「空気」の研究 の商品レビュー

山本七平(著者)

2011/01/25

空気を読む、ということが共同体の中で生きていく上で一つの技術となる日本で、その危険を示し、空気に無自覚に支配される自身を異化する視座を与える、非常に興味深い一冊。

2010/12/31

同じ事の繰り返し、難解な表現も多いが、本の性質上必然である。
何故評論家である筆者が、当時の社会的風潮に関してここまで念を押しまくって必死になって否定しまくなければならなかったのか、考えてみると良い。
現在になって読むと滑稽と思う部分もあるが、それは空気読みの風潮が近年になって漸く壊されつつある為である。

当時の空気読みの環境が、筆者がこういう本を出さなければならない程ヒステリーだった、と言う事なのだろう。

2010/12/30

かなり面白かったです。
これは池田信夫さんがプッシュしていた本なんです。

なんだかんだ言って、政治も結局「空気」読んじゃってるよ、と思いましたよ＞管首相再選

あれ、完璧に空気読んじゃってますよね。
まぁ小沢が首相になるとは思えなかったんですが、予想通りすぎて笑えてしまいました。

歴史でも「空気」読んじゃっているから、革命も可能だったわけです。
一晩にして民主主義になった日本。アメリカに原爆レポートを進んで提出して、自国の被害者のために尽くさなかった日本。
いつから「空気」を読むようになったのだろう。
明治維新あたりからじゃなかろうか、と思います。
それまでは武士道では「空気」を読む事は武士の恥、という考えだったんですがね。

常識範囲内でのKY人間は大歓迎ですが、マナーすらも出来てないKY人間とはお付き合いを遠慮します。

とにかく、この山本氏が執筆した「空気の研究」は面白いです。一読の価値は現代にも通用し、十二分にあります。
ちょっと文体は難しいですが、ヘビー読者ならチョロいです。

2010/11/25

このテーマについてここまで真面目に研究された方はなかなかいないと思うw

時代を多少感じるものの、ほぼ全ての文章に共感できる。

2010/10/06

指摘していることはとてもおもしろいし、納得できる。
でも、例示がさすがにちょっと古い。
当時なら誰もが周知していたことかもしれないけれど、今だと「えーと、どんな事件だっけ？」と思い出さないとよくわからない。
文体もやや言い回しがくどい。
他人によくわかってもらうように文章を書く、というのは難しいと実感した。

2010/09/24

物事を決定するとき、もっとも影響を与えるのは場の空気、、、そんなシーンは、本当によく遭遇する。空気の前には、どんなに筋の通った正論も無力に他ならない。世の中の本質をつく、「確かに」と納得する一冊。

2010/05/13

世の中でも、身近なところでも感じる場の「空気」について、少し理解が深まったような気がします。
「水の研究」も面白かったです。「これが果たして○○なりや？」が妙に納得できました。
本の本質をまだ理解しきれていない様な気がするので、改めて読み直したいです。

2011/01/23

ビジネス書というよりは思想哲学のような内容で、自分には難しかった。かなり飛ばし読み。ある場面で「空気」が形成され、「空気」に影響を受けるのは仕方ないのかもしれないけど、おかしな「空気」を感じられる力は欲しい。どうすりゃいいのかはわからんけどなー。

2010/03/19

「KY」という言葉が流行るずっと前から、「空気」の持つ特性に気付いていたのが山本七平氏でした。
その場の「空気」に左右されやすい日本人の特質を鋭く突いた名著。絶対に読むべき１冊。

2010/03/10

山本七平さんが約３０年前に書かれた本です。

日本人がどれだけ「空気」の影響を受けているか、
空気から逃れるためにはどうすればいいかといった
ことがかかれています。

非常に論理的にかかれる方なので、私にはかなり難
しい本でした。

ユダヤ人、キリスト教に関する本もたくさん書かれ
ています。

そういう背景があって、日本人の特性をわかりやすく
（私には難しいのですが）書いておられる本です。