泥流地帯 の商品レビュー
北の大地に突如降りか…
北の大地に突如降りかかる災害。土と闘う、開拓の人々の魂を描いた名作と思う。
文庫OFF
苦難と忍従の北海道開…
苦難と忍従の北海道開拓期を作者独自の視点でとらえています。主人公の兄弟たちに救いあれ、と柄にもなく祈ってしまいました。
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北海道の上富良野を舞台に大正15年5月の十勝岳大噴火までの人々の生活を描いた作品。 父親は病気で亡くなり、母親はその美貌から地域の有力者から性的嫌がらせをされて街へ逃れたため、福島から北の大地での新たな生活を求めて北海道へ渡るも30年以上苦労し続けてきた祖父母と素朴に暮らす純粋な...
北海道の上富良野を舞台に大正15年5月の十勝岳大噴火までの人々の生活を描いた作品。 父親は病気で亡くなり、母親はその美貌から地域の有力者から性的嫌がらせをされて街へ逃れたため、福島から北の大地での新たな生活を求めて北海道へ渡るも30年以上苦労し続けてきた祖父母と素朴に暮らす純粋な少年が主人公でした。(三浦さんの旦那さんがモデルらしい。) とにかく人間の汚さや純粋さが淡々と描かれていました。まっとうな人もいればズルくて汚い人間もいて、結局は生まれてきた場所と環境で人は生きていくしかないのだなと思いました。そして、その中でできることをしていく。 そんな苦労も忍耐も最後は十勝岳の大爆発で水泡に帰するのだけど、そのなかにもちゃんと希望はあるという形で終わっていました。 世界は終始混沌としてるし、つらいことは終始起こるのだけど、そこでメゲずに生きていく強さが人間の幸せに通じるのだと感じました。
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古い小説 なのに、読みながら充実していく感じがいい 読みやすく わかりやすく スピード感もあって 名作ですね ドラマか映画にして欲しい。
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初め読み始めは「第一次大戦後の古き北海道集落の貧しい話」だと思って読んでました。 途中まで「幸せとは?」とか「真面目な人間ほど苦労するのかな?」とか考えさせられながら読んでました。 で、最後の方になると、読み応えがある内容がギッシリのスペシャル。 最後は眠気も覚めて一気に読みまし...
初め読み始めは「第一次大戦後の古き北海道集落の貧しい話」だと思って読んでました。 途中まで「幸せとは?」とか「真面目な人間ほど苦労するのかな?」とか考えさせられながら読んでました。 で、最後の方になると、読み応えがある内容がギッシリのスペシャル。 最後は眠気も覚めて一気に読みました。 良い話かどうかわかりませんが、一度手に取って読んでもらいたい1冊です。 衝撃のラストをいろいろな人に読んでもらいたいです。
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⭐︎4.3 読み始めて、なんと印象に残る言葉の多いものかたりなのだろうと思っている。 聖書(未だ通読したことはないのだが)を基本に置いたものかたりだと思っている。 北の大地北海道で土とともに生き、土を生業に静かに生きている人々のものかたりだ。 今まで生きてきて、幾つも、いく回も、...
⭐︎4.3 読み始めて、なんと印象に残る言葉の多いものかたりなのだろうと思っている。 聖書(未だ通読したことはないのだが)を基本に置いたものかたりだと思っている。 北の大地北海道で土とともに生き、土を生業に静かに生きている人々のものかたりだ。 今まで生きてきて、幾つも、いく回も、後悔をしてその端端を時折思い出している。 ふく子・せつ子・耕作・拓一彼等の将来はどうなるのだろう。 楽しみ楽しみ。 などと書いたが、楽しくはなかった。悲しく、寂しく、切ないものかたりだった。 人生の後悔を思い起こさせるものかたりだった。 我が人生に悔いはなしなどと謳った名優がいたが、私の人生は悔いばかりである。ただ、やらない後悔より、やった後悔を目指している。 災害時に、生き残ることが罪深いのか、死ぬ事が罪深いのか。と作中で問われる、ああそれならば生き残るものが罪深いのだろうと思ってしまう。 人生はままならないものだ。
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生まれや育ちが貧しく貧困でも、真っ当に生きる姿に惹かれました。 四人兄妹(富、拓一、耕作、良子)育ての祖父母の言葉こそ、脈々と後世に語り継がされていくべきものですね。 愚直にも真っ直ぐ真っ当に、真面目に生きていくことの大切さ、今の世では死語とも言われても刷り込ませるべき内容だと...
生まれや育ちが貧しく貧困でも、真っ当に生きる姿に惹かれました。 四人兄妹(富、拓一、耕作、良子)育ての祖父母の言葉こそ、脈々と後世に語り継がされていくべきものですね。 愚直にも真っ直ぐ真っ当に、真面目に生きていくことの大切さ、今の世では死語とも言われても刷り込ませるべき内容だと思いました。 天災なのだからやむ無し… それだけで片付けてはいけないだろう。 自分が生き残れたのが日頃の行いの良し悪し云々と漏らすシーンがあったが、何故あんたがそれを言うのか?他の人にとった態度、言動は問題無かったのか? 昔の設定だからその当時、その土地柄の風習もあろうが、それら度外視しても都合のよいことを言ってはならぬ。 富の義母には解せぬものを感じました。 四人兄妹の絆の固さ、仲睦まじさが目に浮かびます。 だからこそ、じっちゃやばっちゃは元より富と良子の最期が哀れでしかないですね… 特に末の子の良子が可哀想でなりません。母との再会も果たせず死に目にも見てもらえず濁流にのまれる… 誰にも罪はないのになぁ… そして生き延びた男兄弟の拓一と耕作。 後に彼等がどうなるのかは続編にて完結するとのこと。 スタンバイは出来ていますので、早速続編に取り掛かります。
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久しぶりに読んだ三浦綾子さんの作品 貧しい中 困難に立ち向かい まっすぐ生きていく主人公に 最後に最大の試練が襲い 終了 この後どうなるのか 想像するしかない…
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理不尽の一言に尽きる。丁寧に綴られてきた日々の暮らしがたった一瞬の泥流によって… 。因果応報などないという現実にどう向き合うべきかを考えさせられる。続編も出ているみたいなのでぜひ読みたい。
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素晴らしかった。重厚で読み応えがあって、示唆に富む。久々にいい本に出会えた。こういう本をまた読みたい。
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