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夜間飛行 の商品レビュー

3.7

191件のお客様レビュー

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この本は、非日常的な…

この本は、非日常的な場面、たとえば外国での旅先とかで読むととても心にしみます。ひっそりと静かな夜に最適。

文庫OFF

待つのは嫌だね。読ん…

待つのは嫌だね。読んだ直後に想った。それにしても、勇気と言う感情を此処までこき下ろして爽快だった。冷静さも大切だからね。

文庫OFF

宮崎監督がこの小説に…

宮崎監督がこの小説に影響を受けたというので、読んでみました。ところ、どころ、このシーンが映画に反映されていたのでは?と、勝手に想像してました。

文庫OFF

2024/10/06

おおざっぱな表現だけど、文章が美しく、スラスラと読めてしまう。 南方郵便機は内容が正直めちゃくちゃ読みづらいのだけど、そのおかげなのかなぜか読むのが苦痛にはならない。不思議な体験だった。 ▼夜間飛行 ★★★★ 主人公のリヴィエールの仕事に対する毅然とした態度にロマンを感じる。 ...

おおざっぱな表現だけど、文章が美しく、スラスラと読めてしまう。 南方郵便機は内容が正直めちゃくちゃ読みづらいのだけど、そのおかげなのかなぜか読むのが苦痛にはならない。不思議な体験だった。 ▼夜間飛行 ★★★★ 主人公のリヴィエールの仕事に対する毅然とした態度にロマンを感じる。 また、当時としては黎明期だった空輸という仕事についても考えさせられた。 コンピューターが発達した現代でも、物流というのはなんだかんだ命の危険があり、人々の生活を支える重要な仕事だ。そのありがたみが薄れていた事に気がついた。 話の中では、リヴィエールの部下の監督のロビノーに深く共感した。 ボスの命令に実直に従い、融通をあえて効かせない厳粛な評価を操縦士に対して行う彼は、操縦士からは嫌われの的である。 が、彼は彼で孤独と戦っていた。その彼が一度操縦士の人とコミュニケーションを取り、自分の身の上の話をついつい楽しく語ってしまう場面は人間らしさが垣間見れてよかった。 操縦士の死が確定し、操縦士の婦人が悲しみに暮れる中でもまた次の便は飛び立つ。 その中で毅然と感情を押し殺して次の仕事を遂行しようとするリヴィエールには漢の哀愁、そして底しれぬ覚悟を感じた。 夜の静けさとハードボイルドが同居するような、渋い作品だった。 ▼南方郵便機 ★★ 操縦士の愛の逃避行を描いた物語。 とにかく、、読みづらい。 「僕」の対象がしょっちゅう変わるので、今誰のエピソードなのかなどが分かりづらい。 物語自体も面白いとは感じなかった。 ただ、文章の表現がとても美しいと感じ、物語の面白さに相反してスラスラと読めた。 後書きにも「難解で精読が必要な作品」とあったので、自分の理解力不足って訳ではなく誰が読んでも難解なんだな、と納得した笑

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2024/09/27

メモ→https://x.com/nobushiromasaki/status/1839423862813180172

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2024/06/12

中編を二篇収録。 「夜間飛行」 現代では夜間に物流が動くことは日常のことで、安全にさほどの心配のないこととされているけれど、その黎明期はそれはそれは大変だったのだというお話。 よく考えたら今とは違ってプロペラの複葉機(『風立ちぬ』に出てくるやつ)だし、通信も無電(『ラピュタ』...

中編を二篇収録。 「夜間飛行」 現代では夜間に物流が動くことは日常のことで、安全にさほどの心配のないこととされているけれど、その黎明期はそれはそれは大変だったのだというお話。 よく考えたら今とは違ってプロペラの複葉機(『風立ちぬ』に出てくるやつ)だし、通信も無電(『ラピュタ』に出てくるやつ)だし、天気予報も今ほどの精度はないので、確かにそういう時代はあっただろう。考えれば当然のことなのに、こうしてお話として残してくれなければ思い至らなかった。 「南方郵便機」 サン=テグジュペリの処女作。 古い訳のせいか、主語が代名詞ばかりでかなり分かりづらい。主人公の恋愛話の部分も、ちょっとよく理解できなかったけれども、飛行機関連の話は面白く読めました。 ただ、かなり哲学的だったり詩的な描写が多いので、全体的に難解なイメージ。 どちらも『星の王子さま』とは違って、かなりビターな大人のお話だった。

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2024/06/05

再読。 昔よりは内容が頭に入ったような気がするが、まだ理解が追い付かない。特に「南方郵便機」は中盤以降がよくわからなかった。心情描写に比喩が多いせいか、時代や国の背景を知らないからか。 感想を書くほど読み込めていないのでこの辺りで筆を置く。

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2024/04/10

夜間飛行 筆者が生きていた時代、夜間飛行を行うパイロットは死と隣り合わせの職業であった。 その中で運行会社の監督であるリヴィエールは夜間飛行を確実に成功させるため、理不尽な処罰を行い仕事への緊張感をもたせていた。 それは、リヴィエールの「事業の恒久性と個人的幸福は両立せず、相軋...

夜間飛行 筆者が生きていた時代、夜間飛行を行うパイロットは死と隣り合わせの職業であった。 その中で運行会社の監督であるリヴィエールは夜間飛行を確実に成功させるため、理不尽な処罰を行い仕事への緊張感をもたせていた。 それは、リヴィエールの「事業の恒久性と個人的幸福は両立せず、相軋轢するものであり、恒久の永続を求める」という言葉からも読み取れる。 当時の夜間飛行が如何に危険なものであったか、その中でパイロットたちは何を考えて飛行機を運転していたか、様々なことが読み取れる本であった。

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2024/02/01

サン=テグジュペリ(1900~44年)は、フランスの飛行家、小説家。仏リヨンに生まれ、1921年に兵役で航空隊に入りパイロットとなったものの、除隊後は工員などをしながら、雑誌に作品を発表する。その後、ラテコエール社に入って、トゥールーズ-カサブランカ空路のパイロットとなり、更に、...

サン=テグジュペリ(1900~44年)は、フランスの飛行家、小説家。仏リヨンに生まれ、1921年に兵役で航空隊に入りパイロットとなったものの、除隊後は工員などをしながら、雑誌に作品を発表する。その後、ラテコエール社に入って、トゥールーズ-カサブランカ空路のパイロットとなり、更に、アエロポスタル社のブエノス・アイレス支配人として、南米空路開発に携わるが、その間、『南方郵便機』(1929年)、『夜間飛行』(1931年/フェミナ賞受賞)、エッセイ集『人間の土地』(1939年/アカデミー・フランセーズ賞受賞)等を発表する。第二次世界大戦勃発後は、動員されて偵察任務などに従事したが、一時ニューヨークに亡命し、『星の王子さま』(1943年)等を執筆。1943年に北アフリカのフランス軍に復帰し、翌年、偵察飛行のために仏コルシカ島を発った後、地中海上でドイツ軍に撃墜されたといわれる。 本書には、上記の『夜間飛行』、『南方郵便機』の2作が収められているが、作品としての評価は『夜間飛行』が圧倒的に高い。 本書を読むにあたって、まず理解しておく必要があるのは、当時の航空界・技術の状況だろう。かの有名なライト兄弟が初の有人動力飛行に成功したのは1903年で、その後、1909年に英仏海峡横断、1913年に地中海横断、1927年にリンドバーグによる北大西洋横断、及びル・ブリによる南大西洋横断が成された。フランスは、こうした長距離飛行で世界を先導したほか、商業飛行にも力を入れ、トゥールーズから、カサブランカ、ダカールへ路線を伸ばし、更に南米への路線を開拓していった。 『夜間飛行』は、こうした開拓期に、南米各地からの郵便機を集中させ、ヨーロッパ便の中継点となっていたブエノス・アイレスにおける一夜を、支配人のリヴィエールを中心に描いたもので、更に、チリ路線におけるアンデス山脈の嵐、パラグアイ路線における星空の下での静穏な飛行、パタゴニア路線における颶風との格闘(結局、同路線のパイロットのファビアンは帰還しない)という、様々な状況下での飛行の様子が語られている。 リヴィエールは、テグジュペリをパイロットとして鍛えた実在の人物がモデルとなっているといわれるが、本作品の中で、リヴィエールおよび配下のパイロット達は、当時は無理と言われた夜間飛行をビジネスとして確立するための、勇気、沈着、責任感、自己犠牲といった美質の体現者として描かれている。それを象徴する、リヴィエールの次のような言葉が心に沁みる。「部下の者を愛したまえ。ただそれと彼らに知らさずに愛したまえ」、「愛されようとするには、同情さえしたらいいのだ。ところが僕は決して同情はしない。いや、しないわけではないが、外面に現わさない。」 使命を果たすために命まで賭すという行為は、現代ではあまり称賛されないし、むしろナンセンスと捉えられかねないが、今の我々の社会が、こうした使命感に燃えた(無名の)英雄たちの行為の積み重ねによってできていることは間違いなく、その尊さを思い出させてくれる作品と言えるだろう。 (2024年1月了)

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2024/01/03

『夜間飛行』のみ読んだ。 郵便物を配達する航空会社の運営者である主人公リヴィエールとパイロットの視点を中心として描かれた小説。 今みたいな科学技術は無かったため、当時の夜間飛行は危険だった。 しかし、航空機を利用した郵便会社を存続させるために夜間飛行を実施せざるを得なかった。 ...

『夜間飛行』のみ読んだ。 郵便物を配達する航空会社の運営者である主人公リヴィエールとパイロットの視点を中心として描かれた小説。 今みたいな科学技術は無かったため、当時の夜間飛行は危険だった。 しかし、航空機を利用した郵便会社を存続させるために夜間飛行を実施せざるを得なかった。 このような事情を理由にリヴィエールは社員たちに対し、厳しく取り締まり、指導をしてきた。(正直今の時代にそぐわない経営のような気がするけど) そんな主人公の苦悩や葛藤などの心情や、パイロットの飛行中に生じる緊張感や怖さなどを、比喩表現を多用し美的な文章で描き出している。 正直な所、私が苦手な比喩が多用されていたので、この小説の良さや内容をはっきり説明できるとは言えない。しかし、パイロットが嵐に飲まれて飛行が困難になった際の場面は、引き付けられるような描写で面白く感じた。また再読しようと思う。

Posted byブクログ