避暑地の猫 新装版 の商品レビュー
初、宮本輝。 薦められて読んだ一冊。ほかの作品も読んでみたい。 幸せだったはずの2つの家族の中で、主人公の人格が構成されてゆく物語。 少年から青年へと変わっていく主人公の人格が、時折狂気に満ちたものに変化する。その部分と、途中から僅かにみせる恋心。 物語なのに、妙にリアルで衝...
初、宮本輝。 薦められて読んだ一冊。ほかの作品も読んでみたい。 幸せだったはずの2つの家族の中で、主人公の人格が構成されてゆく物語。 少年から青年へと変わっていく主人公の人格が、時折狂気に満ちたものに変化する。その部分と、途中から僅かにみせる恋心。 物語なのに、妙にリアルで衝撃的な作品だった。
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ストーリーに興味があったわけじゃなく、裏に「人間の心の奥に潜む「魔」を書ききった傑作」と書いてあり、そういうのが好きなので読んでみたけど、特にうまく魔を書けてると思わなかったし、内容も面白くなかったです。
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久々に読んだ宮本輝さんの本でしたが、これはちょっと………、合わなかったかなぁ………。 まず、何がどうなのか、途中でわからなくなるし(自分が悪いのか)、主人公が何を考えてるのかよくわからない。 ただただ、「ドロドロしてるなぁ」としか思えませんでした。 これ、過去にドラマ化され...
久々に読んだ宮本輝さんの本でしたが、これはちょっと………、合わなかったかなぁ………。 まず、何がどうなのか、途中でわからなくなるし(自分が悪いのか)、主人公が何を考えてるのかよくわからない。 ただただ、「ドロドロしてるなぁ」としか思えませんでした。 これ、過去にドラマ化されてるんだとか。 修平役は、高橋良明くん。 懐かしいなぁ、結構好きだったけど、亡くなっちゃったんだよね…。 惜しい人を亡くしたなぁと、そのとき思ったっけ。
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借本。 著者の本はこれが初めて。 ねっとりとした感じや、場面の耽美さが、頁をめくるのを加速させてく。 人の魔の感じが凄い。ゾワゾワする。 著者の違う本も読んでみたくなった一冊。
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色々な糸がもつれあって絡み合ったような読後感。 推理小説のようなシンプルな謎解きだったはずが、ひとつ石を裏返すと沢山の虫が蠢いているように、ひとつの事件の裏に沢山の人間の黒い思惑が蠢いている。 後半はどんどん吸い込まれて一気に読み上げた。 ひとを吸いつける力のある本。
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宮本輝っぽいと言えばそうだし、全くの異色作であるような気もする。あまりに登場人物の心の暗さが浮き彫り過ぎて、宮本輝独特の清涼感がほとんど消されてしまってる気がする。これから何を感じ取れば良いのか、読み終わってしばらく経ったけど全く見当も付かない。物語りとして読むには些か現実離れし...
宮本輝っぽいと言えばそうだし、全くの異色作であるような気もする。あまりに登場人物の心の暗さが浮き彫り過ぎて、宮本輝独特の清涼感がほとんど消されてしまってる気がする。これから何を感じ取れば良いのか、読み終わってしばらく経ったけど全く見当も付かない。物語りとして読むには些か現実離れし過ぎているように思えるのは私が思慮浅いかあるいは幸福過ぎるだけなのだろうか。 と、いうのは、全体の漠然な感想で、宮本輝の作品の美しさが全くないというわけではない。宮本輝作品の清涼感は風景や季節描写が精密であることに加えて、少年あるいは青年の心の模様の描写にあると思う。思春期という多感な時期に何らかの精神的な衝撃、決して軽くはない感情を体験した人の心の移りを生涯にわたり追う、その人間らしさとも言うべきところにある。 だかこそ、ちょっともったいないとも思うけど、それがまたこの人の味、なのかなあ。
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