犬が星見た の商品レビュー
この著者と夫(武田泰…
この著者と夫(武田泰淳)は、一心同体というより、すごーく甘やかされた受験勉強中の一人息子と、その母という感じ。体力のある女性だったんだろうなーと思います。
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当時のロシア旅行はど…
当時のロシア旅行はどんな感じだったのか?主婦的な感覚で買った物の値段や食事の内容が詳しく書かれているのが面白い。表現力の豊かさや例えのうまさにも思わずうなってしまいます。1ヶ月に及ぶロシア&北欧の旅はかなりハードなスケジュールだと思うが、淡々と旅行の様子がつづられている。特に同じ...
当時のロシア旅行はどんな感じだったのか?主婦的な感覚で買った物の値段や食事の内容が詳しく書かれているのが面白い。表現力の豊かさや例えのうまさにも思わずうなってしまいます。1ヶ月に及ぶロシア&北欧の旅はかなりハードなスケジュールだと思うが、淡々と旅行の様子がつづられている。特に同じツアーに参加した銭高老人のキャラが最高!パワフルでかわいらしい著者の人柄がよく表れている作品だと思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
武田百合子が夫泰淳、夫の友人竹内氏とともにロシア(ソ連)のツアーに参加した時の日記。ロシアと言っても当時のソ連なので、中央アジア諸国やウクライナなんかを中心に立ち寄っているし、旅の最後にはストックホルム、コペンハーゲンに行ってみてロシアとの違いに感じ入ったりしている。旅行先でも「富士日記」のたんたんとした文章、妙に几帳面な献立や買い物リストの記録はそのままだ。 旅行なのに夫と竹内氏は毎日毎日ずっと酒を飲んでて体調も良くないのかツアーの見学も休みがちで、この後すぐ早死にするだけあるなあなどと思ってしまった。百合子さんはそんな男たちのあれを買え、これを買え、あそこに行きたいというわがままに付き合ってあげつつ飄々としている。あちこち名所や美術館や博物館なんか行くんだけど、日記の記述ではそのへんはさらーっと流して行き会った地元の人との片言のやりとり、わがまま金持ち老人の銭高氏の発言やトイレの話なんかがずっと詳しく書いてあって可笑しい。 「わしゃ、よう知っとる。前からよう知っとった」という銭高老人の口癖がすごく頭に残る。夫の泰淳のわがままは正直私はめんどくさいなーこの人!絶対結婚したくないタイプ!と思ってしまうのだが、銭高老人はほほえましく思えるから不思議だ。著者の書き方がいいのかなあ。
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イントロもなくいきなり日記が始まる。きっかけ、目的、期間などが分からない。 「記録」が多めで、字はかなり小さい。はじめは進め辛かった。 でも、たまに出る率直な感想がおもしろいし、景色や夫の態度を表す簡潔で巧みな描写に思わずページを折りたくなったりもする。走り書きでこんなに残せる...
イントロもなくいきなり日記が始まる。きっかけ、目的、期間などが分からない。 「記録」が多めで、字はかなり小さい。はじめは進め辛かった。 でも、たまに出る率直な感想がおもしろいし、景色や夫の態度を表す簡潔で巧みな描写に思わずページを折りたくなったりもする。走り書きでこんなに残せるものか。 それで終わりごろには名残惜しくなる。 日記以外には「あとがき」がついており、皆さん言うようにこれでなんとも堪らない気持ちになった。
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図書館で借りたものの、断念。 それにしても、作中よくお酒を飲むなぁと思いました。 時代が時代とは言え、なんで自分の奥さんを見下した発言ばかりなんだろう?とか、知らない人の日記って、知らない人しか出てこない、内内の動画を見せられているようでわからないな、と途中で断念しました。
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武田泰淳の妻百合子が、夫とその友人の竹内好と共にロシア横断のツアー旅行に参加した旅行記。横浜の大桟橋から津軽海峡を経てナホトカに上陸し、ハバロフスク、ノヴォシビルスク、タシケント、サマルカンド、ブハラ、トビリシ、レニングラード、モスクワと旅していく。モスクワでツアーが解散した後は...
武田泰淳の妻百合子が、夫とその友人の竹内好と共にロシア横断のツアー旅行に参加した旅行記。横浜の大桟橋から津軽海峡を経てナホトカに上陸し、ハバロフスク、ノヴォシビルスク、タシケント、サマルカンド、ブハラ、トビリシ、レニングラード、モスクワと旅していく。モスクワでツアーが解散した後は三人でストックホルムとコペンハーゲンへ。昭和四十四年、六月の旅。 行くところが全部私が行きたいところ過ぎて、テンポの良い書き振りと相まってぐんぐん読めた。百合子さんが全然話せないロシア語でぐいぐい地元の人とコミュニケーションをとっていくのがすごいし、それで話せているのもすごいし、この時代に、夫が夜寝てるからって一人で海外の夜街歩きするとか、水差しの水は夫が飲んじゃったから洗面の水道水を普通に飲んでるとか、夫がひよって置いて行こうとしたポルノ雑誌を自分のトランクに入れるのとか強すぎる。ロシアのトイレ、当時個室なかったのびっくりだわ…ロシアからストックホルムに抜けた後に、文明や豊かさを感じる気持ちもわかるし、その便利さを噛みしめる感じもわかるし、でも感動したのはブハラだったな、って振り返るのもわかる。個人的には、八十歳で一人参加の我儘じいさんの銭高老人をいつも気遣いながら、ツアー一向のお世話をしている添乗員の山口さんがとても良いと思う。添乗員さんっていつの時代も大変そうだけど楽しそうでもある。 不勉強ながら、この時代なのになぜソ連じゃなくてロシアってみんなが言ってるんだろうか? そしてこの時代、ウズベキスタンやジョージアはもしやまだロシアの一部だったりする?ロシアの旅、と言いながら、ウズベキスタンとジョージアが結構比重が重かったので、おやと思った。
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"写真機がこわれても、本当は私は平気なのだ。見ているだけの方がいいのだ。"(p.112) "六月十二日 トビリシ いい天気。泣きたいばかりのいい天気。 存分に泣け、と天の方から声がすれば、私は眼の下に唾をつけ、ひッと嘘泣きするだろう。"...
"写真機がこわれても、本当は私は平気なのだ。見ているだけの方がいいのだ。"(p.112) "六月十二日 トビリシ いい天気。泣きたいばかりのいい天気。 存分に泣け、と天の方から声がすれば、私は眼の下に唾をつけ、ひッと嘘泣きするだろう。"(p.155)
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武田泰淳とそのズッ友の竹内好、武田百合子のロシア旅行記 あとがきがすごく良かった 女房をポチと呼ばれて怒らない奴があるか、と思うが時勢かな 好奇心旺盛で目がキラキラしていたんだろうな
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
昭和44年6月10日、作者は横浜を出航し、ロシアに上陸し列車と飛行機を使ってユーラシア大陸を横断する。 ナホトカ、ハバロフスク、イルクーツク、ノボシビリスク、アマル・アタ、タシケント、サマルカンド、ブハラ、トリビシ、ヤルタ、レニングラード、モスクワ、ストックホルム、コペンハーゲン。 道連れは、何かにつけて大げさな大阪の富豪銭高老人。お酒とポルノ雑誌ばかり探している主人と竹内氏。添乗員の山口青年。 素朴な筆致で土地の人との交流や風景を描いている。タシ(ウズベク語で石)ケント(都)の意味。ウズ(私の)ベク(支配者)。ウズベクは自らの支配者という意味。ブハラはサンスクリット語で僧院。トリビシはグルジア語で温泉の湧くところ。 日々の食事と出来事が生き生きと描かれている。
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読んでいるとき、原っぱで塩パンと牛乳入り紅茶を食べるときの、こころもちを感じた。 きらびやかではないが記憶に残る。 ふとその一文を思い出す。
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