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アリストテレース詩学 ホラーティウス詩論 の商品レビュー

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ギリシャの詩を分析し…

ギリシャの詩を分析して、詩のあり方、詩とは何かを問うています。ローマ最大の詩人ウェルギリウスにも大きな影響を与えた書です。ちなみに、ホラティウスの詩論も併載されてます。

文庫OFF

2024/04/09

物語を書く上での手引き書。 自然の再現、認知と変転、おそれとあわれみ、行為=筋、人物の性格や思想等々が平易に語られる。

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2022/08/28

2019年に買ったきりの本。座ったままでは居眠りをしてしまって読み続けることができず、家に居ながらほとんどのページを立ち読みした。これは悲劇か喜劇か。

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2021/05/05

以前読んだときはよくわからなかったし、アリストテレースの個人的な趣味の価値判断かと思っていました。 しかし、自分でも小説を書くようになってから読み返すと、読み返すたびに発見があり、以前は読めていなかったなと感じます。 古代ギリシア演劇ならではの分析や、ところどころ整合性の取れ...

以前読んだときはよくわからなかったし、アリストテレースの個人的な趣味の価値判断かと思っていました。 しかし、自分でも小説を書くようになってから読み返すと、読み返すたびに発見があり、以前は読めていなかったなと感じます。 古代ギリシア演劇ならではの分析や、ところどころ整合性の取れていない部分はスルーしていいでしょう。 アリストテレース「詩学」(の今に伝わる1巻)は悲劇の研究なので、エンタメとはジャンルが違います でも、エンタメの前半くらいで、主人公が自惚れや、見栄や意地など、誰でもやっちゃいそうなことをしたために大失敗する、という展開には意外と当てはまりそう、と思いました ■「なぜなら、あわれみは、不幸に値しないにもかかわらず不幸におちいる人にたいして起こるのであり、おそれは、わたしたちに似た人が不幸になるときに生じるからである。」 (13章 筋の組みたてにおける目標について) 主人公が特殊な人でも、「あるある〜」という庶民的なだめさで失敗する場面を描くと、共感できる人になるのかも ■キャラクター造形論はいまでも通用しそう.「しかも」が熱い 「(肖像画家たちと)同じように作者も、怒りっぽい人物、軽薄な人物、そのほかこれに類する性格上の欠点をもっている人物をそのような人物として再現しながら、しかも立派な人物につくりあげなければならない。」 (15章 性格の描写について) ■ 「出来事の部分部分は、その一つの部分でも置きかえられたり引き抜かれたりすると全体が支離滅裂になるように、組みたてられなければならない。あってもなくても何の目立った差異も示さないものは、全体の部分ではないからである。」 (8章 筋の統一について) かっこいい… ■ アリストテレースは、筋(ミュートス)について「出来事の組み立て」としています(7章 筋の組み立て-). 「ありそうな仕方で、あるいは必然的な仕方で出来事がつぎつぎに起」こることだとも. なるべく因果関係のある出来事のつらなりです. 一方、17章「悲劇の制作について-」では、さまざまな場面を作る前に「普遍的な筋書(ロゴス)」の形にしておくこと、と書いています 名前や性格、理由づけなどない出来事の時系列的な説明. 筋と筋書の関係は、プロットとストーリーの関係に似ているというより、アリストテレースから来ているのでは

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2021/01/31

「オイディプス」「オデュッセイア」を読んだあとに続けて読んでみたところ、アリストテレス先生がまさにこれらの本について「いいかー、ホメロスの叙事詩はここがすごいんだぞー」と、さっき読んだばかりの文章を引用してくれるのがすごく楽しい。表現方法や文章の構成要素だけではなく、作品内のキャ...

「オイディプス」「オデュッセイア」を読んだあとに続けて読んでみたところ、アリストテレス先生がまさにこれらの本について「いいかー、ホメロスの叙事詩はここがすごいんだぞー」と、さっき読んだばかりの文章を引用してくれるのがすごく楽しい。表現方法や文章の構成要素だけではなく、作品内のキャラクターが何かを認知することだけについても6パターンも示した上、「中でもオイディプスのこのパターン(周りは全員犯人を知ってるのに本人だけが知らなくてとある出来事がきっかけで「認知」してしまうアレ)が最高」と述べているあたりにはさすが先生!とうなづいてしまった。

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2020/12/20

先行研究の少ない時代に、一見捉えどころのない文学について体系的に書いたアリストテレスはものすごく頭が良い。とは思うが、いかんせん昔の本なので要点を掴みにくい。 現代人は、まず別の本で物語論の全体像を概観してから読んだ方がいい。

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2020/07/22

演劇、俳優、歌唱について、賢者と呼ばれる人たちによって古代から議論されてきた。舞台芸術の要不要が問われるコロナ禍。なぜこの職業が何千年も存在し発展し続けているのかを考えさせられる。

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2019/01/29

2019.1.28 古代の詩作ハウツー本。 これで君も悲劇クリエイター! みたいな? ちがうか? それにしても具体的かつ今でも充分通用する。

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2019/01/04

アリストテレスの古書。エンターテイメントの基礎的な考え方が書かれた本。古書なので若干とっかかりづらいが、自分の解釈をうまいことはめていくのが正しい読み方。ストーリーに関係のない描写は書きすぎず、読者が感情移入できる納得感のある伏線回収される悲劇こそが良いドラマと読み取りました。

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2018/11/22

アリストテレスの詩学だけ読んだ。 模倣について(この訳では再現とされてる)、まさにプラトンと真逆ともいえる評価をしている。 プラトンは、模倣は、イデア的なものから作られたものを模倣することになるので、イデアからどんどん遠くなっていくものだ、と指摘する。まぁ、それだけでもないのだけ...

アリストテレスの詩学だけ読んだ。 模倣について(この訳では再現とされてる)、まさにプラトンと真逆ともいえる評価をしている。 プラトンは、模倣は、イデア的なものから作られたものを模倣することになるので、イデアからどんどん遠くなっていくものだ、と指摘する。まぁ、それだけでもないのだけど。 アリストテレスは模倣が楽しいのは人間の産まれもったものだとしている。 これは、いわゆる「学ぶ」を「まねぶ」「真似ぶ」ともいうように、子供が親を真似ることから言葉や行動を獲得していくように、正しい指摘だと思う。 むしろ、他人の行動を自分の身体に模倣するときには、他人の行動を一旦、形相化し、つまり抽象化して、自分という質料に与える、ということをするので、模倣の模倣として本質から遠ざかる、という考えはあまりよくない。 もちろん、ただの模倣の模倣に堕しているものもあるのだが、それは模倣の問題ではなく、模倣の質の問題であろう。 基本的には本書はアリストテレスによる詩学の体系化であり、アリストテレスが万学の祖と云われる所以は、この体系化にあり、それをもって批判、超克が積み重ねられる土台となることにある。 アリストテレスが今やほとんどの自然科学で否定されているとしても、否定すべきものとして足場を組んだのがアリストテレスであるかぎり、その否定すらアリストテレスのおかげなのだ

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