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家族八景 の商品レビュー

3.7

378件のお客様レビュー

  1. 5つ

    80

  2. 4つ

    138

  3. 3つ

    105

  4. 2つ

    26

  5. 1つ

    5

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2022/04/20

19歳で住み込みのお手伝いとして いろんな家を渡り歩く七瀬のお話 七瀬には人の心を読む能力があり その能力を通じて家庭の裏側が描かれている ずいぶんと前に書かれた小説なのに 現代家庭にもありそうな心理ばかり 色褪せない名作ってこういった小説だろうな と思いながら読んだ

Posted byブクログ

2022/04/05

家族に関するドロドロリアルな短編集だった。 実は浮気してるとか、相手のことけなしまくってるとか、読んでてリアルだったけど、あんまり刺さらなかったかな

Posted byブクログ

2022/03/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

200331 恐怖。結婚が怖くなる本。 前に、お母さんが七瀬シリーズが好きと言っていて、 絶対に読んだことがあるんだけど、 こんな怖い本だったっけ?って思うほど怖かった。 リーダーがなぜか二作目の『七瀬ふたたび』を買ってきたから 一作目から読みたくなって買った。 テレパスは絶対欲しくない能力だなと思った。 人の心を覗いて、自分の不利にならないように人を動かしてしまえるのも恐ろしい。 でも、ただ、人が思ってることって、 いくらその思い強くても、思ってるという事実と、 そこから行動に移すまでの距離って、 だいぶ離れてるんじゃないかな、とは思うんだよね。 七瀬さんが、「この人はこう思ってるからそろそろ危険だ」って思う判断基準が合ってるのかどうかはわからないな、と。 わたしは割と通常時はその距離が離れてる人な気がする。 てか人それぞれその距離って違うよなぁ…

Posted byブクログ

2022/03/21

人の心理のリアルでドロドロとした表現が印象的な作品だった。 外に出す表情や雰囲気と、内に秘めた心理には乖離があって、他人には見えない事情が誰しもある。 外と内のギャップで苦しむことが、人間にはあることを学べた。 また、家族にもいろんな形があって、外からは分からないことがあるんだな...

人の心理のリアルでドロドロとした表現が印象的な作品だった。 外に出す表情や雰囲気と、内に秘めた心理には乖離があって、他人には見えない事情が誰しもある。 外と内のギャップで苦しむことが、人間にはあることを学べた。 また、家族にもいろんな形があって、外からは分からないことがあるんだなと思った。 総じて、普段除けない人の心理や家族関係を覗くことができ、面白い作品だった。

Posted byブクログ

2022/03/09

筒井康隆好きの友達に「筒井作品を初めて読むなら、これがオススメ」と教えてもらって読み始めた。 超能力(テレパシー)を持った七瀬という女の子が主人公。 「人の気持ちを読み取る才能があったらいいな」とか、 超能力=すごい、とボンヤリ思った事はあるが、いやいや、そんな能力要らない!!と...

筒井康隆好きの友達に「筒井作品を初めて読むなら、これがオススメ」と教えてもらって読み始めた。 超能力(テレパシー)を持った七瀬という女の子が主人公。 「人の気持ちを読み取る才能があったらいいな」とか、 超能力=すごい、とボンヤリ思った事はあるが、いやいや、そんな能力要らない!!と、考えを改めた。 だって、聞きたくもない、知りたくもない事が、否応なく自分の意識に入ってきたら、シンドイし、たまらない、精神を病みそう。でも、小説の中では主人公と一緒に人の心の闇を覗いているようで、面白くもあった。 続きの「七瀬三部作」も読んでみたい。

Posted byブクログ

2022/02/21

ブクログさんのお薦め本です。 幸か不幸か生まれながらのテレパシーを持って、目の前の人の心をすべて読みとってしまう可愛いお手伝いさんの七瀬ー彼女は転々として移り住む八軒の住人の心にふと忍び寄ってマイホームの虚偽を快り出す。人間の心理の深層に容赦なく光りを当て、平凡な日常生活を営む...

ブクログさんのお薦め本です。 幸か不幸か生まれながらのテレパシーを持って、目の前の人の心をすべて読みとってしまう可愛いお手伝いさんの七瀬ー彼女は転々として移り住む八軒の住人の心にふと忍び寄ってマイホームの虚偽を快り出す。人間の心理の深層に容赦なく光りを当て、平凡な日常生活を営む小市民の猥雑な心の裏面を、コミカルな筆致で、ペーソスにまで昇華させた、恐ろしくも哀しい本である。ー文庫うらすじより 文庫うらすじを引用しましたが、非常によくまとまっていて、この本のことを「コミカルな筆致で、ペーソスにまで昇華させた、恐ろしくも哀しい本である」の「哀しい」というところに撃たれました。 私事で恐縮ですが、この本はずいぶん昔、私が高校の時から今でも交際している親友が、高校の時に「読書は苦手だけどこの七瀬の本だけは好きなの」と教えてくれた本です。 私は父親がかなりの読書好きで家に日本文学全集と世界文学全集がおいてあり、それらの近代文学はつまみ読みしていましたが(趣味は音楽と映画とピアノで全部読むほどの文学少女ではなかったです)当時、高校生の間で流行っていた本にはあまり興味も縁もなく、昔なのでネットの情報もなく(コバルト文庫とかだと思いますが)現代作家の本は、大学生になってから読みだしました。 それで、親友のAちゃんが好きな本ということで、筒井康隆さんのこのシリーズ買ったような気が確かにするのですが、読んだ記憶が全くなく(高校生の頃から積読してたのか!と思いました)今回、初読みのような気がしました。 それで、本題ですが、それにしても七瀬の派遣される家は酷い家族ばかりで、七瀬に手を出そうとするエロ親父の妄想ばかり次から次へと出てきてかなりどぎついので、私と同じ昔の高校生で奥手のAちゃんがこんな凄い、前衛的な本を好きだったとは信じられない気がしました。 続刊もあるのでまた全然違う展開になるのかもしれませんが。 そして、うらすじにある「哀しい」ということば。 人の心が読めるということは「哀しい」ことなんですね。私は、自分のことをそれ程、人に知られて恥ずかしいことを考えている人間とは思わないけれど、人の心を読める能力はない方がいいと思いました。 神さまが人間に読心術を与えなかったのは、幸いなことだと思います。 よい采配だと思います。

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2021/12/20

七瀬3部作。 高校生の時に読んで、忘れられない作品。 大人になって読んでもやっぱり面白かった。 こういうのは本当にすごい。

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2021/10/12

本当に面白かった。 七瀬三部作を友人に勧められ、その一作目であるこの本を手に取りました。 想像の何倍も面白かったです。 八つの家族それぞれが持つ不安定さと人間味に、ぐいぐい引き込まれて行く感覚でした。 また、八つの家族だけでなく七瀬自身も不安定な存在であり、この後どのように話が展...

本当に面白かった。 七瀬三部作を友人に勧められ、その一作目であるこの本を手に取りました。 想像の何倍も面白かったです。 八つの家族それぞれが持つ不安定さと人間味に、ぐいぐい引き込まれて行く感覚でした。 また、八つの家族だけでなく七瀬自身も不安定な存在であり、この後どのように話が展開して行くのか楽しみです。

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2021/10/01

生まれながらにして人の心を読みとる能力を持った七瀬は、高校卒業後、自身の特殊性がバレないようにとあえて住み込みのお手伝いをしている。しかし同じ家庭で働くのは中々難しく働き先を転々としている。その働き先におけるエピソードの連作短編集。 夫々の家族は表向きはどこにでもありがちな家族構...

生まれながらにして人の心を読みとる能力を持った七瀬は、高校卒業後、自身の特殊性がバレないようにとあえて住み込みのお手伝いをしている。しかし同じ家庭で働くのは中々難しく働き先を転々としている。その働き先におけるエピソードの連作短編集。 夫々の家族は表向きはどこにでもありがちな家族構成だが、心の中を覗き込むと彼ら彼女らの赤裸々な感情が七瀬に飛び込んでくる。 筒井康隆ならではのシニカルでコミカルな文体で、ぐくっとストーリーに引き込まれるのだか、ラストにくるのはカウンターパンチ。 七瀬シリーズの一作目で、何度も映像化された不朽の名作だが通して読んだのは初めて。 初出は昭和47年なのでほぼ半世紀前の作品で昭和の香りだが、所詮、人間の営みにおける悲哀や欲望は変わらない。 個人的には、J・J、植草甚一の解説がボーナス的で嬉しかった。

Posted byブクログ

2021/06/29

人の心が読める能力を持つ主人公が、家政婦として行く家の先々で人間の醜悪な本音を知っていく話。 本音と建前の描写が上手くどれも「あぁ〜、こういう人いるよね〜」とイメージができた。 一方で全体的に暗く陰鬱で短編が独立してあるため、もっと続きが気になる。という感情にはならなかった。

Posted byブクログ