発想法 の商品レビュー
KJ法について書かれた本が、我が家の本棚に眠っているとは気付かなかった。亡父のもの。会社勤めで管理職の方だったから、研修で読んだか、あるいは話題になって自分で購入したか。 KJ法は、とあるワークショップでよくやってたもので、名前を知ったのはその後のことだった。そして、この方法を使...
KJ法について書かれた本が、我が家の本棚に眠っているとは気付かなかった。亡父のもの。会社勤めで管理職の方だったから、研修で読んだか、あるいは話題になって自分で購入したか。 KJ法は、とあるワークショップでよくやってたもので、名前を知ったのはその後のことだった。そして、この方法を使って多くの人たちで知恵を出し合えば、世の中もっと良い方にいくのではないか…と思うものだった。 この本自体は、半世紀以上前に書かれた、いわば古典のような著書。当時、筆者は文化人類学の研究者だったようで、そのフィールドワークからいかに理論を組み立てて論文に仕上げていくか…というのが、そもそものこの「発想法」の元になってるようだった。もっとも、フィールドワークなんて言葉がメジャーではない時代。おそらくは「野外科学」あたりがそのことを指しているのだろう。どうしても言葉遣いや何かに古さを感じてしまう人も多いかと思う。そんな人には、ある程度、スピードで読むことをオススメする。自分の本なら、直感で、ポイントに線を引きながら読むのもオススメ。父が鉛筆で線を引っ張った跡があるので、私も躊躇せずに引くことができた。 続編もあるので、こちらも頑張って読んでみたい。古いけれども、読むべき価値ある本だと思う。
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梅棹忠夫『知的生産の技術』で触れられている、KJ法発案者の川喜田二郎による著作。近年、高校の主権者教育の副教材でも、議論や意見出しの手法の一つとして取り上げられているため、読んでみようと思って数年前に購入し…、積んでいました。 本書は発案者の川喜田がその思想哲学を書き綴ったもので...
梅棹忠夫『知的生産の技術』で触れられている、KJ法発案者の川喜田二郎による著作。近年、高校の主権者教育の副教材でも、議論や意見出しの手法の一つとして取り上げられているため、読んでみようと思って数年前に購入し…、積んでいました。 本書は発案者の川喜田がその思想哲学を書き綴ったものです。残念ながら、読み進めているうちにだんだんと興味が持てなくなってしまいました。ただ、川喜田によると、頭で分かった気にならず実践していくことが大切だということなので、実践の中から理解を深めていきたいと思います。
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梅棹忠夫著『知的生産の技術』に登場した本。カードシステム(KJ法)をマスター出来るわけでは決してないが、基本的な実用方法や応用の一部を理解するには十分でした。 『知的生産の技術』同様、50年以上前に書かれたのに現代でも通用する内容なのに驚く。やや読み難いのは否めないが読んで損はな...
梅棹忠夫著『知的生産の技術』に登場した本。カードシステム(KJ法)をマスター出来るわけでは決してないが、基本的な実用方法や応用の一部を理解するには十分でした。 『知的生産の技術』同様、50年以上前に書かれたのに現代でも通用する内容なのに驚く。やや読み難いのは否めないが読んで損はないなと思った。
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この手の本はあまり好きではないが、名著ということで通しで流し読みをしてみた。 KJ法は色々な分野で使える方法と思う。学者だけでなくビジネス上の会議、自分の考え方の整理等に活用できる。KJ法自体はさほど難解ではないが、実践することによって有用であることが分かると思う。 日本人、...
この手の本はあまり好きではないが、名著ということで通しで流し読みをしてみた。 KJ法は色々な分野で使える方法と思う。学者だけでなくビジネス上の会議、自分の考え方の整理等に活用できる。KJ法自体はさほど難解ではないが、実践することによって有用であることが分かると思う。 日本人、欧米人の考え方の違いにも触れており、こちらも大変興味深かった。
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KJ法について知りたかったのだが、それ以上の収穫を得、日本人論的な内容にも感銘を受けた。 会議やイベントの準備などにも使える。夫婦間の話し合いにも良いのではないか。 この手の本には珍しく星五つをつける。
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誰でも知っているKJ法を開発者の川喜田二郎(=KJ)さんが解説した原典。 誰でも知っているつもりだけど、KJ法を正しく使っている人は、とても少ないらしい。自分もKJ法について、ちゃんとしたものを読むのは、これが始めてだが、KJ法素人の私から見ても、明らかにおかしな使われ方をし...
誰でも知っているKJ法を開発者の川喜田二郎(=KJ)さんが解説した原典。 誰でも知っているつもりだけど、KJ法を正しく使っている人は、とても少ないらしい。自分もKJ法について、ちゃんとしたものを読むのは、これが始めてだが、KJ法素人の私から見ても、明らかにおかしな使われ方をしていくことがある、というか、おかしな使われ方をしているのしか、見たことがない。 ということで、一応、原典を確認。 60年代に書かれた本なので、表現とか、古いといけば古い。「そんなの当たり前だろう、それをいうなら、60年代に書かれたとしても◯◯について言及しないとフェアじゃないよね」と思われるようなことが、とても革命的なことのように書いてあるところに時代を感じてしまう。 あと、「日本人は、◯◯。アメリカ人は、◯◯」とか、「日本人男性は、◯◯。女性は、◯◯」みたいなステレオタイプ的な書き方が、???というところもある。 こうした時代がかった表現はさておき、内容、それ自体については、全く古くないな。 多分、今、ワークショップという形で、外国から輸入するかたちで、行われている技術のかなり部分、そして、それ以上に、そもそもの思想の中核が、すでにこの本で提唱されていたことが分かる。 日本人なら、ワークショップなんてやらずに、KJ法やれ!なんて、言ってみたくなる。 が、本当にやってみたくなるかというと、やっぱり・・・・だなー。 となる理由は、KJ法の正しいやり方みたいな、メソッド、流儀にちょっとこだわり過ぎなところがあるからかなー。 実用書、具体的な手法解説書として、今読むのは、どうかと思うが、対話やメンタルモデルに関しての先行的な思想として、読む価値はあるかな??? すくなくとも、今、誰もが思っているKJ法は、全くの誤解である、ことは明らかになるはず。
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情報の収集と共有、ブレーンストーミングも含む、をしっかり行い、それからその情報を細かいレベルでグループ分けしてゆく。帰納的アプローチになるように。あまりでかいレベル感のグルーピングを先に決めつけてしまわない。 そこから徐々に各グループの統合を行なってゆく。この段階で、帰納的にグル...
情報の収集と共有、ブレーンストーミングも含む、をしっかり行い、それからその情報を細かいレベルでグループ分けしてゆく。帰納的アプローチになるように。あまりでかいレベル感のグルーピングを先に決めつけてしまわない。 そこから徐々に各グループの統合を行なってゆく。この段階で、帰納的にグルーピングしたときに外れ者となっていた情報もまとまることが多いし、まとまらないならそれは何かのヒントになる。そしてそれらのつながりを図示する。 そうしたら、次は文章に。省くこともあるが。 このときは、まとめたり図示できたものを演繹的に文章へと落として行く。 問いのある課題解決のプランニングに使えそうだと思った。
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良書、本書は主に2つの内容から構成されていて、前半はKJ法についての説明、後半は発想や思考についての筆者の持論である。KJ法の具体的な運用について(当然、経験が必要であると筆者は断っているが)理解できるため大変有用であると同時に、後半の思考・発想における民族的な差異の考察は、筆者...
良書、本書は主に2つの内容から構成されていて、前半はKJ法についての説明、後半は発想や思考についての筆者の持論である。KJ法の具体的な運用について(当然、経験が必要であると筆者は断っているが)理解できるため大変有用であると同時に、後半の思考・発想における民族的な差異の考察は、筆者の専門領域であることも手伝ってか、示唆に富んでいて大変興味深かった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
有名なKJ法を詳細に説明している。 主にインタビューや行動観察などの定性調査から、事象を単位化・分類・圧縮して構造化することで、異なるデータ群から全体を把握して発想につなげるもの。 印象的だったのは、まず内部探索を行うこと。問いの設定をおこなうために、頭のなかにある問題らしき感覚を吐き出し、構造化・一言に圧縮化することで問題を明確にすることが重要。 また、よくあるブレストも、アイデアを列挙するだけではなくて、構造化することで、そのアイデア同士の関係性を見つけ、単一のアイデアの位置づけを理解すること。 また、A型とB型を組み合わせて図解⇔文章を行き来することで相互補完が可能になる。 理論的には分かったし、常に議論を空中戦にせず全体の合意形成を取りやすくするためにも活用できるが、B型の文章化のイメージなどはいまいち湧かない...
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KJ法というものをHCDの授業で初めて知った。ほかの受講生の人たちは結構なじみがあるらしく、ひょいひょいと気軽にポストイットに一言書いては並べて集めて…を行っている点に驚いた。ただなんか人のやっているラベル付けとかグループ化に違和感があるし、もっと練習が必要なのでは…と授業で聞い...
KJ法というものをHCDの授業で初めて知った。ほかの受講生の人たちは結構なじみがあるらしく、ひょいひょいと気軽にポストイットに一言書いては並べて集めて…を行っている点に驚いた。ただなんか人のやっているラベル付けとかグループ化に違和感があるし、もっと練習が必要なのでは…と授業で聞いてちょっとやってみた段階で疑問を感じ、振り返りの時間で「KJ法がわからない」と言ったら「発想法」を読みなさいと言われ、そうだなーと思い、冬休みの宿題に読むことにしました。KJ法は文化人類学者の川喜田二郎先生が野外調査で集めた情報をまとめるために編み出した手法だが、経緯はよくわからないけどイノベーションを生み出す手法として脚光を浴びたよう。頭文字から名付けられ、商標登録もしているとのこと(驚)。この「発想法」は1967年初版で、まだポストイットもなく、個別のデータはパンチングカードに整理、コピーもゼロックスと呼ばれおいそれとは使えない。そういう時代背景に痺れつつも内容は全然古びてない。KJ法の説明が結構おかしくて、紙切れが語り出すとか、親近感を感じる(グループ化の際)とか、はぐれオオカミとか、情念とか、なんか表現がほっこりする。あと、KJ法には集中力が必要で、習得にはそれなりに時間がかかるとあり、やっぱりーと思いました。ところどころ野外科学が不当に貶められてるとして怒っているのも楽しい。
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