あしながおじさん の商品レビュー
心に残る言葉がたくさん詰まっています
あらすじを知っていても、いつも新鮮な感動をくれる物語。ジュディがおじさんに書く手紙から、生き生きとした彼女の毎日、生きる喜びが伝わってきます。卒業式のシーンを含め、心に残る言葉がたくさん詰まっています。
yoko
資産家の匿名のおじさんに孤児が学校に通わせてもらう話なんだけど、日々私が読んで感動してる英国古典とかの話を手紙で報告するの。お父さんと私は血がつながってるけど、お父さんを連想する。お父さんのお陰でたくさん本を読めたから。孤児とかじゃなくても、親に学校通わせてもらった子供は全員共感...
資産家の匿名のおじさんに孤児が学校に通わせてもらう話なんだけど、日々私が読んで感動してる英国古典とかの話を手紙で報告するの。お父さんと私は血がつながってるけど、お父さんを連想する。お父さんのお陰でたくさん本を読めたから。孤児とかじゃなくても、親に学校通わせてもらった子供は全員共感できると思う。 ジーン・ウェブスター Jean Webster 生年:1876年 没年:1916年 米国ニューヨーク州出身の小説家。母は文豪トウェインの姪で、父はトウェインのビジネス・パートナー。寄宿学校時代に18歳でアリスからジーンに改名。名門女子大ヴァサー・カレッジに進み、経済学と英文学を専攻する。在学中、新聞に「女子大生のおしゃべりコラム」を連載して好評を博すと、卒業後、その文体を活かした初の小説『パティ大学に行く』を出版。 一方、社会改革にも深い関心を持ち、イタリアの貧困問題を取り上げた小説『小麦姫』も執筆している。1912年には『あしながおじさん』が雑誌に連載され、同年これが書籍化されると一躍ベストセラーとなった。その後も『あしながおじさん』の戯曲化、続篇『ディア・エネミー』の執筆など精力的に活動を続けたが、長女出産の翌日、産褥熱により39歳で死去。
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"孤児を大学へ進学させる評議員さまへ" ジョン・グリア孤児院育ちのジルーシャ・アボットが、本名は知られないでいたいジョン・スミス、足長スミス氏にあてた書簡集。 私は最後まであしながおじさんが誰であるかに気付けませんでした。
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最後にどんでん返しが! 初めの方に伏線が張られていたが、足が長いとか身体的なものでは無いだけに「まさか!」と驚嘆してしまった。 青春文学の金字塔だ! 主人公のジルーシャがわんぱくで面白い。 勝手に改名したり、大学の奨学金を出してもらっているおじさん相手に「好きになれない、だとか...
最後にどんでん返しが! 初めの方に伏線が張られていたが、足が長いとか身体的なものでは無いだけに「まさか!」と驚嘆してしまった。 青春文学の金字塔だ! 主人公のジルーシャがわんぱくで面白い。 勝手に改名したり、大学の奨学金を出してもらっているおじさん相手に「好きになれない、だとか嫌い! 」と言い放ち、はたまた花を送られた際には 「愛してます」と手のひら返し。 資金援助してもらっていることを気に留めつつ、勉学に励んだり小説を書くなど自分の実力でのし上がっていこうとする律儀さが眩しかった。 それだけで彼女の生真面目で自分に厳しい人柄が伝わってくる。 そして終盤、彼女の前に好きな相手が現れる場面で、大きなコンプレックスとなっている孤児院のことが大体的に描かれる。 シンデレラのような展開に怯む彼女。 お金を出してもらっているのだから、恋愛の道ではなく小説家へ邁進するべきである。とここでも彼女はストイックに自らを律する。 あしながおじさんが誰かはさておき、姿を見せず手紙でジルーシャ(ジュディ)の動向を探っていた彼はもどかしい気持ちでいっぱいだったのではないだろうか? こんなに真面目で健気な女の子が、もうそこにいるのに、網を投げればかかりそうなのに、自分の手になかなか入らないなんて!! ジュディのなかなかの弁舌ぶりにアッパレだった。 彼女は厳しい口調で胸の内を手紙に書き記すが、どの手紙にもおじさんへの感謝の気持ちを忘れなかった。 おじさんのお陰で自分は学べる幸福があるのだと。 ラストシーンを是非映像でもう一度見てみたい! 好きな言葉。 P113 「想像力は私たちをほかの人の立場に置き換えさせてくれる。そうすれば誰でも親切で同情深くて理解を持つことができる。」 P136 「世の中には幸福が満ち溢れていて、自分の前に来たものを何でも受け入れる気にさえなれば、素直な気持ちでいれば誰でも満遍なく行き渡るだけ十分にある。」 P158 「幸福になる本当の秘訣は、現在に生きること。いつまでも過去のことを悔やんだり、未来を思い煩ったりしない。今のこの瞬間から最大限度の喜びを探し出すこと。」 「1秒1秒を楽しみ、自分がそれを楽しんでいることを自覚すること。例え物事が上手くいかなくても、人生の道ばたに座り込んで、小さな幸福をたくさん積み上げていく。」 P183 「人生はかなり単調なもの。人間は食べて、寝て、それを幾度も繰り返すだけ。食事と食事との間に何一つ思いがけないことが起こらなかったら、人生はどんなに味気無いものか。」
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2024/04/28読破 一言 女の子の成長と、紳士との日常にユーモアを交えた物語 感想 女の子の言い回しに感情が乗っていて、読んでいて状況が目に浮かぶことが多々ありました。表現も複数用いることで、ユーモアたっぷりな文章で読み進めるのが楽しかったです。なんとなく少女漫画みた...
2024/04/28読破 一言 女の子の成長と、紳士との日常にユーモアを交えた物語 感想 女の子の言い回しに感情が乗っていて、読んでいて状況が目に浮かぶことが多々ありました。表現も複数用いることで、ユーモアたっぷりな文章で読み進めるのが楽しかったです。なんとなく少女漫画みたいな感想でした。 「光源氏計画」に似ていると他コメントから学びました。 好きなフレーズ p159 ジュディ「私は大作家になれなくてもかまいませんから、人生ろ路端に座り込んで、小さな幸福をたくさん積み上げることにしました」
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一方向の手紙形式で綴られるユーモアあふれる小説。大学入学から最後のオチに至るまでのジュディの成長、勉学/文学の本業について手紙では多く語らずも影で着実に成果を出す姿勢を客観的に表現されており、新鮮さを感じた。
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読了後、これはまさしく「紫の上計画」(自分より年下の人物を、自分好みの理想的な大人に育てあげようとする計画)じゃないか!と驚きました。14歳差はこの当時はアリなのですね。なんだかんだまとまって良かったです
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子どものときに読んだことがあったが、大人になって内容が薄れてきていたので再読。 昔読んだときと大人になった今では、終わり方の受け止め方がだいぶ変わっていた。 あの頃は純粋に感動していたが、今は終わり方に感動以外の不純物を感じてしまった。 続編が出てるとのことなので、時間があるときにでも読んでみてまた感想を綴りたいと思う。
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読んでて楽しかった! ジュディのユーモアセンスや学生生活、休暇の様子、全てが魅力的だった。 古い外国の小説…例えば『赤毛のアン』のような、活発な女の子が日々の生活を謳歌する様子を描いたものが好きなので、この小説も好きになった。 最後のおじ様が病気になって死の淵をさまよってから結ばれるのは、アンとギルバートにめちゃくちゃ似てる笑 あとは、日々の幸福に自覚的でありそれを受け入れるところ…も似ている。 そしてわたしはこの考え方が好き。 ちょっと前の時代のこういう牧歌的?なお話大好き。 『あしながおじさん』っていうタイトルでちょっと誤解してたけど、すごく生き生きとしていて楽しい小説だった。
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こちらも『若草物語』に並ぶくらい大好きだった作品。幼少期は、国別にまとめられた小学館の『少年少女世界の名作文学』シリーズで読んでいたので、必然的に『若草物語』からの流れでよく読むことに。書簡集って楽しい!と思うきっかけとなった本。 大人になってから読むと、素敵な紳士の子どもっ...
こちらも『若草物語』に並ぶくらい大好きだった作品。幼少期は、国別にまとめられた小学館の『少年少女世界の名作文学』シリーズで読んでいたので、必然的に『若草物語』からの流れでよく読むことに。書簡集って楽しい!と思うきっかけとなった本。 大人になってから読むと、素敵な紳士の子どもっぽい一面が結構感じられて笑えるが、子どもの頃はそんなことには気づかず、無条件に素敵なおじさまと信じて憧れていた。児童文学の名作は「孤児」と「想像力」がキーワードなのかと思うくらい、共通している気がする。 今作も訳が古く、体育祭の「プログラム」を「番組」と訳していたのはどうしても許せなかった。
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