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カルメン の商品レビュー

3.6

20件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    7

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

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2024/07/25

少し読みづらかったかと思います。 翻弄される部分が、文章なのか構成なのかコロコロとシーンが変わっている印象。主語が色んな形で表現されているので、集中して読まないと。

Posted byブクログ

2024/05/08

その土地の歴史や人間たちを思い浮かべることが出来たらもっとこの作品を楽しめたに違いないと思った。残念ながら私にはその辺の教養がないのでぼちぼち養っていきたいと思う。読み終わった率直な感想としてはカルメンは悪女なのかもしれないが、私は好きだな。

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2023/12/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

オペラやミュージカルで憧れて、ようやく原作を手に取った。 音楽や踊りなどで華やかに彩られた舞台版の印象が強いためか、淡々と叙事的に物語が進んでいくよう感じた。当時の文化や社会や風俗などの描写は興味深く、また個人的に直前に中丸明の著者を読んでいたため、スペイン固有のものの名前が登場しても情景を浮かべやすかった。 カルメンの最期の場面は、やいのやいの言い合っているうちに呆気なくころしてしまい、些か呆然としてしまったが、その直後のホセの行いと心情に感じた悲しみと切なさは、オペラ以上だったように思う。

Posted byブクログ

2022/01/03

オペラ「カルメン」の原作。ただしストーリーの骨格は類似しているものの、オペラの方が感動できる脚本に仕上がっている。メリメの原作はどちらかというとボヘミアン、ロマ、ジプシーの特異な暮らしぶり、風習、情熱といった民俗学的な関心が先行していて、そこに男女の(どちらかというと男の)熱情を...

オペラ「カルメン」の原作。ただしストーリーの骨格は類似しているものの、オペラの方が感動できる脚本に仕上がっている。メリメの原作はどちらかというとボヘミアン、ロマ、ジプシーの特異な暮らしぶり、風習、情熱といった民俗学的な関心が先行していて、そこに男女の(どちらかというと男の)熱情を加えたといった体裁。だからかあまり読者が乗れない物語になってしまっている気がする。あとホセが空回りしているだけに見えるが、あまりホセの感情を掘り下げることもしていないので乗れないのかなと思う。 この岩波文庫版は翻訳としても古いので光文社古典新訳文庫で再読したいと思う。

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2021/08/01

いつも2冊並行して読むのですが、片方が日本人によるビジネスノウハウ本なので、もう一冊は海外の古典的小説にしようと思って読了。数々のオペラや演劇で上演されているカルメンだが、原作とは異なる点が多いそう。確かに、裏切りや殺人など、ドロドロの場面も少なくない。ただ、晴れ渡ったスペインの...

いつも2冊並行して読むのですが、片方が日本人によるビジネスノウハウ本なので、もう一冊は海外の古典的小説にしようと思って読了。数々のオペラや演劇で上演されているカルメンだが、原作とは異なる点が多いそう。確かに、裏切りや殺人など、ドロドロの場面も少なくない。ただ、晴れ渡ったスペインの海や平原地帯、船乗りや盗賊が闊歩する街中、酒と金、自由と誇りなどが織り混ざった物語を読んでいると、旅に出たくなる。これって本能?

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2021/05/23

(あらすじ) 真面目な軍人だったドン・ホセはある日煙草工場の女達の喧嘩を取り締まり、暴力をふるった女カルメンを取り押さえた。牢屋まで向かう道すがらカルメンの甘いことばに騙され逃してしまう。それにより彼の出世への道は妨げられた。 それでもカルメンの魅力に抗えず、とうとう密輸業者の...

(あらすじ) 真面目な軍人だったドン・ホセはある日煙草工場の女達の喧嘩を取り締まり、暴力をふるった女カルメンを取り押さえた。牢屋まで向かう道すがらカルメンの甘いことばに騙され逃してしまう。それにより彼の出世への道は妨げられた。 それでもカルメンの魅力に抗えず、とうとう密輸業者の仲間に入り、様々な罪を重ねてしまう。 ーーーーーーーーーーーーーーーー オペラは見た事ないけど、SKDのミュージカルは子どもの頃見ました。ハバネラや闘牛士の歌はビゼーの音楽をそのまま使ってましたね。実はミュージカル見てもそれほど面白いと思えなかったんです。 芥川龍之介の『偸盗』という作品が凄く好きで、芥川はカルメンを元にその作品を書いたそうなんです。それで、読んでみたら確かに似てます。ミュージカルと違って地味だけど原作のほうが余程面白い。 最初旅行中の考古学者がホセに出会うまでが書かれていて、その辺はちょっと退屈だけど、ホセの独白になると面白くなります。 カルメンは次々と男をとっかえひっかえするのだけど、突き詰めると自分以外は誰も愛してなどいないエゴイスト。その徹底したエゴイズムと常に自分の気持ちに正直な様は、徹底していてすがすがしいほど。 何故でしょうね、男に破滅させられる女の話は厭なムードしか残らないのに、女に破滅させられる男の話は…面白く感じてしまう。やっぱりまだまだ女はマイノリティーだからかしら?

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2021/02/11

翻訳の問題なのか、名作と謳われるほどの面白さは感じませんでした。ほとんどがホセの独白を占めるため、読者はただただ事実を聞くだけ。そこになんの面白味もなかったです。カルメンの人物描写も弱いので、印象に残りません。もしかしたら一昔前はこういうものが面白いとされていたのかもしれませんが...

翻訳の問題なのか、名作と謳われるほどの面白さは感じませんでした。ほとんどがホセの独白を占めるため、読者はただただ事実を聞くだけ。そこになんの面白味もなかったです。カルメンの人物描写も弱いので、印象に残りません。もしかしたら一昔前はこういうものが面白いとされていたのかもしれませんが、現代に読む作品としては、すべてにおいて迫力に欠け、物足りなさを残します。オペラ鑑賞のための導入として読むくらいの軽さでした。

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2022/09/06

Carmen(1845年、仏)。 カルメンは筋金入りの悪女である。男とみれば誘惑する。色目を使ってたぶらかす。凶暴で狡猾、男を手玉にとりながら、密輸と窃盗で荒稼ぎする。やりたい放題の性悪であり、男に刺されても文句は言えない。だが、自己弁護をせず、情熱的だが執着心はなく、ドライでさ...

Carmen(1845年、仏)。 カルメンは筋金入りの悪女である。男とみれば誘惑する。色目を使ってたぶらかす。凶暴で狡猾、男を手玉にとりながら、密輸と窃盗で荒稼ぎする。やりたい放題の性悪であり、男に刺されても文句は言えない。だが、自己弁護をせず、情熱的だが執着心はなく、ドライでさばさばしているので、どことなく憎めない。身ひとつを武器にあらゆる難局を切り抜け、次々仕事をこなしてゆくさまは、いっそ小気味がよいほどだ。男好きする女というより、女に格好いいと思われるタイプの女である。『ルパン三世』の峰不二子に少し似ているかもしれない。 『カルメン』はプロスペル・メリメ(1803-70)の代表作。ビゼーの歌劇の原作で、一般的には悲劇とされる。純朴な青年だったホセが、カルメンを愛したばかりに道を踏み外して犯罪者になった挙句、彼女を殺して自分も処刑される話だから、確かに悲劇には違いない。 ただ、彼らの恋を悲恋と呼ぶのはすこし違うと思うのだ。「夫婦になったら恋人だった時ほど愛せなくなった、もうあんたには惚れていない」と言われたホセが絶望するのは無理もないが、よく考えたらそれは普通の夫婦にも起こりがちなことだ(言わないだけで)。それでも多くの場合は愛情が完全になくなるわけではない。次の段階に進むだけだ。 その証拠にカルメンは逃げなかったではないか。逃げようと思えばいつでも逃げられたのに、殺されるのを知っていながら律儀に待っていた。彼女にとって生命より大事な自由はゆずれなかったが、生命はホセに差し出して彼の妻として死んだ。それが彼女なりの貞操だったのではないか。ホセに惚れたことを後悔していると言ったのは、柄でもない自分に対する自嘲だったのではないか。 カルメンを救いたいというのは、確かにホセの本心だろう。だが二人で渡米したとして、開拓の苦労のためにすっかり所帯じみてしまったカルメンを、ホセは変わらず愛することができただろうか。生活が安定したときに、別の女を、第二のカルメンを求めることがないと、誰が保証できるだろう。ホセが愛するのは情熱的でスリリングな女であって、従順な女などではないことを、ホセ以上にカルメンの方が熟知していたのではないか。 結局、自分で思っている以上にホセはカルメンに愛されていたのではないか。本人がそれに気づいていないのが悲劇といえば悲劇だが、その鈍感さもひっくるめてカルメンはホセのことを愛したのではないか。そう考えると、この二人は悲恋どころか、結構似合いの夫婦だったのではないか。…と私は勝手に空想するのである。

Posted byブクログ

2014/01/25

未読の名作を読む、これに勝る愉しみなし。カルメンは歌劇で有名ながら、元はメリメの小説。ボヘミア族の言語に対する考察などが語られており、筋立て以外でも楽しめる部分が多い。カルメンが工場(?)労働者として登場するところも意外で楽しい。「閉じたる口に蠅は入らず」というボヘミアの諺は、カ...

未読の名作を読む、これに勝る愉しみなし。カルメンは歌劇で有名ながら、元はメリメの小説。ボヘミア族の言語に対する考察などが語られており、筋立て以外でも楽しめる部分が多い。カルメンが工場(?)労働者として登場するところも意外で楽しい。「閉じたる口に蠅は入らず」というボヘミアの諺は、カルメンに出会った男の不幸を言うのか、逆か。

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2013/09/14

訳が古すぎて読みづらい箇所がしばしば有りました。 しかし、内容そのものは問題無く読めるので大丈夫かと思います。 「カルメン」はファム・ファタル作品として挙げられるに相応しい一作だと、改めて認識しましたね… 嫌なものは嫌と言い、決してドン・ホセに折れる事は無かったカルメン。 彼女...

訳が古すぎて読みづらい箇所がしばしば有りました。 しかし、内容そのものは問題無く読めるので大丈夫かと思います。 「カルメン」はファム・ファタル作品として挙げられるに相応しい一作だと、改めて認識しましたね… 嫌なものは嫌と言い、決してドン・ホセに折れる事は無かったカルメン。 彼女になら振り回されても良いと思える、カルメンはそんな人です。

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