1,800円以上の注文で送料無料

家族八景 の商品レビュー

3.7

378件のお客様レビュー

  1. 5つ

    80

  2. 4つ

    138

  3. 3つ

    105

  4. 2つ

    26

  5. 1つ

    5

レビューを投稿

  テレパスのお話で…

  テレパスのお話です。 SFチックな 転回など 何一つ無しに 表面上は ホーム・ドラマです。  しかし 人の心が全て読めてしまうと ナニゲな日常が オドロ・オドロしい世界に 変貌してしまいます。 世界から身(心)を守る為 テレパス七瀬の 精神も変化していくのです. 

文庫OFF

 実際、このようなテ…

 実際、このようなテレパスがいたらどうなるのだろう? 筒井氏の人物設定や背景設定は緻密だ。また、「テレパス話者の思考」という文章にしにくいことを描く為の文体の創設もみごとだし、人間の心情観察も唸らされる。 国会中継とか、記者会見とかこの文体でテロップが入ったら面白いだろうなと思う...

 実際、このようなテレパスがいたらどうなるのだろう? 筒井氏の人物設定や背景設定は緻密だ。また、「テレパス話者の思考」という文章にしにくいことを描く為の文体の創設もみごとだし、人間の心情観察も唸らされる。 国会中継とか、記者会見とかこの文体でテロップが入ったら面白いだろうなと思う――これは作品と無関係ですが、これは傑作です。

文庫OFF

これはおもしろい。 …

これはおもしろい。 人の心が読める超能力を持った七瀬と8つの家族の話。 超能力者が現実世界で生きていくことの難しさや人間のどろどろした気持ちをリアルに描写している。 自分にとっては、この物語に出てくる家族らの憎しみ恨み妬み怒りといった感情の激しさが印象的。 そこまで人を憎むことが...

これはおもしろい。 人の心が読める超能力を持った七瀬と8つの家族の話。 超能力者が現実世界で生きていくことの難しさや人間のどろどろした気持ちをリアルに描写している。 自分にとっては、この物語に出てくる家族らの憎しみ恨み妬み怒りといった感情の激しさが印象的。 そこまで人を憎むことができるのかと感心したほど。 少し怖くなるくらいだが、文句なしに5つ星。

文庫OFF

3部作では1番お気に…

3部作では1番お気に入りの作品です。これを読んだ後、何人もの人がテレパシーを近くの人間に送るはずです。火葬場のシーンは怖い!

文庫OFF

いわゆる「七瀬三部作…

いわゆる「七瀬三部作」とされる筒井康隆作品の一作目です。テレパシー能力を持った少女七瀬が、お手伝いさんをしながら転々とする中、いく先々の家にあるドラマが描かれる作品です

文庫OFF

テレパシーを使って人…

テレパシーを使って人の心を覗ける主人公が、お手伝いさんとして体験する様々な出来事。亡母渇仰が特に良かった。

文庫OFF

七瀬を通じ様々な家庭…

七瀬を通じ様々な家庭を描いているお話しです。それぞれの家庭の醜態、怖さを読んでまさに七瀬を通じ家庭から見ているかのようにあじわさせてくれます!!ただ何か全体にまとまりが足りない感じを受けたのが残念でした。

文庫OFF

2024/05/27

 家政婦が超能力者なのである。主人公、火田七瀬は、高校を卒業したばかりの十八歳。精神感応能力者(読みは「テレパス」)で、他人の心のうちが読み取ることができる。この能力を人に知られないようにするため、ひとところに長くいることなく働ける仕事ということで、父の勧めに従い家政婦をしている...

 家政婦が超能力者なのである。主人公、火田七瀬は、高校を卒業したばかりの十八歳。精神感応能力者(読みは「テレパス」)で、他人の心のうちが読み取ることができる。この能力を人に知られないようにするため、ひとところに長くいることなく働ける仕事ということで、父の勧めに従い家政婦をしている。行く先々のお宅で、家族が互いに、あるいは七瀬に対して何を思い暮らしているのかが、詳らかにされる。  …という設定を生かして描かれる、八つの家庭の裏の顔だけでもじゅうぶん面白いのに、七瀬十八から十九、そして二十歳の年へと時が流れるにつれ、心も体も変化していく様をしっかり捉えているところがまた興味深い。主人公は超能力を持ついわばスーパーヒーロー的な特別な人物ではあるが、家族八景を描くという小説上必要な装置としてだけ存在させられているのではなく、この娘がどんなことに悩みどう変化していくのかを、作者は語る気のようだと感じられる。  このあと『七瀬ふたたび』『エディプスの恋人』と続く三部作であることはネットで読んで知っている。その昔、中学生か高校生のころ、なぜか『エディプスの恋人』だけ読んで、本当に意味不明で投げ捨てたのが私の初めての筒井康隆だった。ちなみに二回目の筒井康隆は先週読んだ『富豪刑事』だから、二十数年遠ざけていたことになる。七瀬の行く末に興味がわいてきた今なら読めるかもしれない。

Posted byブクログ

2024/05/15

家族ってなんだろう。主人公が心の内を読めるという能力故、人の狂気的な面が強烈に描かれていて胸焼けがしそうなくらい。 意外と家族ってこんなもんなんかなって感じ。

Posted byブクログ

2024/05/09

テレパシーで他人の心のうちを読み取ってしまう火田七瀬はお手伝いさん。彼女は、人の心が読めるので上品を装おう夫婦や仲のよい家族の真実の心のうちを見てぞっとする。 20年ぶりに読んだが、家族のそれぞれの心情をえげつなく生々しく炙り出すところは面白いけど、所詮人間って自分本位 自分が大...

テレパシーで他人の心のうちを読み取ってしまう火田七瀬はお手伝いさん。彼女は、人の心が読めるので上品を装おう夫婦や仲のよい家族の真実の心のうちを見てぞっとする。 20年ぶりに読んだが、家族のそれぞれの心情をえげつなく生々しく炙り出すところは面白いけど、所詮人間って自分本位 自分が大事なのだと思ってしまう。 8つの短編集だが、「青春讃歌」「水蜜桃」「亡母渇仰」が特に面白かったです。 テレパシー能力は持ちたくないとおもう。 2024年5月9日読了。

Posted byブクログ