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栽培植物と農耕の起源 の商品レビュー

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35件のお客様レビュー

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2026/03/15

1966年に刊行された書籍であり、50年以上昔の書籍であるが、おススメとして紹介されたため手に取って読んでみた。 人類の基本的な文化として「農耕文化」を挙げており、その文化を大きく、「根栽農耕文化」「照葉樹林文化」「サバンナ農耕文化」「地中海農耕文化」としてそれぞれの特徴を分析し...

1966年に刊行された書籍であり、50年以上昔の書籍であるが、おススメとして紹介されたため手に取って読んでみた。 人類の基本的な文化として「農耕文化」を挙げており、その文化を大きく、「根栽農耕文化」「照葉樹林文化」「サバンナ農耕文化」「地中海農耕文化」としてそれぞれの特徴を分析し、その特徴を有することになった地理的な要因に言及している。 書籍作成時に推測で記載された内容も多く、若干今の知識と比較して相違している部分もあるように見えるが、全般的な傾向の分析としては納得感のある内容になっていると感じた。 また、西洋文明の基になった「地中海農耕文化」が優れている、といった無意識的な見方に惑わされず、「根裁農耕文化」が優れている点を評価しており、納得感があった。

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2025/05/21

初版は1966年1月なので、かなり昔の本です。 でも、書かれていることは大昔の栽培植物と農耕の起源ですから、古くても問題ないです。 私が手にしたのは、2024年4月発行の第67刷でした。 果物の中では、バナナが一番たくさん作られていること、 小麦や米などの穀類は野生種には多年草の...

初版は1966年1月なので、かなり昔の本です。 でも、書かれていることは大昔の栽培植物と農耕の起源ですから、古くても問題ないです。 私が手にしたのは、2024年4月発行の第67刷でした。 果物の中では、バナナが一番たくさん作られていること、 小麦や米などの穀類は野生種には多年草のものもあるけれども、栽培植物になったのはすべて一年草であること、 小麦と米を比較すると、米のほうが美味しいので、どちらも栽培できる地域では米が主流になることなど、いろいろとおもしろい知識を得ることができました。 人類の文化のおおもとは農耕なのだから、農耕の起源を知ることはアジアの文化、アフリカの文化、ヨーロッパの文化などを理解するのに一助になると思いました。

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2025/05/01

 ニンゲンは生きるために食べてきた。食べるために農作物を育ててきた。ニンゲンの生きる糧だった。中尾佐助は『「文化」というと、すぐ芸術、美術、文学や、学術といったものをアタマに思い浮かべる人が多い。農作物や農業などは「文化圏」の外の存在として認識される。  しかし文化という外国語...

 ニンゲンは生きるために食べてきた。食べるために農作物を育ててきた。ニンゲンの生きる糧だった。中尾佐助は『「文化」というと、すぐ芸術、美術、文学や、学術といったものをアタマに思い浮かべる人が多い。農作物や農業などは「文化圏」の外の存在として認識される。  しかし文化という外国語のもとは、英語で「カルチャー」、ドイツ語で「クルツール」の訳語である。この語のもとの意味は、いうまでもなく「耕す」ことである。地を耕して作物を育てること、これが文化の原義である。 これが日本語になると、もっぱら「心を耕す」方面ばかり考えられて、はじめの意味が、きれいに忘れられて、枝先の花である幻術や学問の意味のほうが重視されてしまった。 しかし 根を忘れて花だけを見ている文化観は、根なし草にひとしい』といって、本書ははじまる。  中尾佐助は「農業を、文化としてとらえてみると、そこには驚くばかりの現象が満ちみちている。 ちょうど宗教が生きている文化現象であるように、農業はもちろん生きている文化であって、 死体ではない。いや 農業は生きているどころではなく、人間がそれによって生存している文化である。消費する文化でなく、農業は生産する文化である」という。  中尾佐助は「1本のムギ、1茎のイネは、その有用性のゆえに現在にも価値がある。それはもっと価値の高い文化財であるといえよう。われわれがふつう見るムギやイネは、人間の手により作り出されたもので、野菜のものとまったく異なった存在であることを知る必要がある。 純粋な野生植物から再びイネとムギの品種を作り上げようとしたら、何年かかるだろうか。10年か20年か。ミロのビーナスを再びつくることはできないが、イネやムギの品種も人間は、再び作ることはできないのだ」という。  いいなぁ。この文章と言わんとすることの格調の高さ。学者センセイは、難しいことを言ったり細部にわたるところで、重箱の隅をつついたりして、その学問の眺望を見ることをしない。学問の根っこについて語ろうとしない。この中尾佐助の文章の持つかざりげなさと 肩の荷を降ろした語り口は、なんともいえずいいなぁ。 「人類はかって猿であった時代から、毎日食べつづけてきて、原子力を利用するようになった時代に までやってきた。その間に経過した時間は数千年ではなく、万年単位の長さである。また、その膨大な年月の間、人間の活動、労働の主力は、つねに、毎日の食べるものの獲得におかれてきたことは疑う余地のない事実である」  中尾佐助は「照葉樹林文化の一つとして、酒は特別におもしろい問題である。この東アジアの照葉樹林帯を中心として、それよりややひろく、シナ北部、日本、インドネシアまでの間で醸し出されれる酒は世界のいずれとも違った特色がある。それは 穀類の澱粉をカビの力を借りて、糖化する方法である」  カビを使った酒の製造が照葉樹林文化の特徴。この視点がとても重要な気がする。照葉樹林文化とは、発酵の文化でもある。酒は、酔うことで、ヒトとヒトはつながり、酔うことで 違った世界が生まれる。そして、酒の文化は、その地域独特の祭りをうみ、ヒトは、踊り、歌いそして楽しむのだ。  照葉樹林文化の作物は、ワラビ、コンニャク、ヤマノイモ、シソ、カイコ、ムクロジ、ウルシ、チャ、 ミカン、ヤマモモ、ビワ。 この大づかみで大胆な把握の仕方。生半可なことではできない仮説。仮説が出されたがゆえに論議が弾む。木の間から文化が生まれる。ここではイネがはいっていない。その文化から、雑草から、野草へ、 そして栽培植物から、農耕作物へと発展した。  『栽培植物と農耕の起源』は、中尾佐助の記念碑的作品とも言える。ずいぶん昔に読んだことがあり エンピツなどでシルシをつけている。これを再度読み砕いて、中尾佐助が何を考えどうとらえていたのかをしっかりと見つめる作業がいる。  稲のルーツが遺伝子学的には長江中流域から下流と明らかにされた今でも 中尾佐助の提唱したことは 重要ではなかったろうかと思う。

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2023/06/07

宮崎駿さんと鈴木敏夫さんが、この本を読んだと見て読んでみた。 50年以上前の本で、今は新しい知見が出てきているのかもしれないが、 古代文明発生以前からの植物と人の文化を描いていて、とてもワクワクしながら読み進めることが出来た。 身の回りにある植物の背景や歴史を感じることが出来、日...

宮崎駿さんと鈴木敏夫さんが、この本を読んだと見て読んでみた。 50年以上前の本で、今は新しい知見が出てきているのかもしれないが、 古代文明発生以前からの植物と人の文化を描いていて、とてもワクワクしながら読み進めることが出来た。 身の回りにある植物の背景や歴史を感じることが出来、日常の楽しみが増えた

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2023/12/26

農耕植物は人間の叡智の極みである 人月あたりのエネルギー量が大事 植物の発展、気候、土壌などの要素が組み合わさることで、現在の豊かな農業が行えるようになった

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2022/08/27

人類の文化のなかで大きな位置を占めてきた、植物の栽培および農耕の歴史について解説している本です。 著者は、世界の農耕文化を四つの系統に分類しています。東南アジアを中心とする「根菜農耕文化」では、バナナとイモの栽培が中心となってきました。その北部にひろがる温帯の地域における「照葉...

人類の文化のなかで大きな位置を占めてきた、植物の栽培および農耕の歴史について解説している本です。 著者は、世界の農耕文化を四つの系統に分類しています。東南アジアを中心とする「根菜農耕文化」では、バナナとイモの栽培が中心となってきました。その北部にひろがる温帯の地域における「照葉樹林文化」では、クズや茶が、またアフリカなどの「サバンナ農耕文化」では雑穀やマメが、そして「地中海農耕文化」では麦の栽培がおこなわれてきたと著者は述べて、それぞれの農耕文化の起源について論じています。このほか、日本を含むひろい地域において重要とされてきた稲の栽培についての章と、新大陸の農耕文化について論じた章もあります。 人類の農耕文化の諸相について解説している本ですが、「あとがき」には「農業の起源と発達の歴史は、二〇世紀までの人類の歴史の中心的事実であった」と述べられており、農耕文化という視点から、人類の文化史の大きな展開をめぐるスケールの大きな議論が展開されています。

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2022/06/04

宮崎駿が「出発点ー1979〜1996」の中で、「ものの見方が変わった」と推していた本を読んでみた。 Amazonで購入。 タイトル通り、米やコムギ、イモなどの栽培作物の起源と伝播の仕方を研究した硬い本。 とても興味深かったが、一度読んだくらいではちっとも頭に入ってこない。 ただ人...

宮崎駿が「出発点ー1979〜1996」の中で、「ものの見方が変わった」と推していた本を読んでみた。 Amazonで購入。 タイトル通り、米やコムギ、イモなどの栽培作物の起源と伝播の仕方を研究した硬い本。 とても興味深かったが、一度読んだくらいではちっとも頭に入ってこない。 ただ人類が野生の草からどうやって米やコムギを作り出しやがて農業として栽培していったか、なんていうことは言われれば確かにそういう過程を経たのだろうが、あんまり考えたことはなかったな、と思った。 そういう意味ではたしかに、ものの見方は変わるかも。 なんにせよ、一読したくらいではあんまり理解できないです。

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2022/05/06

しばらく前に金曜ロードショーの『もののけ姫』を観て、改めてその世界観やら今に通じるところとかをいろいろと考えさせられて、もののけ姫の考察的なサイトを読み漁っていたところで辿り着いた本。もののけ姫やトトロは照葉樹林文化論に基づいているとかで、そういう太古の森の話かなと思って読み始め...

しばらく前に金曜ロードショーの『もののけ姫』を観て、改めてその世界観やら今に通じるところとかをいろいろと考えさせられて、もののけ姫の考察的なサイトを読み漁っていたところで辿り着いた本。もののけ姫やトトロは照葉樹林文化論に基づいているとかで、そういう太古の森の話かなと思って読み始めてみると全然違った。野生植物から良い品種を選び出し、それをどのように栽培植物化して改良していったか、それがどれだけ文明発展の重要な基礎になったかということがエリア別・品種別に述べられている。読み進める中で、昔感じた素朴な疑問も思い出した。中1の歴史の授業では、「弥生時代に大陸から稲作が伝来した」と習ったけど、あんな水田なんていう複雑なものを最初に考え出した人すごすぎるだろと思った記憶がある。当然いきなり水田で栽培したわけではなく、湿地に自生する野生の稲を採集し、良い品種を選んで栽培・改良した結果が日本に伝来したと言われる稲作の姿ということらしい。読んでみると当たり前のようにも感じるけど、そこには長い年月をかけた数え切れない試行錯誤があったことだろう。そこには人類の歴史の基礎となる劇的な進歩があったのだと思い知らされる一冊だった。

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2021/12/05

農耕からホモサピエンスの文明が大きく発展したことはよく知られている。しかしながら、どのようにして主食となる作物を作ってきたかは知らなかった。 さまざまな試行錯誤と努力と観察があって初めてこれらのことは成し遂げられたのだろうと思う。そう思うと、いくつかの農耕の起源が実に尊いことに気...

農耕からホモサピエンスの文明が大きく発展したことはよく知られている。しかしながら、どのようにして主食となる作物を作ってきたかは知らなかった。 さまざまな試行錯誤と努力と観察があって初めてこれらのことは成し遂げられたのだろうと思う。そう思うと、いくつかの農耕の起源が実に尊いことに気がつく。 小麦などを主食とする人以外が多いということにも驚いた。

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2019/09/23

バナナやサトウキビは食べやすいように品種改良をされてきた。 農耕の方法についても工夫がされてきて今に至っている。 米は小麦よりも人類には受け入れられやすい。 マコモはワイルドライス。

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