、この三つの要素が全く平和に寄与しないというわけではないが、この三つの要素だけによって平和を実現することには悲観的にならざるを得ない。 国家間で対立が生じた際には、対症療...
軍縮による平和、経済交流による平和、国際機関による平和、そのいずれもが容易には達成できるものではない。もちろん、この三つの要素が全く平和に寄与しないというわけではないが、この三つの要素だけによって平和を実現することには悲観的にならざるを得ない。 国家間で対立が生じた際には、対症療法的に旧状復帰の原則で対処し、その手段として国際法や国際機関を駆使する。そうして、国際法や国際機関の権威を高め、現在の秩序へ挑戦することのハードルを高めていく。容易な道のりではないが、努力を積み重ねていくしかない。 冷戦下で書かれた本なので、現在とは違う国際社会が前提として描かれている。国家間の戦争とは違った平和への挑戦者が現れた世界ではどのように平和を目指すべきか。筆者の見解を知りたい。
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力・利益・価値に従って国家は行動する。その内の1つだけを見ていると見誤るp.21。平和を語ることは、権力闘争と無関係ではありえないp.13。力(恐怖)による平和は多くの危険を含むが、武器なき平和は実現不可能であるp.61。幣原喜重郎は国際政治が「平和」の名において語られる時代でも...
力・利益・価値に従って国家は行動する。その内の1つだけを見ていると見誤るp.21。平和を語ることは、権力闘争と無関係ではありえないp.13。力(恐怖)による平和は多くの危険を含むが、武器なき平和は実現不可能であるp.61。幣原喜重郎は国際政治が「平和」の名において語られる時代でも、その内実は権力政治であることを十分に認識していなかったp.10。▼フランス革命。人々は戦争は王や貴族がするものであり、人民の意思が政治に反映されれば、戦争は起こらなくなると考えていたp.209。こうさか・まさたか『国際政治』1966 国家が追求すべき価値の問題を考えないなら、現実主義は現実追従主義またはシニシズムに陥る危険がある。『現実主義者の平和論』1963 **************** 日本は国際的な協調行動をとるべきだった。当時、中国に進出していた国が自国の権益を守るのは当然のこと。1927年、英米が日本に共同出兵をしようと言ってきた段階で、日本は行動を共にすべきだった。▼松岡外交も幣原外交も、共に両極に振れすぎて、日本に悪弊をもたらした。いずれも評価に値しない。世界に通用するルールの中で、冷静かつドライに自己主張をすることが大切。国際社会では、情に流されたり、対立を避けようとして主張をしないと、それこそ平和を失う危うい道である。▼議会できちんと政策論争を行わないままに、首相の側近など狭い範囲で政策決定する政権は、敵国スパイの工作活動(例:尾崎ほつみなど)に脆弱。中西輝政(なかにし・てるまさ)『日本人としてこれだけは知っておきたいこと』2006 インテリジェンスとは、国策に役立てるために国家が集めた情報の内容のこと。秘密情報、独自に分析して練り上げた情報が、自国の国益にどのような意味をもつのか、信憑性を吟味した上で解釈を施したもの。中西輝政 『情報亡国の危機』2010
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タイトル通り国際政治について述べられている。少し古い本ではあるもののその枠組みや観点は今でも有効だと思うし課題が何故課題なのかを知るのには丁度いいと思う。
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これは、読み応えがあって、すごく面白かった! 国際政治の基本的な論点が一気に分かり、贅沢だった。また文章も格調が高く、私好みだった。 特に印象的だったのは、以下です。 ・「勢力均衡」とは、あくまで一方から見た「均衡」に過ぎない上、均衡を正確に測定することは不可能なため、本来は概念...
これは、読み応えがあって、すごく面白かった! 国際政治の基本的な論点が一気に分かり、贅沢だった。また文章も格調が高く、私好みだった。 特に印象的だったのは、以下です。 ・「勢力均衡」とは、あくまで一方から見た「均衡」に過ぎない上、均衡を正確に測定することは不可能なため、本来は概念的に成り立たない。 ・現代は、核兵器があるため、そもそも戦争は出来ないという「恐怖の均衡」が成り立っている。 ・第二次大戦前と後では、勢力圏の性格が違う。前者は、帝国主義の名の下に、力づくの収奪が行われたが、後者ではアメリカとソ連はほぼ行わない。 ・国連のような、国際機構による平和は、強制力がない上、時に権力闘争の手段(強国による手段遂行のための隠れ蓑)とされる危険性があるというジレンマを抱える。 ・すべての秩序は、力の体系であると同時に、価値の体系である。 ・平和を求める世論が存在し、それが国連という権威ある機関を通じて発表されることは、危機に置いて語られる言葉と目標を大きく制約する効果がある。 ・異なる政治原理により行動する国との間の関係は、同じそれを持つ国とのものよりも、薄くならざるをえない。 民間、経済でのパイプもあるか否か。 ・国連の発展は、限られた力を増大しようとすることによってではなく、その限界を認めながら賢明に使うことでもたらされることを示している。黙認と公然たる反対の違い。
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章や論理の組み立て、具体例の挙げ方など、全てがすっきりとしていてとても理解しやすかった。平和問題に関して、完全に軍備なき世界の実現は困難なので、当面は軍備規制をしながら武力行使の可能性を減らそうという現実的な主張が展開されている。本書が出版されたのは1966年だけど、現代にも通...
章や論理の組み立て、具体例の挙げ方など、全てがすっきりとしていてとても理解しやすかった。平和問題に関して、完全に軍備なき世界の実現は困難なので、当面は軍備規制をしながら武力行使の可能性を減らそうという現実的な主張が展開されている。本書が出版されたのは1966年だけど、現代にも通ずるところが多々あるように感じた。
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現代の世界において、平和を成し遂げることを楽観視できないことを説明してくれていた。 しかし、楽観視できなくても、チャレンジし続けることの強さ・希望で最後は締めくくられている。 何度か読みたい本。
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国際政治学の名著。平和の実現の困難さを指摘しながらも、その希求は止めてはならないというメッセージは、平和憲法を題目の如く唱える人々や冒険主義的に武力行使を主張する人々に是非読み取って貰いたいものである。
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すごい本。40年前なのにイデオロギーに毒されず現実的な認識を、しかも現代から見ても過大にも過小にも見誤っておらず、概ね通用する議論。あと、この頃の本によくある読みにくさもない。こういうのが名著と呼ぶに値するのだなあ。
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読まなかったのが惜しまれるぐらい、多くの気づきを得た。自分は理想家で、それでいて何も知らずに粋がっていたんだな。国際政治の本質を言い当てた「恐怖と希望」という副題にも唸らされる。 ・闘争というのは人間を酔わせる。闘争の後で人間は問題が解決されたと思える。それに闘争は事実、少しは...
読まなかったのが惜しまれるぐらい、多くの気づきを得た。自分は理想家で、それでいて何も知らずに粋がっていたんだな。国際政治の本質を言い当てた「恐怖と希望」という副題にも唸らされる。 ・闘争というのは人間を酔わせる。闘争の後で人間は問題が解決されたと思える。それに闘争は事実、少しは問題を解決する。 ・軍備撤廃、国連による統治。どちらも国家が単純な力の単位であり、国際政治はその力の単位が並立する場所ならば正し。しかし、実際は国家は単なる力の単位ではなく、利益の体系であり、価値の体系でもある。 ・ライプニッツは国際法廷を説いたサン・ピエールとは違って、条約・公文集を編纂した。勢力均衡の原則。しかし、力の計測が難しい。 ・カントとベンサム:常備軍の廃止。しかし、公正な軍備縮小、廃止は困難。例えば進捗の管理。 ・外交上の良策は、どの国とも平和友好関係を深め、やむを得ない場合になっても防衛戦略を練る。 ・オプションを持った軍備規制。それが有効であるためには、対立する国の間にコミュニケーションが成立していることが必要。 ・軍備が緊張をつくっているのではなくて、緊張が軍備を必要としている。 ・相互依存の増大は、一国による他国の支配をもたらす。しかし、支配から協力への移行も次には起こる。支配には配慮が必要だからだ。 ・こんにちは、経済協力体制の方が軍事同盟よりも重要。 ・ルソー:自愛心と自尊心。他国よりも勝ろうとする心象。 ・南北問題は富の移転で解決できない。問題は富を産み出す能力が違いすぎること。 ・国際社会における秩序は力を一カ所に集めれば得られるわけではない。 ・米仏関係が悪化しても敵対的にならないのは、公式、非公式の経路が存在し、公式の悪化を非公式に扱うことが出来るから。 ・アメリカ独立、フランス革命、ロシア革命。どれも最初は軍備廃止の理想があったが、周辺との関係の中で、再軍備した。 ・平和国家の3条件:1.防衛軍備のみ。2.自立的な経済体制。3.国家の権力の制約(言論の自由。専制の排除。ある理念への狂信の排除) ・正義の対立をいったん棚上げして、兼六闘争の対処を優先する。医術で言う対症療法。
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