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巨人たちの星 の商品レビュー

3.8

115件のお客様レビュー

  1. 5つ

    22

  2. 4つ

    45

  3. 3つ

    31

  4. 2つ

    7

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2021/11/09

「星を継ぐもの」からのジャイアンツスター三部作完結編。  テューリアンと呼ばれるガニメアンの子孫たちとの遭遇。  第三の勢力の登場。地球人類とはまた別の人類集団の存在。すなわち、かつてのミネルバを2分して対立した一方の勢力、ランビアンの子孫であり、今は惑星ジェヴレンに住むジェヴレ...

「星を継ぐもの」からのジャイアンツスター三部作完結編。  テューリアンと呼ばれるガニメアンの子孫たちとの遭遇。  第三の勢力の登場。地球人類とはまた別の人類集団の存在。すなわち、かつてのミネルバを2分して対立した一方の勢力、ランビアンの子孫であり、今は惑星ジェヴレンに住むジェヴレン人  ジェヴレン人は、同じ人類として長らく地球の監視にあたり、ミネルバ崩壊後に太陽系に残留したもう一方の勢力、セリオスのその後の様子をテューリアンに報告していた。  人類の起源にまで繰り広げられる展開に目が離せない。まさに、古典の名作にふさわしいシリーズ。  何回も再読したい。

Posted byブクログ

2021/08/19

『星を継ぐもの』『ガニメデの優しい巨人』に続くシリーズ第三弾。前作での、本当に優しかった異星人との交流から一転、邪心を持つ「敵」との謀略戦が描かれる。さらに進化した科学技術の描写や、これまでの科学的謎解きに政治的な知略も加わり、非常に緻密な構成になっていて読み応えがさらに深まった...

『星を継ぐもの』『ガニメデの優しい巨人』に続くシリーズ第三弾。前作での、本当に優しかった異星人との交流から一転、邪心を持つ「敵」との謀略戦が描かれる。さらに進化した科学技術の描写や、これまでの科学的謎解きに政治的な知略も加わり、非常に緻密な構成になっていて読み応えがさらに深まった。おなじみのメンバーに加わる新たな仲間たちも魅力的。彼らの小気味良いやりとりが楽しく、いくつかのセリフは考えされられる文章もあってメモったりもした。地球人が異星人たちの度肝を抜く痛快さに、作者の人類に対する前向きな視点を感じる。終盤の衝撃から、一作目からのすべての伏線が見事に回収されていく結末には圧倒された。四作目も出ているが、当初はここで完結の予定だったのだろうと思われ、三部作として完璧な終わり方に大満足。

Posted byブクログ

2021/07/24

audiobookにて。 未だ存在しない技術を使った、異星人同士の惑星間対決。にもかかわらず、文章だけで細部まで想像させられ、迫力に圧倒された。 星を超え、難しい局面でも力を貸し合う姿がそれぞれ最高に格好良かった。 これはシリーズ3作目。4作目も読みたい!

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2021/07/18

P320で弁護士が活躍するとは。。 途中ドラえもんの日本神話っぽいなと思った。 最後の一文が良い。 そして四部作目を続くのか!買った時は3部作だと勘違いしていた。

Posted byブクログ

2021/06/20

星を継ぐものシリーズの3作目。ガニメアンとの再会とそこで起こるいざこざが描かれています。 これまで、特に1作目は謎解きを楽しむような要素が強かったのですが、本作はどちらかと言うと物語を楽しむ的な要素が強いように感じました。 ただこれまで同様、少しずつ不明な点が解明されて行く展...

星を継ぐものシリーズの3作目。ガニメアンとの再会とそこで起こるいざこざが描かれています。 これまで、特に1作目は謎解きを楽しむような要素が強かったのですが、本作はどちらかと言うと物語を楽しむ的な要素が強いように感じました。 ただこれまで同様、少しずつ不明な点が解明されて行く展開はとてもおもしろく、後半は一気に読んでしまいました。 少し前半戦がなかなか引き込まれず退屈な印象ではありましたが、これまでシリーズを読まれてきた方であれば、なかなか感慨深いシーンも出てくると思います。 ループもの要素もあり、なるほどという感じでちょうど良く終わったかなと思います。 読むには少し気合が入りますが、これまでのシリーズを読まれていて、しっかり時間が取れる方であれば楽しめると思います。前半は流し読みしつつ後半引き込まれてきたあたりからしっかり読み込んでいくのが個人的にはオススメです。

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2021/06/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

未来はこうあってほしい。そう願わずにはいられない、優しいSF作品。人間がいるところに政治が切って離せないように、三部作を通じて科学と人類学、政治学が織り交ぜられたSF作品でした。

Posted byブクログ

2021/06/10

前作までが純粋な科学SF、生物学と物理学の物語であったのに対し、こちらは社会学というか、法律的な物の見方というか、政治的な要素が色濃くはいってきて、テイストがちょっと違うなと思った。 物語の初めに、ハントとリンが朝を一緒に迎えていて、そういう描写がこれまでなかったので、ええーっ...

前作までが純粋な科学SF、生物学と物理学の物語であったのに対し、こちらは社会学というか、法律的な物の見方というか、政治的な要素が色濃くはいってきて、テイストがちょっと違うなと思った。 物語の初めに、ハントとリンが朝を一緒に迎えていて、そういう描写がこれまでなかったので、ええーっとびっくり。そのあと、スヴェルセンの邸宅での一波乱を見て、ああ、その伏線なのかしら?と思ったり……。 ブルーノでの一連のやり取りとかに、なんというか政治的生臭さみたいなものをかぎ取って、ちょっとだけ読むのがつらかった。 清明で論理的な物語の面白さだけで読ませてた前作との違いというか……。 でも今のこのコロナ禍で、政治と科学というか、政治と医学のごたごたしているのを重ね合わせて、なんというか、ホーガンの先見の明というのかな、物事を見る目にすっかり感心してしまった。 もしも、20世紀の様々な忌まわしい出来事が、この物語のように異星人の仕業であったなら、悲しいけれど気分的にはどんなに救われたことか! でもそうじゃない。 人類は自分たちの力で冷戦もキューバ危機も乗り越えたけど、そのあと……。 「人間は愚か……」という結論に達さざるを得ない。 また物語と現実の違いに落胆してしまう。 前半はその政治的駆け引きというか暗躍というかスパイかなにかみたいなのにちょっと引いてしまったんだけど、後半、ガニメアンとハントたちの再会、テューリアンとの共闘、仮想であり実際には何もしていないけれど手に汗握る戦争、と息をつかせない面白さに夢中で読んだ。 続編の『内なる宇宙』は10年後に書かれたようだけど、話的にはどんな感じなのかな……。

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2021/04/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とうとう三部作を読み終わってしまった、、 ハントやダンチェッカー達と離れるの辛い。読み返すことはできても、この新鮮な驚きや感動がもう得られないと思うと寂しいなぁ。 「星を継ぐもの」では、途方もない時間軸と太陽系の成り立ちの常識が覆される壮大なスケールにパンチをくらった。「ガニメデの優しい巨人」では和やかな未知との遭遇にワクワクし、ホモ・サピエンスの起源に衝撃を受け、地球を離れるガニメアンの美しいラストにやられた。 それぞれ素晴らしく、次の作品を読んでがっかりしたくなくて読み進められなかったけど、今回もやっぱり読んで良かった!本書でこれまでの謎や伏線が回収されている。ダンチェッカーが科学者らしくなくコリエルの行く末に心から安堵している場面では、「星を継ぐもの」からここまで辿った道のりが思い出され、何だか涙が出た。 本書「巨人たちの星」は、ドキドキハラハラのストーリー展開で、これまでと異質。ジェヴレン人と、テューリアン、シャピアロン号でやってきた初期ガニメアン、地球人の戦い(スヴェレンセン以外一滴も血も流れないのにここまで魅せられるのは凄い)は緊張の連続。ヴィザーの妨害でジェヴレン船団が北極星や双子座、オリオン座などバラバラの星域に放り出されたのは痛快! リンやカレン•ヘラーといった女性の活躍も大きい。ある意味男性より発想が柔軟で思い切りがある。リンが果敢にもハニートラップ的な行動をとるのにも恐れ入った!あれで真相にぐっと近づいた。ジェヴェックス撹乱の案も彼女。カレンがブローヒリオ達にハッタリも交えて大演説をぶったところも、ダンチェッカーに何故地球人だけ迷信や超自然的なものを信じることになったか、持論を展開するところもカッコ良すぎる。 他にもギリギリのところで東側のソブロスキンを信じたペイシーや、死を覚悟してクレムリンに戻るソブロスキン、仲間を死地に導いてしまい苦悩するガルース。そうするしかなかった、と決然と返して肩に手を置くシローヒン。それぞれにドラマがあり、泣けたなぁ。そしてテューリアンに地球人もいる可能性を示唆するダンチェッカー。またもや重要な局面で彼が大きく舵を切る。 このシリーズを読んでしてやられた!と思ったのは2点。米ソ冷戦を経て地球は各国が平和、軍縮に向かい、地球外探査に人的物的資源を割くようになった、、なんて、作者はさすがアメリカ人、楽天的だな、と最初から微笑ましく思ってきたけど、それがジェヴレン人の仕掛けだったとは、、!2点目はAI。書かれた時代だけあってAIは人の指示命令に従順、という前提で書かれてるのかと思いきや、ジェヴェックスの思惑?もきちんと描かれてた。上手い。VRや、まさにマトリックスか?と思える知覚伝送もこの時代に良く描けたなぁ。 米ソ冷戦という今ではあり得ない国際情勢がベースになっているけど、AI(超頭脳とかコンピューターと訳されている)という言葉が普及する前に書かれたこのシリーズは、その壮大さと緻密さ故に全く気にならなかった。 そして、人類とガメニアン(異星人)、AIとで銀河系を切り開いていく明るい未来。やっぱりハッピーエンドは良い。我々のルーツがセリアンで良かった、、笑。 心が縮こまりそうな今の状況で、最初から味わい尽くしたくたるシリーズ。また彼らに会いたい。 以下p457より抜粋。 ミネルヴァと初期ガメニアン、ランビアンとセリアンを含めたルナリアン、チャーリーとコリエル、地球のホモ•サピエンス、そしてジャイアンツ•スターを結ぶ円環は閉じた。円環は終わったところからはじまっていた。その輪廻の中にジェヴェックスとブローヒリオとランビアンたちは閉じ込められている。彼らは永劫の過去からどこまで行っても抜け出すことができない。皮肉にも、その時環牢は、彼らがテューリアンを封じ込めようとした透過不能の重力殻よりもなお一層堅固であった。

Posted byブクログ

2021/04/18

シリーズ3作目です。月で発見された人類そっくりの異星人ルナリアンの惑星はミネルヴァと呼ばれ民族戦争により惑星ごと消滅したがその遥か2千5百万年前には平和主義で優しい異星人ガニメアンが生存していたがミネルヴァの危機により他の惑星への移住に向け調査実験に出発した宇宙船は時空を越え現在...

シリーズ3作目です。月で発見された人類そっくりの異星人ルナリアンの惑星はミネルヴァと呼ばれ民族戦争により惑星ごと消滅したがその遥か2千5百万年前には平和主義で優しい異星人ガニメアンが生存していたがミネルヴァの危機により他の惑星への移住に向け調査実験に出発した宇宙船は時空を越え現在の地球人と遭遇しお互いの親交を深め友好関係となった。  本3作目では、地球人の先祖であるルナリアンは絶滅せずガニメアンの手によって巨人の星に移住させられ共存しジェヴレン人と呼ばれていた。  ジェヴレン人はガニメアンの進んだ科学技術と人類の特徴である凶暴さを兼ね備え大きな野望を秘め地球監視している。  ジェヴレン人の陰謀に立ち向かう地球人とガニメアンの戦いは知略に長け読み手を暗黒の宇宙空間に巻き込みます。  訳者あとがきで判明したのですが本シリーズは当初この3作目で完結だったのですが本作の10年後に4作目「内なる宇宙」が上梓され完結編となってます。長い宇宙の旅もあと1作となってしまいました。じっくり味わいたいと思います。

Posted byブクログ

2021/04/11

シリーズ第3弾。全2作から更に発展して、今作では政治的な問題、そして初めての危機が描かれる。とはいえ面白さはそのままなのでご安心を。またもや小説内における真相には驚かされた。満足。出版年を見てもおそらく三部作としてここで一区切りなのだろうが、続きも楽しみだ。

Posted byブクログ