永遠の夫 の商品レビュー
これは良い。最後の握手のところが特によい!ドスト作品中では評価が低いものの、おそらく他の作品がすご過ぎるだけで、これも普通に楽しい。タイトルの「永遠」は捉え方次第ですが、晴れ晴れした葛藤、重き悩みの健全な受け止め方。お主やりよるなっ!
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自分の存在意義を他人に求めるしかない人の悲しさ あらゆる他人の存在が無意味である人の悲しさ 今ここになくて、しかも既に存在しないものに執着して、目の前にあるかけがえのないものをないがしろにする人の悲しさ 許すことを学べない人の哀れさ トルソーツキイは憎しみで心を満たしているから、誰と会っても何があっても変わることが出来ない。 ヴェリチャーニノフにとって他人は景色の一部でしかないから、人に影響されない。どんな出来事があっても、流れていく風景の一つに過ぎない。 この二人はジキルとハイドみたいだ。トルソーツキイとヴェリチャーニノフの選ぶ人生は、少しも似ていなくても同じ人生だ。彼らは少しずつ落ちながら同じ場所をぐるぐる回る人生を選んだ。だから、どこをどう見ても別人なのに、まったく同じ人間のように見える。 ドストエフスキーすごい。最初は読みづらくて、なんで昔ドストエフスキーにハマッてたんだっけ!?って思っちゃったけど、トルソーツキイが初めてヴェリチャーニノフのアパートに訪ねてきたあたりから読むのを止められなくて一気に読んじゃった。他の話も読もうかな。
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『永遠の夫』というイイ響きとは裏腹に、主人公トルソーツキーの人生は苦痛に満ちている。彼を永遠の夫にしたものは単なるエゴなのか或いは亡き妻への想いだったのか・・・ いずれにせよ、彼はヴェリチャーニノフを殺そうと思っていなかったことから、トルソーツキーは妻の浮気相手を許したいと願...
『永遠の夫』というイイ響きとは裏腹に、主人公トルソーツキーの人生は苦痛に満ちている。彼を永遠の夫にしたものは単なるエゴなのか或いは亡き妻への想いだったのか・・・ いずれにせよ、彼はヴェリチャーニノフを殺そうと思っていなかったことから、トルソーツキーは妻の浮気相手を許したいと願っていたことが伝わってくる。 物語の主人公はトルソーツキーではあるが。彼は何故か主人公としての役割を担っていないため、彼の感情について確実でない場面もある。彼の内面に目を向けつつ読んでも面白いだろう。オリンピアーダと幸せになってくれることを祈るばかりだ。
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どっきり1:ヴェリチャーニノフが主人公かと思いきや、トルソーツキーが主人公ってことに途中で気づいた。どっきり2:本の帯の文句によると「妻の浮気も黙認し守ったものは“夫の座”。亭主であるほかに何の能もない男の悲哀を描く」とあるけれど、思ってたほど妻は登場しない。どっきり3:最初は読...
どっきり1:ヴェリチャーニノフが主人公かと思いきや、トルソーツキーが主人公ってことに途中で気づいた。どっきり2:本の帯の文句によると「妻の浮気も黙認し守ったものは“夫の座”。亭主であるほかに何の能もない男の悲哀を描く」とあるけれど、思ってたほど妻は登場しない。どっきり3:最初は読みづらかったのに気づいたら終わってて、せっかく買った1Q84を忘れてた。主人公たちの気が狂ってらっしゃる会話に付いて行きづらいけれども面白い。感想:人は何かにすがらないと平穏に生きていけないのかもしれない。
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とても脂ののったホラーともスリラーともとれる展開にも見えたり、非常に滑稽だったりと脳みそ揺さぶられるお話でした。
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既婚女性と不倫していた男が、数年後にその不倫相手のダンナと町で出くわし、 巻き起こる一部始終の物語。 絡み絡まれ、また別の男の影がちらつき・・・・ 最後は何だかホラーみたいな雰囲気さえ漂ってきます。 結局なんなんだ?? 永遠に搾取され続ける人間は、搾取され続けるのだってことか!?...
既婚女性と不倫していた男が、数年後にその不倫相手のダンナと町で出くわし、 巻き起こる一部始終の物語。 絡み絡まれ、また別の男の影がちらつき・・・・ 最後は何だかホラーみたいな雰囲気さえ漂ってきます。 結局なんなんだ?? 永遠に搾取され続ける人間は、搾取され続けるのだってことか!? (2008/05/01〜2008/05/06)
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▲現代のロシアでは誰が尊敬すべき人物なのか分らないというのがぼくの考えです。尊敬すべき人物が分らないというのは時代が重症にかかっている印ですよ▲ 読了 2007/9/4
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