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一瞬の夏(上) の商品レビュー

4.2

39件のお客様レビュー

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一言で言うならば、「…

一言で言うならば、「男のロマン」。再起をかけるボクサー・カシアス内藤の挑戦を描くスポーツ・ドキュメンタリーでもあり、そんな彼に夢をかける男たちの姿を描いた人間ドラマでもある。男の生き様と友情の物語。

文庫OFF

少々失礼な書き方かも…

少々失礼な書き方かもしれないが、ボクシングファン、もしくは沢木さんの作品を読んだことのある人にしかわからないボクサーの再起にかけたルポルタージュ。作者はあるボクサーにある時には自分の姿を重ね合わせて深く関わっていくことになる。上巻は再起へ向けて明るいきざしが見えており、トーンも明...

少々失礼な書き方かもしれないが、ボクシングファン、もしくは沢木さんの作品を読んだことのある人にしかわからないボクサーの再起にかけたルポルタージュ。作者はあるボクサーにある時には自分の姿を重ね合わせて深く関わっていくことになる。上巻は再起へ向けて明るいきざしが見えており、トーンも明るい。『おっ、もしかしたらやってくれるのかな??』と思わせる展開である。

文庫OFF

優しさを捨てられない…

優しさを捨てられないボクサー・カシアス内藤に焦れったさを感じ、やきもきさせられますが、同時に妙な共感も覚えてしまうんです。作品のタイトルが、読後、心に響きました。

文庫OFF

2024/02/03

一度は引退したボクサー、カシアス内藤の復帰戦までのプロセス。 カシアス内藤だけでなく、自分や関係する人々の心理まで丁寧に掘り下げていると感じた。

Posted byブクログ

2024/02/26

社会学講義で、フィールドワークとエスノグラフィーのセンスをつかむのに恰好の本と紹介。 但し、ルポタージュをフィールドワークのモデルにするときには注意するところもあるとのことで、課題も出されている。このため、この本を読んでから、社会学講義247ページの課題に取り組もう。

Posted byブクログ

2023/03/25

強打をうたわれた元東洋ミドル級王者カシアス内藤。 当時駆けだしのルポライターだった『私』は、カシアス内藤の選手生命の無残な終りを見た。 そのカシアス内藤が、四年ぶりに再起する。再び栄光を夢みる元チャンピオン・カシアス内藤、手を貸す老トレーナー・エディ・タウンゼント、見守る若き...

強打をうたわれた元東洋ミドル級王者カシアス内藤。 当時駆けだしのルポライターだった『私』は、カシアス内藤の選手生命の無残な終りを見た。 そのカシアス内藤が、四年ぶりに再起する。再び栄光を夢みる元チャンピオン・カシアス内藤、手を貸す老トレーナー・エディ・タウンゼント、見守る若きカメラマン・利朗、そしてプロモーターとして関わる『私』。 一度は挫折した悲運のボクサーのカムバックに、男たちは夢を託す。 淡々と進んでいく、物語。 ドキュメンタリーだからだろうか… カシアス内藤の再起戦はどうなるのか…

Posted byブクログ

2023/03/20

かなりの長編だったけど飽きずに読めた。もの凄くドラマティックな展開と言うのでは無く、自分の印象としては淡々と物語が進む印象だったけど悲哀とかうらぶれた感じがアクセントになっていて印象深い一冊たった。 つくづく思うのは、ボクサーと言う職業はスポットライトを浴びているのはほんの一握り...

かなりの長編だったけど飽きずに読めた。もの凄くドラマティックな展開と言うのでは無く、自分の印象としては淡々と物語が進む印象だったけど悲哀とかうらぶれた感じがアクセントになっていて印象深い一冊たった。 つくづく思うのは、ボクサーと言う職業はスポットライトを浴びているのはほんの一握りでほとんどは内藤のような底辺でギリギリやっているような人たちが多数なんだろうな。

Posted byブクログ

2019/06/26

強打をうたわれた元東洋ミドル級王者カシアス内藤。当時駆けだしのルポライターだった“私は、彼の選手生命の無残な終りを見た。その彼が、四年ぶりに再起する。再び栄光を夢みる元チャンピオン、手を貸す老トレーナー、見守る若きカメラマン、そしてプロモーターとして関わる“私"。一度は...

強打をうたわれた元東洋ミドル級王者カシアス内藤。当時駆けだしのルポライターだった“私は、彼の選手生命の無残な終りを見た。その彼が、四年ぶりに再起する。再び栄光を夢みる元チャンピオン、手を貸す老トレーナー、見守る若きカメラマン、そしてプロモーターとして関わる“私"。一度は挫折した悲運のボクサーのカムバックに、男たちは夢を託し、人生を賭けた。 "

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2017/08/25

新潮文庫の発行年が昭和59年。 なつかしい時期である。 この作品は、カシアス内藤という元プロボクサーについて書かれている。 世界チャンピオンになったわけでもないが、そこそこの人気はあったようで、私も名前は知っていた。

Posted byブクログ

2017/08/19

世界チャンピオンも狙えると言われたボクサー、カシアス内藤の 選手生命の終焉を描いた「クレイになれなかった男」から5年。 カシアス内藤がリングを去ってから4年半。ルポライターとしての 仕事の上で事実誤認からミスを犯した著者は、しばらく日本を 離れようとしていた。 友人との酒の席で...

世界チャンピオンも狙えると言われたボクサー、カシアス内藤の 選手生命の終焉を描いた「クレイになれなかった男」から5年。 カシアス内藤がリングを去ってから4年半。ルポライターとしての 仕事の上で事実誤認からミスを犯した著者は、しばらく日本を 離れようとしていた。 友人との酒の席での他愛ない話の中で、思いもかけない ニュースが飛び込んでくる。どうやらカシアス内藤がリングに 復帰するようだ…と。 夢が、再び前に進み始める。再起に掛ける元チャンピオン、 日本のボクシング界を語る時に忘れてはいけない名トレー ナーであるエディ・タウンゼント、著者の友人である若き カメラマン、そして、著者である沢木氏。 もう何度、本書を読んだだろうか。結末は分かっているんだ。 それでも、懸命にトレーニングをするカシアス内藤に感情 移入し、エディさんの厳しいけれど愛のある言葉に心を 鷲掴みされ、沢木氏の視点でカシアス内藤を眺める。 上巻はカシアス内藤の再起第一線までだが、沢木氏が アメリカ・ニューオリンズへモハメッド・アリのリターンマッチ を観戦する為に訪れる挿話が秀逸だ。 世界ヘビー級王者であるモハメッド・アリ。その本名である カシアス・クレイからリングネームを名付けられた内藤。 ふたりのボクサーの再起が微妙にシンクロしている。 やっぱり上手いわ、沢木氏は。試合の描写も勿論だが、 スパーリングの描写を読んでいると目の前で内藤が 動いている錯覚に陥る。 結末は分かっている。それでも下巻を読むのが楽しみだ。

Posted byブクログ