車輪の下 の商品レビュー
ハンスの不幸は周囲の人たちが彼を理解していなかったということ以上に、彼自身が自分のやりたいことやりたくないことを理解できていなかったことなんじゃないかと思った
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自然の描写が多いです。主人公にとって重要な要素なのだと思います。 読み終わって一番感じたのは、主人公が可哀想だということでした。
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シュヴァルツヴァルトののどかな風景も、神学校のほの暗さがただよう喧騒も、エンマとの甘酸っぱいやりとりも、どの場面も表情豊かでゆっくりと一文一文を噛み締めたくなった。 授業で丁寧に読み込んだら面白そう。「少年の日の思い出」が教科書に収録されているのも納得。
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詰め込み教育はよくないねって話。 緑豊かで冴え冴えとした自然描写。 淡い恋。 中学の頃に読んでたらもっと評価高かったと思う。 子供の頃、一度でも自分を賢いと思った人間は読むべき。 終わり方はあっけなくてちょっとびっくりする。 最後の何もわかってない父親の様子が刺さる。
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中学生くらいの少年の成長過程を描いた作品だけど、すべての傷つきやすい人にとって、共感できる話だと思う。繊細で感じやすい少年の心理描写が秀逸で、さすが名著だと思った。急な結末には驚いたけど、必然的にも思え、他の作品にはないところだと思う。
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子育ての難しさを痛感させられるお話でした。 わからずやな大人が子供を縛りすぎたのか、わがままな子供が我慢弱かったのか。 大人は良かれと思って子供に指南しているかもしれないが、子供にとっては苦痛なこともある。じゃあ子供の意見を単純に尊重して、苦痛のない人生を歩ませてあげれば良いと...
子育ての難しさを痛感させられるお話でした。 わからずやな大人が子供を縛りすぎたのか、わがままな子供が我慢弱かったのか。 大人は良かれと思って子供に指南しているかもしれないが、子供にとっては苦痛なこともある。じゃあ子供の意見を単純に尊重して、苦痛のない人生を歩ませてあげれば良いというわけでもない。難しい、、 この作品が伝えたいのは、子供を縛り付け苦しめる大人がいるということ。子供に勝手な期待を寄せ、思うように成長させようとする大人、彼らが作り出す環境下における子供側の感情変化を読み取ることができる素晴らしい作品だと思います。
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前半、ハンスの神童ぶりに驚く。こんな神童に感情移入する少年時代を送っていた人は読者の何%なのだろうか。少年ハンスに尊敬の念を抱く。自然の中で遊ぶことも少なくなり勉強に没頭する。 中盤は学校生活。愉快な仲間とともに過ごすが、反抗的な友人の影響や、勉強に疲れ果てていたことが重なって心...
前半、ハンスの神童ぶりに驚く。こんな神童に感情移入する少年時代を送っていた人は読者の何%なのだろうか。少年ハンスに尊敬の念を抱く。自然の中で遊ぶことも少なくなり勉強に没頭する。 中盤は学校生活。愉快な仲間とともに過ごすが、反抗的な友人の影響や、勉強に疲れ果てていたことが重なって心身の疲労から田舎に帰ってしまう。この場面は学校生活の嫌な部分もたくさんあるが、仲間の面白さに笑ってしまう部分もある。 後半はハンス少年の心の回復・恋・はじめての仕事。大人の入り口だ。休日、仲間に誘われてたらふく食べて飲んで遊んだ帰り道、誘われるように川に落ちて死んでしまった。 作者の自伝的な作品。作者が過去を精算するために書いたのだろう。ヨーロッパの田舎・学校の仲間・勉強…そんな少年の頃の思い出がつまった本。
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教育界に携わっている人に強く勧めたい一冊。 主人公のハンスが当時の神学校の教育方針により人生を狂わされる作品。自分の子ども、生徒との関わりを改めて考えさせられる。
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初めてのヘルマンヘッセ。1905年M38発表。 ドイツ南部小さな村で神童と呼ばれ期待を一身に背負い 内面は弱いながら村人を上から目線で高倍率の寄宿神学校に進学する主人公。寄宿舎で詩人になりたい型破りの友と出会い価値観を疑い周囲の軋轢により精神崩壊してゆくほぼヘッセの自伝本。少女マ...
初めてのヘルマンヘッセ。1905年M38発表。 ドイツ南部小さな村で神童と呼ばれ期待を一身に背負い 内面は弱いながら村人を上から目線で高倍率の寄宿神学校に進学する主人公。寄宿舎で詩人になりたい型破りの友と出会い価値観を疑い周囲の軋轢により精神崩壊してゆくほぼヘッセの自伝本。少女マンガに大きな影響を与えギムナジウム物へ萩尾望都さん「トーマの心臓」 「ポーの一族小鳥の巣」と竹宮惠子さん「風と木の詩」はその類似性を巡りついに大泉サロンは崩壊してゆく。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なんかやるせな〜い感じ ハイルナーが今後の人生の中で時折ハンスのことを思い出して、彼が今頃どうしているかなんて考えたりするかもしれないと思うとたまらない。やめてくれ〜 ハイルナーは潰れなかった天才だよなあ。ハンスは、天才には変わりないけどどちらかといえば秀才っぽいなーという印象を受けた ハンスの人生に何が残ったんだろう ハイルナーとの友情?周りに引き裂かれてしまった 全体を通して風景がとても綺麗に書かれていたから、余計に人の俗心が際立ってた気もする ハンスを応援する目線だと周りの大人嫌だな〜と思ったけど、人間そんなもんだよな〜みたいなとこもある 良くも悪くも人間なので 静かな夜にひっそり明かりをつけて読むと、なんとなくハンスに近づけたような気がする。気がするだけだけど
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