智恵子抄 の商品レビュー
高校時代に購入。 模試で「レモン哀歌」に衝撃的に出会い、試験中にも関わらず涙が止まらず、試験にならなかったという…
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詩は高村光太郎詩集で読んだものが多かったけど、「智恵子の半生」(高村光太郎)と、「悲しみは光と化す」(草野心平)を読んで衝撃を受けた。特に光太郎さんが草野さんのところに急に来て「智恵子が死んだら僕はどうすればいいの?」って手を握りながら言った話は壮絶。
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チープなラブソングが交差点に吹きだまるこのご時世。恋なんて愛なんてそんなもんだと思ってましたが、どうやらそうでもないらしい。この詩が教えてくれました。誰かを愛したくなる詩です。
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小学生の頃読みました。 母に「山のあなたの空遠く」は智恵子抄だと言われ、読んでみたのですが、全くの嘘でした(笑)安達太良山と間違えたのか…? でも、それでレモン哀歌に出会いました。 哀しく明るい詩たち。
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『智恵子抄』は、文字通り細君の高村智恵子に対する愛情を高らかに謳ふ一冊。智恵子の死までに書き溜めた詩や散文を一堂に集めたものであります。 智恵子は、光太郎と結婚後、現在でいふ統合失調症を患ひ、療養するも好転の兆しを見せることなく、息を引き取るのでした。最愛の人を亡くした光太郎も、...
『智恵子抄』は、文字通り細君の高村智恵子に対する愛情を高らかに謳ふ一冊。智恵子の死までに書き溜めた詩や散文を一堂に集めたものであります。 智恵子は、光太郎と結婚後、現在でいふ統合失調症を患ひ、療養するも好転の兆しを見せることなく、息を引き取るのでした。最愛の人を亡くした光太郎も、しばらくは何も手に着かず、病人同様だつたらしい。本書所収「智恵子の半生」にも、その時の心境が実に正直に綴られてゐます。時には恥かしくなるほどに。 本音を言ひますと、中学生時に教科書で読んだ時は、それほど心に届かなかつたのでした。当然ですな。恋愛といふものを知らぬ餓鬼が読んでも、精精表面上の意味をなぞるくらゐのもの。 しかしかういふものは、わたくしのやうな莫迦でも、夫れなりの経験を積めば十二分に鑑賞できるのであります。事実、大人になつて再読した際には、涙なしには読めなかつたことを白状しておきませう。 本来なら、こんな詩集は邪道かも知れません。いはば惚気話を読者に読ませる訳ですからな。しかし、死後60年を経ても衰へぬ人気を鑑みれば、光太郎智恵子の二人だけの狭い世界の作品ではないといふことでせう。読者は、「光太郎は俺のことだ!」と自らに重ね合はせ、慰め、心を満たしてゐるのではありますまいか。 あへて「若い人」にではなく、人生経験をある程度積んだ人に、もう一度読み直してはどうでせうかと、お薦めするものであります。わたくしのやうに、涙するかもしれません。 http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-623.html
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一人の女性に対して詩という形でその愛情を表現すること自体はありふれている。しかし、生涯を通して、一人の女性にその愛情を傾注し、表現し続けることは確かに稀有である。正直、自分の愚鈍な感受性と、乏しい想像力では詩の世界観は全く理解出来なかった。ただ、高村光太郎という一人の人間の、智恵...
一人の女性に対して詩という形でその愛情を表現すること自体はありふれている。しかし、生涯を通して、一人の女性にその愛情を傾注し、表現し続けることは確かに稀有である。正直、自分の愚鈍な感受性と、乏しい想像力では詩の世界観は全く理解出来なかった。ただ、高村光太郎という一人の人間の、智恵子という女性に対する愛情の大きさが計り知れないものであったことは伝わってくる。しかし、その深さまでは見極められない。精神病の悪化に沿って変遷していく作風は、一人の人間のドラマを見ているようで面白かった。しかもそのドラマが、近しい第三者のレンズを通したものであることがより面白くしている。
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単純明快な「愛してる」「好き」を連呼するJ-POPやドラマ、英語的でシンプルな"love"の語感に慣れた私には、そんな言葉をひとつも使わずにいっぱいに愛を表現する詩の集まりが新鮮で、それでいてしっくり来る気がする。
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初めて読んだ時には、うわわわわ!!!ってなった。 でもその後、智恵子のお見舞いに全然行かなかった話を違う本で読んだりしたら、なんだかまた違う印象に…。
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純粋で壮絶な愛情表現。背景にあれこれ思いを巡らせてしまうけど、ここは潔く美しいと思う感情に身を任せたい。美しいと感じることに罪悪感はきっといらない。 以前に読んだときは、その重さに圧倒され。。歳を重ねて少し変わったかな。5年ぶりに智恵子抄を読んで。
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津村節子「智恵子飛ぶ」を読んだ余波で。 「智恵子飛ぶ」の中での光太郎は、ロマンティックな青年が同志を求めて云々。 しかし実際はどうしようもないお坊ちゃんでマチズモに浸されたわからずや。 「狂った智恵子」とか「人間界への切符を持たない」などどうしても許せない。 能登麻美子さんによる...
津村節子「智恵子飛ぶ」を読んだ余波で。 「智恵子飛ぶ」の中での光太郎は、ロマンティックな青年が同志を求めて云々。 しかし実際はどうしようもないお坊ちゃんでマチズモに浸されたわからずや。 「狂った智恵子」とか「人間界への切符を持たない」などどうしても許せない。 能登麻美子さんによる朗読は最高なのだけれども。 でも、どうしてだか心に残るんだよなぁ。 嫌悪と共感でじゅくじゅくしてしまう。
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