リア王 の商品レビュー
「泣け、泣け!ああ、お前達は石で出来ているのだ!」 はじめてのシェイクスピア。脚本調に慣れていないというのもあるのだろうが、あまり物語の真意を読み取ることはできなかった。 キングリアの転落していく様をただ眺めていた。
Posted by
キングリアを読む。 シェイクスピアが活躍した時代から現代まで数多の物語が生まれていて、それを時代性を考慮せずに知っている僕らは、この悲劇の偉大さを正確に感じられないかもしれない。 愚かな王、家族の裏切り、兄弟の不信,人間の虚飾僕には正直言って目新しさを覚えることができない。 ...
キングリアを読む。 シェイクスピアが活躍した時代から現代まで数多の物語が生まれていて、それを時代性を考慮せずに知っている僕らは、この悲劇の偉大さを正確に感じられないかもしれない。 愚かな王、家族の裏切り、兄弟の不信,人間の虚飾僕には正直言って目新しさを覚えることができない。 でも、このキングリアという作品があることによってそれ以降の作品はめちゃくちゃ影響を受けてるやろうし、僕らがよくあると感じるまでにこの題材は古びず使われ続けているということは、やはり偉大な作品なんだろう。 道化は確かにこの物語のキーパーソンだろうと思うけど、僕にはどうしてもリアの人格の一部として遊離したものに思えてならない。 つまり道化はリア自身であり、客観的ニヒルキャラとして登場人物化したものだと思う。 誰にも指図されない王という立場の人が自己防衛的に自制を促すために狂気を阻止するために、出てきたのではないかと思う。
Posted by
テンポよく進んでいくので読みやすい。 前半の罵詈雑言が凄すぎてちょっとクスッとしてしまった(´・ω・`) 後半怒涛の展開。 それぞれの陰謀薄輪巻き、甘い言葉で取り入る…… 言葉ではなんとでも言えるからね。 真意、心を読み取るのは難しい。 失敗すると破滅へまっしぐら……
Posted by
劇として進んでいくので、回りくどくなく、最初から濃ゆい内容にはいっていきます。 展開も早いです。 悲劇ですが、ためになる内容です。 口の上手い人には気をつけろ。 今が人生どん底だと言えるうちはまだ大丈夫。
Posted by
学生時代に読んだけど、シェイクスピアで一番思い出に残っていたので、久しぶりに読み直し。 道化の役割とか、色々研究したくなる点が多いです。 もちろん名作ですが、古典ゆえにか、言葉の言い回しが独特で、理解するのに苦労しました。(例えば、『嫌いじゃないこともない。』って、え?どっち...
学生時代に読んだけど、シェイクスピアで一番思い出に残っていたので、久しぶりに読み直し。 道化の役割とか、色々研究したくなる点が多いです。 もちろん名作ですが、古典ゆえにか、言葉の言い回しが独特で、理解するのに苦労しました。(例えば、『嫌いじゃないこともない。』って、え?どっちみたいな。)
Posted by
1600年代の作品だが、登場人物に台詞を言わせる事によって、緻密な人間関係が生まれている。 娘に裏切られる王と争いが起因して家族皆が命を落としてしまうなんて。 ケントやエドガーが、 最終的に謀反人に向かって行く様は、胸が熱くなった。 娘が父を陥れる心情は、この時代には珍しいの...
1600年代の作品だが、登場人物に台詞を言わせる事によって、緻密な人間関係が生まれている。 娘に裏切られる王と争いが起因して家族皆が命を落としてしまうなんて。 ケントやエドガーが、 最終的に謀反人に向かって行く様は、胸が熱くなった。 娘が父を陥れる心情は、この時代には珍しいのか 心理描写が上手く描かれている。
Posted by
シェイクスピア読み直し企画第二弾は『リア王』を。 最初はじいさんまじやめてくれ…と姉姉妹たちにも同情的に読んでいたのですが、最後まで読むと、結局正義とは何か、正義は最後に勝ったといえないかもしれない…と、いい意味でもやもやするストーリーだったなと思いました。 狂気と見えて狂気で...
シェイクスピア読み直し企画第二弾は『リア王』を。 最初はじいさんまじやめてくれ…と姉姉妹たちにも同情的に読んでいたのですが、最後まで読むと、結局正義とは何か、正義は最後に勝ったといえないかもしれない…と、いい意味でもやもやするストーリーだったなと思いました。 狂気と見えて狂気でなく、正気と見えて正気でなく、ただ本当に正気な時も狂気な時もあって、いやなんか本当にニヒリズム文学だなと思って終わりました。真っ黒な虚無が口を開けて我々を待っている、リア王。。。 正気なことが正義に繋がるわけではない、正しいことが正しいこととして認められるわけではない。自己を見つめることは必ずしもいいことではない、、と全てが否定形で語られるストーリーでした。 これは深い虚無なんだけど、みんな感激して落ち込まないのですか?笑 トラジディーの、ある種のカタルシスはないんだもの。 Act5 Scene II エドガー: 人間、忍耐が肝腎、己れの都合でこの世を去る訳には行かない、こいつは出て来た時と同じ理窟さ、万事、木の実の熟して落ちるが如し。さ、行こう。
Posted by
これにて四大悲劇全て読了 本作のテーマは第一に親子の間の愛情と信頼に関わるもの、第二に虚飾の放棄である。(解題より) 親子の間の愛情に関しては、一番父親のことを想っていたコーディリアよりもうわべだけの言葉を言っていたゴネリルとリーガンに相続を決定してしまう。またグロスター伯爵...
これにて四大悲劇全て読了 本作のテーマは第一に親子の間の愛情と信頼に関わるもの、第二に虚飾の放棄である。(解題より) 親子の間の愛情に関しては、一番父親のことを想っていたコーディリアよりもうわべだけの言葉を言っていたゴネリルとリーガンに相続を決定してしまう。またグロスター伯爵においても、嫡子か庶子での争いが起こってしまう。愛情というものを知るには言葉ではなく、行動、それをも超越した目に見えない何かを感じ取ることでしかわからないのだと気付かされる。リア王のように言葉だけの愛情に満足しているといつかしっぺ返しを喰らいそうだ。 虚飾の放棄に関しては、荒野のシーンでのリア王とエドガーの会話が印象的である。衣服なども脱ぎ捨て、さらには財産や身分などすべて引き算的に人間から排除していったら、そこには何も変わらぬ人間がいるだけだという考えには現代にも通じる考えがある。現代は身分こそみな平等であるという見方が普通になってきているが、学歴や収入など目には見えないステータスによって優劣がつけられている現状が未だにある。このような考えはリア王の物語からすれば、まさに虚飾を着飾った人間であるといわざるを得ない。シェイクスピアもこのような虚栄心は下らないものだと考えていたのだろう。虚飾の放棄を実践できた人間が見ることのできる景色は今、私たちが見ている景色とは全く異なった景色なのだろう。わたしもこの物語を体験したからには、そのような虚栄心を捨てる努力をしていかなければならないと感じた。 シェイクスピアの他の四大悲劇と比べても、リア王は個人的にはかなり面白い部類に入った。テーマが共感できる部分もかなりあった。現代を生きる我々も何か参考にできる部分がある物語であると痛感した。
Posted by
甘言に気を良くした愚かなリア王の決断で国が傾く四大悲劇の一作品であり、打算や野心で紡がれるドロドロとした人間模様と関係者の殆どが命を落とす事になる悲壮な展開に救いの無さを感じる。
Posted by
シェイクスピア作品の中で最も愛している作品です。人間の愚かさが招く悲劇の大きさに因果の不均衡を感じます。それが世界であると知りつつも救いを求めたくなる、やるせない気持ちが心を抉ります。一生消えないであろう深い傷を付けられた感動的な作品です。 ところで自分の記憶のリア王と結末が違...
シェイクスピア作品の中で最も愛している作品です。人間の愚かさが招く悲劇の大きさに因果の不均衡を感じます。それが世界であると知りつつも救いを求めたくなる、やるせない気持ちが心を抉ります。一生消えないであろう深い傷を付けられた感動的な作品です。 ところで自分の記憶のリア王と結末が違っていてビックリ。どうやらシェイクスピアが参考にしたリア王の作品がありそれをシェイクスピア作品だと思っていました。 調べてみたら、なるほどなるほど。気になる方やまだ読んだことのない方には是非ともお勧めしたい一冊です。 傷友になりましょう。
Posted by