ベートーヴェンの生涯 の商品レビュー
自分の芸術を他人のために役立てようという考えは彼の手紙の中で絶えず繰り返されている。ネーゲリへの手紙の中で、あらゆる利害関係的な考えから、あらゆる「ちっぽけな虚栄心」から自己を防ぎながら、彼は自分の生活にただ二つの目的を決定している。それは「聖なる芸術への」献身と、他人を幸福にす...
自分の芸術を他人のために役立てようという考えは彼の手紙の中で絶えず繰り返されている。ネーゲリへの手紙の中で、あらゆる利害関係的な考えから、あらゆる「ちっぽけな虚栄心」から自己を防ぎながら、彼は自分の生活にただ二つの目的を決定している。それは「聖なる芸術への」献身と、他人を幸福にするための行いとである。
Posted by
ベートーヴェンの転機となる書物が多く収録されており、彼を心の支えとしてきた作家による讃歌となっている。
Posted by
今、課題としているベートーヴェンのソナタを弾いていて、どうしてもその曲に宿る英気のようなものに馴染めず、私の中にはそのような活力がなく表現できない。その上、疲れ切った心身に鞭を打たれているような気までしてきて、嫌いになってしまいそう。それならば、ベートーヴェンについてもっと知ると...
今、課題としているベートーヴェンのソナタを弾いていて、どうしてもその曲に宿る英気のようなものに馴染めず、私の中にはそのような活力がなく表現できない。その上、疲れ切った心身に鞭を打たれているような気までしてきて、嫌いになってしまいそう。それならば、ベートーヴェンについてもっと知るところからやってみようとこの本を手にした。もう、自分の中にないものは表現できないから憑依させてみようみたいな感覚で、、 ベートーヴェンを崇拝しているロマン・ロランが書いたもの。最近、『ベートーヴェン捏造』という映画の話題を聞くが、この本も作者がベートーヴェンのことが好きすぎてかなり偏った描き方をしていそうだなとまず感じる。訳が古くてかなり読みづらい。表現が古すぎるせいか、どの作品のことを指しているのかわからないものがあった。調べてみたがよくわからず気になって気持ち悪い。そろそろ新訳を出してもいいのではないかと思う。 今まで読んだことのあるベートーヴェンについての本、聴いた曲からなどで勝手に抱いていた像とかなり違った。ベートーヴェンは「徳」の人だという。 この本のベートーヴェン像を信じて良いのなら、また新たな曲の感じ方ができそうだ。 ベートーヴェンの(苦悩に立ち向かい、人々の苦悩をも慰めて音楽で救おう)という信念の強さは、どこから生まれるのだろう?とても不思議で立派な方だ。 そして、改めて気づいた。芸術をするには気力体力がとても必要で、そこがないといくらイメージが湧いても表現できないということを、、あーあ。 以下心に残ったところを抜粋。 ◯私は善以外には卓越の証拠を認めない。人格が偉大でないところに偉人は無い。19 ◯彼自身、その苦しみの只中にあって希念した事は、彼自身の実例が、他の多くの不幸な人々を支える力となるようにということであり、「また、人は、自分と同じく、不幸な1人の人間が、自然のあらゆる障害にもかかわらず、人間という名に値する1個の人間となるために全力を尽くしたことを識って慰めを感じるがいい」ということであった。21 ◯能う限り善を行ない 何にも優りて不羈(ふき)を重んじ たとえ王座の側にてもあれ 絶えて真理を裏切らざれ 22 不羈〜束縛されず自由気ままであること、才能などが並はずれていて枠からはみ出すこと ◯勇気を出そう。肉体は、どんなに弱くとも、この精神で勝って見せよう。いよいよ25歳だ。1個の男の力の全部が示されるべき年齢に達したのだ。 1789年作品第10番のピアノのための第三のソナタの緩徐楽章33(耳の調子が悪い悲しみが溢れてある) ◯お前たちの子供に徳を奨めよ。徳だけが人間を幸福にする。金ではない。私は自分の経験からこれを言う。私の不幸な状態の中で私を支えてきたのは徳の力だ。私が自殺によって自分の生活を終わらさずに来たのは、芸術のおかげであるとともに、また徳のおかげなのだ。80 ◯人間がまだ善行する可能性を持っている限りは自ら欲して人生から去ってはならぬ、という言葉を、僕がどこかで読んでいなかったとしたら、僕はもうとっくにこの世にいなかったろう。81 ◯悩みをつき抜けて歓喜に到れ!75 ◯『田園交響楽』は絵画的な描写ではない。田園での喜びが人の心に惹き起こすいろいろな感じの表現であり、それに付随して田園生活のいくつかの感情が描かれている。183 ◯ヘンデルとバッハとグルックとモーツァルトとハイドンの肖像を私は自分が部屋に置いている。それらは私の忍耐力を強めてくれる184
Posted by
泣ける。数々の英雄的な傑作を産み出したベートーヴェン。肖像画からは気難しい印象を受けるが、実際は快活な人柄であり、神が定めたかのような苦難の連続を耐え抜き、人生の最後まで卓越した人間性を表現し続けた… 「苦難を超えて歓喜へ」は、人類への激励であるだけでなく、正にベートーヴェンの人...
泣ける。数々の英雄的な傑作を産み出したベートーヴェン。肖像画からは気難しい印象を受けるが、実際は快活な人柄であり、神が定めたかのような苦難の連続を耐え抜き、人生の最後まで卓越した人間性を表現し続けた… 「苦難を超えて歓喜へ」は、人類への激励であるだけでなく、正にベートーヴェンの人生そのものだ。こんな凄い人の一生に触れたら、もう戻れない。
Posted by
有名な「悲愴」を聴いて何て悲しみに満ちているのだろうとベートーヴェンをもっと知りたくて読みました。また以前に悩んでいたある人がベートーヴェンの伝記を読んで、こんなに辛いなら自分の悩みは大したことなかったと克服したと聞きました。才能に恵まれながらも次々と試練を受け、名曲を残してもら...
有名な「悲愴」を聴いて何て悲しみに満ちているのだろうとベートーヴェンをもっと知りたくて読みました。また以前に悩んでいたある人がベートーヴェンの伝記を読んで、こんなに辛いなら自分の悩みは大したことなかったと克服したと聞きました。才能に恵まれながらも次々と試練を受け、名曲を残してもらったことに感謝するばかりです。苦悩するベートーヴェンやそれを支えている人々の人間的な描写に共感して勇気をもらうのでした。確かに嵐のようだといわれるベートーヴェンの人生を読み、本を閉じると自分の周囲は静けさが漂うようでした。
Posted by
学生時代にたぶん角川文庫版で読んだけど、印象は変わらない。『ベートーヴェン捏造』読んだ後なんだけど、この本から受ける感銘みたいなものは変わらないのよね。もちろん出典がシンドラーだったらそこはちょっと?がつくけど、そんなに多くはないし。まぁ、思い入れが強すぎるかもしれないけど、この...
学生時代にたぶん角川文庫版で読んだけど、印象は変わらない。『ベートーヴェン捏造』読んだ後なんだけど、この本から受ける感銘みたいなものは変わらないのよね。もちろん出典がシンドラーだったらそこはちょっと?がつくけど、そんなに多くはないし。まぁ、思い入れが強すぎるかもしれないけど、この熱量に価値があると思う。若い時に読んで何かの糧にできるといいですよね。
Posted by
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO84821300V11C24A1MY6000/ https://www.nikkei.com/article/DGKKZO91714000T01C25A0MY6000/
Posted by
学生時代に読んだ本をKindleのセールで見つけ、再読。ベートーベンは、ゲーテ、シラー、モーツァルト、ナポレオン、シューベルトらと同じ時代を生きた。すごい時代である。関連性など、もう少し学んでいきたい。 冒頭の言葉に衝撃を受ける。 「思想もしくは力によって勝った人々を私は英雄と...
学生時代に読んだ本をKindleのセールで見つけ、再読。ベートーベンは、ゲーテ、シラー、モーツァルト、ナポレオン、シューベルトらと同じ時代を生きた。すごい時代である。関連性など、もう少し学んでいきたい。 冒頭の言葉に衝撃を受ける。 「思想もしくは力によって勝った人々を私は英雄とは呼ばない。私が英雄と呼ぶのは心に拠って偉大であった人々だけである。」 「彼らは試練を日ごとのパンとして食ったのである。」 以下の言葉で、締められている。 「不幸な貧しい病身な孤独な一人の人間、まるで悩みそのもののような人間、世の中から歓喜を拒まれたその人間がみずから歓喜を造り出す──それを世界に贈りものとするために。彼は自分の不幸を用いて歓喜を鍛え出す。」 『悩みをつき抜けて歓喜に到れ!』
Posted by
ベートーヴェンとナポレオンは同時代人だ。 ヨーロッパを全体を戦禍に巻き込んだナポレオン戦争は、ヨーロッパ全土に「国民意識」を輸出した。 特に、多くの諸侯国に分割統治されていた「後進国」ドイツに「ネーション•ステート」の意識をもたらしたのは大きい。 ベートーヴェンが、侵略軍たるナ...
ベートーヴェンとナポレオンは同時代人だ。 ヨーロッパを全体を戦禍に巻き込んだナポレオン戦争は、ヨーロッパ全土に「国民意識」を輸出した。 特に、多くの諸侯国に分割統治されていた「後進国」ドイツに「ネーション•ステート」の意識をもたらしたのは大きい。 ベートーヴェンが、侵略軍たるナポレオンに賞賛を送ったのはそのためだ。 全く新しい思想(自由、平等、博愛)を体現しているナポレオンが、フランスだけでなく、全ヨーロッパの皇帝に見えたことは、理解出来る。 ベートーヴェンは、どこで生まれたか? みんな彼がボンで生まれたことを知っている。 1770年のことだ。 しかし、当時のドイツが、神聖ローマ帝国であったこと、ボンはケルン大司教領にあったことは知られていない。 ボンは、フランスに近いラインラントの小都市だ。 彼は、そこからハプスブルクの都ウイーンに移動して貴族の保護を受けることになる。 しかし、そこでベートーヴェンは、反抗的態度を示す。 そのことは、彼の心の内には、フランス革命の精神が熱く燃えていたことを示している。 以下、重要なメルクマールをリフトアップする時こうなる。 1770 ボンに生まれる 1787モーツァルト(31歳)に会う ベートーヴェン17歳 1789ボン大学入学 フランス革命勃発 1792ウィーンに移り住む ハイドン(60歳)に弟子入り 1798ナポレオン麾下のベルナルドットと共にバイオ リニスト•クロイツェルがベートーベンを訪ねる ナポレオンを意識し、「クロイツェルソナタ」を献 上する 1802ハイリゲンシュタットの遺書(32歳) 第三番作曲開始 1804 ナポレオン戴冠 第三番「エロイカ(英雄)」発表 交響曲の概念を覆す革命的作品 ナポレオンを権力の権化と呼ぶ 「ボナパルト」というタイトルとナポレオンへの献 辞を消して「シンフォニカエロイカ」に変える ウィーンは二度、ナポレオン戦争に巻き込まれる 1808五番、六番 1809ナポレオンによるウィーン攻撃 1824第九 人間解放の頌歌 シラーの喜びの詩を取り入れる 1827死去 享年56歳 ベートーヴェンの作品は古典中の古典として祭り上げられている。 しかし革命の時代にあって、正に革命的な音楽であった事を思って聴くとまた新鮮に響いてくるような気がする。 ベートーヴェンの音楽のお供に。
Posted by
図書館で借りた。 岩波文庫の赤、フランス文学から1冊。著者はフランスの小説家ロマン・ロラン。ノーベル文学賞を受賞している。 中身はタイトル通り音楽家ベートーヴェンの一生を追った作品で、70ページにも満たない短編だ。付録のベートーヴェンの手紙や解説などを含めて、本としては200ペー...
図書館で借りた。 岩波文庫の赤、フランス文学から1冊。著者はフランスの小説家ロマン・ロラン。ノーベル文学賞を受賞している。 中身はタイトル通り音楽家ベートーヴェンの一生を追った作品で、70ページにも満たない短編だ。付録のベートーヴェンの手紙や解説などを含めて、本としては200ページに達する。 子どもの頃は伝記モノの漫画をよく読んだものだが、大人になって文章の伝記モノを読むと…また全然印象が違う。特にベートーヴェンの"見た目"を表現した文章は、すごい表現力だなぁと感心した。そういえば、会ったことがない人にある人がどんな人物かを伝えるというのは難しい。ましてや文章・小説だなんて。 ただ文章として読むだけだと何も感じないが、考えてみると凄い。そしてあのベートーヴェンだ。波乱万丈な調律が小説を形作る。。。
Posted by
