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老人と海 の商品レビュー

3.6

563件のお客様レビュー

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2020/03/25

ただの文字から、言葉から、文章から、人間と自然の「生」と「魂」の力強さに圧倒される。老人と鱘の闘いは食う喰われるの関係ではなく、両者生きる者として闘う関係。そこには、自然と距離を開けてしまった現代に生きる人類には感じることが困難な、自然と対等であるからこそ可能なリアル、弱肉強食の...

ただの文字から、言葉から、文章から、人間と自然の「生」と「魂」の力強さに圧倒される。老人と鱘の闘いは食う喰われるの関係ではなく、両者生きる者として闘う関係。そこには、自然と距離を開けてしまった現代に生きる人類には感じることが困難な、自然と対等であるからこそ可能なリアル、弱肉強食の自然界がある。本から体験可能でいいのだろうかこれ…。そしてそもそもこれらを原文から零さず邦訳した翻訳者の力量にも感服。

Posted byブクログ

2020/03/04

 自分の命を懸けて、マカジキを追う主人公は、本当にかっこいい  何もかも失った主人公を見ていると、自分の悩みなどちっぽけなものに思えてきます。悩みに苦しんでいるときに読んでみてください。

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2020/02/26

読み継がれるだけあって、古さを感じさせない。 なかなかの魚との大激闘をこれだけのページでおさめるところもすごいと思うのだが、まあ、一回読めば良い感じ。 「こんなに誇り高い魚と、それを食う人間の価値は本当に等しいのか?」

Posted byブクログ

2020/02/22

老漁師サンチャゴから学んだ7つのこと: 1. 揺るがない気持ちをもつことの大切さ。 84日間一本釣りで獲物が釣れなくても今日は絶対に釣れるんだと強く信じてやまない強い心があれば、いつか必ず獲物を仕留められよう。 2. 己が生まれてきた意味を自覚することの大切さ。 自分が漁師と...

老漁師サンチャゴから学んだ7つのこと: 1. 揺るがない気持ちをもつことの大切さ。 84日間一本釣りで獲物が釣れなくても今日は絶対に釣れるんだと強く信じてやまない強い心があれば、いつか必ず獲物を仕留められよう。 2. 己が生まれてきた意味を自覚することの大切さ。 自分が漁師として生まれ、大物を釣り上げるためだけに生きてきたと自覚しているため、周りに何を言われようとも行動や思いに迷いが生じない。 3. 決意することの大切さ。 今目の前で戦っているこの大物のカジキ、いや獲物、いや兄弟を殺す、と固く誓っていることにより、途中で行動がブレることがない。また困難に直面しても途中で諦めるという気持ちが起きない。 4. 戦いというのは壮絶であること。 一人の老漁師と一匹の大きな獲物との戦いは、孤独な心理戦・持久戦となり、いつしか相手に対し友情や愛情、そして尊敬にも似た気持ちを抱かせてしまうほど壮絶なものであった。つまり楽な戦いなどは本物の戦いではないということだ。 5. 師弟関係の大切さ。 海で一人で孤独に獲物と戦っているときにも、老人を慕っている少年のことを常に思うことで、老人は気持ち的には少年と二人で獲物と戦っていると思われる。師弟関係は人を孤独から解放し、疲労困憊の身体からも力を湧き立たせてくれる、人間を前進させてくれる源泉だ。 6. 前向きな考えの大切さ。 仕留めた獲物を船に横並びにして岸に向かっているところ、サメに獲物を襲われて獲物の一部がなくなってしまった。それでも40ポンド分なくなって軽くなったろう、と思う前向きさ。どんな困難に直面しても、前向きな考えがあれば過去にとらわれずに前に進めるはずだ。 7. 諦めない心の大切さ。 サメは血の匂いで次々と集まり襲いかかってくる。そんな中、サメと対峙する銛がなくなっても老人は今ある道具でサメに戦いを挑む。最後まで諦めない気持ちは、老人を生きて岸まで返したことにつながったのだと思う。 *********** 老漁師サンチャゴは言った。 「だが人間は負けるようには造られてはいない」 「打ち砕かれることはあっても負けることはないんだ」 そう、人間は負けることはないんだ。何度でも這い上がれば、負けることはない。

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2020/02/04

面白い!って感じではない。 ヘミングウェイが自殺する前最後の作品だったと思うが、何だか彼の人生への諦めのようなものを強く感じる作品だった。

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2020/01/03

今年は50冊読もうと思って読み始めた最初の本。 たまたまネットで見つけた「死ぬまでに絶対読むべき小説50」っていうリストから選びました。 有名な海外作家の作品なのですが、どうも日本の現代小説に慣れてしまってるせいか、いまひとつ話がだらだらと続いている印象で前半で脱落しそうに。 ...

今年は50冊読もうと思って読み始めた最初の本。 たまたまネットで見つけた「死ぬまでに絶対読むべき小説50」っていうリストから選びました。 有名な海外作家の作品なのですが、どうも日本の現代小説に慣れてしまってるせいか、いまひとつ話がだらだらと続いている印象で前半で脱落しそうに。 書評で結末を知ってから読んでしまったのですが、後半は分量も少なくあっという間に読んでしまいました。 まあ全くつまらないということではないのですが、うーん、名作の良さがわかりませんでした。 私の読書力不足か。。

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2019/12/13

わたくしが初めて自力で読んだ洋書が、今年生誕120年を迎へたヘミングウェイでした。リライト版ではオスカー・ワイルドだつたけど。 Men Without Womenといふ作品で、「女のいない男たち」とか「男だけの世界」などと訳されてゐるやうです。 会話主体の小説ながら、贅肉をそぎ落...

わたくしが初めて自力で読んだ洋書が、今年生誕120年を迎へたヘミングウェイでした。リライト版ではオスカー・ワイルドだつたけど。 Men Without Womenといふ作品で、「女のいない男たち」とか「男だけの世界」などと訳されてゐるやうです。 会話主体の小説ながら、贅肉をそぎ落としてゆくやうなシンプルな文章に惹かれたのであります。おお、これが固ゆで玉子なのか、と実感したものです。 この『老人と海』も同様で、冒頭からぐいぐい読ませます。 年をとつた漁師・サンチャゴは、メキシコ湾流に小舟を浮かべて漁をして暮らしてゐます。相棒として少年が同行してゐたのですが、40日たつても一匹も釣れぬので、少年の親が別の舟に乗るやうに言ひつけたのです。少年は不満ながらおとつつあんの言ふことには従はないといけない。それでサンチャゴは一人で漁を続けるのですが...... 沖へ出たサンチャゴ。少年がゐたらなあ、と何度もぼやきます。しかしつひに獲物が喰らひつきます。カジキマグロ。でかい。綱に繋がつたまま、悠揚たる態度で老人を翻弄します。足掛け三日の駆け引きの後、漸く仕留めるのですが、大きすぎて引き上げられません。で、小舟に固定してそのまま凱旋せんとする老人。 魚があまりに大きいので、どちらが引かれてゐるのやら、といふ感じ。まるで入学式を迎へた小学生が、大きいランドセルに振り回されて、背負つてゐるのか背負れてゐるのかわからないのに似てゐる。 ところが、カジキの血の臭ひに誘はれて、鮫が襲撃してきます。危し、サンチャゴ。獲物を守り切れるのか......? ストオリイは単純ながら、引き締まつた流線型の文章に乗せられて、老人の行動から目が離せません。少年との友情も重要なファクタアでせうが、わたくしは「生きる」ことの本質に迫つた佳作だと思ひました。人間は(すべての生き物は、かな)ほかの生命を奪ふことなしに生きることは出来ない、といふ当然の事を再認識させます。 数数の死闘に耐えて帰還した老人。徒労感に打ちひしがれ、疲労困憊して眠るさまは、人生の厳しさを教へるのです。ああ、俺はまだまだヒヨコだ、とね。 ついでながら、福田恆存の翻訳が絶品であります。沙翁作品でもさうですが、この人の訳を読んだ上で、なほ新訳を試みる翻訳者が後を絶ちませんが、勇気があるなあと。 ちと力が入り過ぎましたかな。わたくしの柄ではありませんね。ご無礼いたしました。 http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-815.html

Posted byブクログ

2019/11/06

釣りの描写が長過ぎて脱落しそうになった 少年と老人のやり取りがちょっとホロリと来て、個人的にはそのシーンがもうちょっと割合を占めていたらなぁと

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2019/09/09

何よりも福田恆存の著作あとがきが死ぬほど面白かった。本当に本編よりもこっちを楽しんでしまったことに罪悪感を覚えるけどとにかく面白かった。

Posted byブクログ

2019/08/21

圧巻。流石の名作。 年老いた漁師の命を懸けた戦いが精緻に描写された骨太な作品。 翻訳も素晴らしい。 が、あとがきは酷いと思ってしまった。

Posted byブクログ