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寺内貫太郎一家 の商品レビュー

4.3

28件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

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2016/03/04

個性的な家族を中心に話が進んでいく。一部を学校のテスト問題で出されて、内容が気になっていた。男気ある人間って今の時代減ってきたんだなとしみじみ感じてしまった。

Posted byブクログ

2014/07/31

小説というよりは、ト書きが地の文になった台本みたいな感じ。 台詞がテンポ良く行き交い、地の文にもほとんど接続詞がつかず、じっくり味わって読むというよりも文章に引っ張られて読んだ感じ。 ドラマを見ていたわけではない私でも、なんとなく人物の動きが目に浮かぶのは、やはり脚本家としての...

小説というよりは、ト書きが地の文になった台本みたいな感じ。 台詞がテンポ良く行き交い、地の文にもほとんど接続詞がつかず、じっくり味わって読むというよりも文章に引っ張られて読んだ感じ。 ドラマを見ていたわけではない私でも、なんとなく人物の動きが目に浮かぶのは、やはり脚本家としての力なのだろう。 しかし、寺内貫太郎一家って、昭和のいつ頃が舞台なのだろう? 私は昭和40年代くらいかと思っていたのだけど、そうすると、日常的に着物を着ている女性の多さや、お手伝いさんのいる生活っていうのがちょっとピンとこない。 私が知らなかっただけで、普通だったのかしら? 私が子どもの頃、友達のお母さんたちは洋服だったよなあ。私の母も。 両親と祖母、23歳の娘と20歳の息子。 料理は母が、買い物は姉娘が行っている家庭で、お手伝いさんは何をやるんだろう? 中途半端に近い時代なので、逆に変なところがいろいろ気になってしまったのは残念。 でも、時代とは関係なく、寺内貫太郎はいい男だ。 家族を殴るのはよくないけど、不器用で生真面目で人の心の機微に長けていて、何より奥さんに惚れていて。 お手伝いのミヨちゃんが思いのほかトラブルメーカーで、貫太郎に腹を立ててハンストをしたり、気を使って親の命日を内緒にしたばっかりに、堪えきれなくて家を飛び出す羽目になったり。 家族が互いに互いを思いやる姿が、温かくていいのだね。 ミヨちゃんも家族なのよ。 娘の恋人の連れ子も、面と向かっては認めないけど、心の奥では家族になっちゃってるのね。 いい男だなぁ。

Posted byブクログ

2014/06/24

向田邦子はエッセイしか読んだことがないので初小説。 ドラマ『寺内貫太郎一家』は毎回見ていた記憶はないのだが、それでも小林亜星と西城秀樹の取っ組み合い、樹木希林の「ジュリぃ~」は覚えている。 この小説の文章は、そのシナリオを小説ぽくしたものなのだろうか? 箇条書きみたいで妙に淡々と...

向田邦子はエッセイしか読んだことがないので初小説。 ドラマ『寺内貫太郎一家』は毎回見ていた記憶はないのだが、それでも小林亜星と西城秀樹の取っ組み合い、樹木希林の「ジュリぃ~」は覚えている。 この小説の文章は、そのシナリオを小説ぽくしたものなのだろうか? 箇条書きみたいで妙に淡々としている。 ただこういう世界は嫌いではないので、違う作品を読んでみよう。 巻末の久世氏の解説は泣かせる。

Posted byブクログ

2013/10/15

向田邦子さんの本が今でもとてもファンが多いと聞いて一度読んでみたいと思いました。 寺内貫太郎一家は若い頃テレビで観て、人情味とユーモアのあふれるお話だったと覚えています。あらためて本を読んで、貫太郎の人柄に時々涙が出ました。 小林亜星さんを貫太郎役にすることに向田さんが反対し...

向田邦子さんの本が今でもとてもファンが多いと聞いて一度読んでみたいと思いました。 寺内貫太郎一家は若い頃テレビで観て、人情味とユーモアのあふれるお話だったと覚えています。あらためて本を読んで、貫太郎の人柄に時々涙が出ました。 小林亜星さんを貫太郎役にすることに向田さんが反対していて、ようやく納得してもらったと聞きました。すごくぴったりな配役だったと当時も思いました。 楽しい小説でした。

Posted byブクログ

2013/10/14

東京の下町の人たちはこんな風だ、と示したような話。口より手が早い親父。でも気持ちは素直であったかい。周りもいい人ばかりだ。皆が影響しあって高めていってる。テレビドラマでの小林亜星と西城秀樹のつかみ合いをふっと思い出した。13.10.14

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2012/12/08

昭和の家族ドラマといえばやっぱり向田邦子! この本は、テレビドラマ「寺内貫太郎一家」を向田先生ご自身でノベライズしたもの。 もちろんドラマもすばらしいですが、小説版のこちらも筆が冴えわたってキレッキレで味わい深いです。

Posted byブクログ

2013/03/07

寺内貫太郎一家 〈貫太郎のモデルは、私の父 向田敏雄である。よくどなり、よく殴り、5年前に亡くなった。お線香代わりに、ちょっぴり「立派な男」に仕立て直してお目にかけた…〉。 口下手で怒りっぽいくせに涙もろい父親とその家族をユーモアとペーソスで捉え、きめ細かな筆致で下町の人情を刻み...

寺内貫太郎一家 〈貫太郎のモデルは、私の父 向田敏雄である。よくどなり、よく殴り、5年前に亡くなった。お線香代わりに、ちょっぴり「立派な男」に仕立て直してお目にかけた…〉。 口下手で怒りっぽいくせに涙もろい父親とその家族をユーモアとペーソスで捉え、きめ細かな筆致で下町の人情を刻み、東京?谷中に暮らす庶民の生活を描いた幻の処女長編小説。 ■石頭 …振り払おうとする貫太郎の胸倉を取って、里子は言った。 「あの子がただのいっぺんだって、足のことであたしたちに文句を言ったことがありますか。生まれついてならいざ知らず、あたしたちの不注意であんなことになったのに」 「お前は関係ない!」 「あの子がケガしてから、あたしは十一月が大嫌いになりましたよ。運動会のかけっこ、あの子はにこにこしながら一生懸命に駆け出して、ビリになるの可哀想で…それでもあの子、ごほうびの鉛筆を『ハイッ』って、お父さんに上げてたじゃありませんか」 向田邦子 著 寺内貫太郎一家

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2012/11/06

当然、フィクションだとわかってはいます。あくまで理想のひとつに過ぎないのもわかっています。けれど家族間での悲しい事件が少しも珍しくなくなってしまった今では、ちょっと物騒だけど毎日のように喧嘩を繰り返しても愛情と信頼で結ばれている寺内貫太郎一家のような家庭の風景が、昔はどこにでも広...

当然、フィクションだとわかってはいます。あくまで理想のひとつに過ぎないのもわかっています。けれど家族間での悲しい事件が少しも珍しくなくなってしまった今では、ちょっと物騒だけど毎日のように喧嘩を繰り返しても愛情と信頼で結ばれている寺内貫太郎一家のような家庭の風景が、昔はどこにでも広がっていて、今もどこかにあると信じたいのです。貫太郎が不器用にも程があると言いたいくらいに不器用なのですが、それが可笑しくて、愛おしくて、格好良くて、泣かせてくれます。時に本気でぶつかりあいながらも、支えあう家族の姿は素敵です。

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2012/06/08

20120607 リアルにテレビで見ている時より感じるものがあった。活字の良いところだと思う。今のドラマにはこの泥臭さが必要かも。

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2012/06/01

昭和に放送されたドラマの原作。その読みやすさとセリフ回し主体の構成は「原作?ノベライズでないの?」と思うくらい情景が浮かぶ。最初の登場人物紹介はまるでオープニングテーマが頭に浮かぶようだ。 下町人情物語だがこの平成の世の中では、またいい感じに熟成されて内容を堪能することができる...

昭和に放送されたドラマの原作。その読みやすさとセリフ回し主体の構成は「原作?ノベライズでないの?」と思うくらい情景が浮かぶ。最初の登場人物紹介はまるでオープニングテーマが頭に浮かぶようだ。 下町人情物語だがこの平成の世の中では、またいい感じに熟成されて内容を堪能することができる。高度経済成長で移り変わる価値観の中で翻弄される一家。職人気質で頑固な寺内貫太郎だが、娘、息子が新しい価値観を家庭に持ち込み騒動を起こす、というプロットは現代でも描かれる親と子のコミュニケーションの物語だ。 しかし、今の時代から見てこの時代の家庭のなんと盤石で温かいことか。昭和ではトラブルと問題だらけのような家庭でも今の世の中から見れば温かさに満ちあふれている。現代にこのような光景は残っているのだろうか。

Posted byブクログ